「久々に会いたいあの人」に、いつかもう一生会わなくなる
書籍『イノベーション・オブ・ライフ』にこんな記載があった。
ほとんどの人は、家族や友人たちと深い愛情に満ちた関係を築きたいと思いながら、実際には別のこと(仕事など)に投資している。多くの人と広く浅い友情を結ぶが、だれとも深い友情を望まない。
あー、私のことかもしれない。
新卒時代、私の心の支えは大学時代の友人たちだった。大学で単位やアルバイト、就活を乗り越えてきた関係だから、就職した後もキャリア、恋愛…を近況報告した。変わらず自分の大切な人でいてくれて、「大学時代の友人って、人生の友になるんだな」と感じたほど。
そのあと親しい友人たちとは、家族ができたり引っ越したりといろんな分岐を経て会うペースが徐々に落ちていき、ヨッ友とは数年に一度か、もしくはそのまま近況が分からなくなった。
私はいわゆる“人間好き”で、広く浅く(一部は深く)友人を持つタイプだ。友人は多いほうだと思うし、みんな好き。だから親友、ヨッ友と疎遠になって寂しかったし、(振り返ると勝手な悩みだけれど)自分の優先順位が下がったのだとみじめに思うこともあった。
しかし歳を重ねて大学時代は遠ざかり、いざ自分も結婚した今、事の重大さが分かった気がしてこのnoteを書いた。これは寂しいとか、仕方ないとかじゃない。
「久々に会いたいあの人」は、このまま「もう一生会わない人」になるんじゃないか?
そう気付いたのは、インスタグラムのフォロー欄をスクロールしたとき。ふと、この中でどれだけの人ともう会わないんだろう?と疑問に思ったのだ。画面上で気軽に近況を把握できるのは便利だけど、最近こんなことをしてるんだな、元気かな、久々に会いたいかも、そう思ったまま、放置していいんだっけ…?
歳を重ねた人への質問「人生を振り返って後悔したことは何ですか?」でよく挙がる回答は、「必死に働くのではなく、もっと家族や周りの人と話す時間を取るべきだった」だろう。我々は何度も本や動画でそう学んできたし、実際に体感することもある。先述の書籍『イノベーション・オブ・ライフ』もその点を注意喚起してくれた。
けれど日常の慌ただしい生活の中では、自分が何より第一優先になる。仕事や趣味、人生設計に頭を悩ませてあっという間に1ヶ月が過ぎ、旧友のことはまず考えもしない。
そもそも共通のコミュニティを卒業して別の道を歩んでいるわけだから、会わなくなって当然とも言える。
ではなぜ、「放っておいたら疎遠になるかもしれない」くらいの関係性であえて会おうとする必要があるのか?
思いつくのは以下の理由だ。
我々は1人では生きられず、心を満たすには対面の会話が必要だから。コロナ禍に実感した。
自分の狭い世界をアップデートしたいから。多くの人と会えば話題の幅が広がり、将来の何かに繋がるかもしれない。
会わない期間が長くなると、ますます会いづらくなるから。
友人は減る一方だから。
2について、結婚して気付いたのだけど、パートナーとはこの先何十年、毎日をともに過ごす。もし子どもが生まれたら、さらに家庭にかける時間が増えるのだろう。世界を広げるために家庭外との繋がりは保ちたい。
4について、社会に出ると友人は減る。ゼロにはならないが、関係性は確実に薄くなる。社会人サークル等で新しい出会いは作れるけれど、学生時代の友人は(良くも悪くも?)過去・歴史を共有しているのだから貴重だ。
だから、少しでも会いたいなら、会えなくなるうちに約束をしておこう。私はあなたに興味がありますよ。あなたのことを気にかけていますよ。関係を繋ぎ止める努力は誰かがしないといけない。
私はどちらかというと誘うのが苦じゃないタイプだけど、関係性やタイミングによっては誘われ待ちをすることも全然ある。加えて、交友関係を深くする一歩を踏み出すのが苦手な自覚もある。だから今回のこと(「久々に会いたいあの人」に、いつかもう一生会わなくなる)に気付いてこれじゃあ良くないと、しばらく会っていない友人に声をかけてみた。
補足しておきたいのが、以前仲良かった人と話が合わなくなったり、突然苦手になったり、逆に「この人こんなふうに素敵だったんだ!」と気付いたりするのは人間関係にはあるあるだ。気にしなくて良い。
私も社会人になってから、Aさんの誘いを断ったり、前回盛り上がらなかったから…とBさんに会うのが億劫になったり、苦手だったCさんと楽しく話せて好きになったりしたことがある。
だからお互いが合意しないなら無理に関係を続けなくて良いし、会ってみて「もう話が合わないな」「今は対等に話せないかも」と思ったら、静かにキッパリと離れたらいい。
これは別途noteを書くのだけれど、先日私は夫とのペアローンで都内に中古マンションを買った。そんな背景もあり、貴重な友人を家に誘ってゆっくり話をしたい。

友人の皆さまへ。この大切な関係がポジティブに、長く続くことを願っています。
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