音楽配信の落とし穴 〜2か月待った末に言われた一言〜
AIで音楽を作り始めると、不思議なものです。
最初は、自分で聴いて楽しんでいるだけで十分だったはずなのに、そのうち誰かにも聴いてほしくなってきます。
もちろん、一番に聴いてもらいたいのは家族や友人です。
でも、その次に思うのは、
「見ず知らずの誰かは、この曲をどう思うのだろう?」
ということでした。
私はSunoで曲を公開していました。
すると、自分では会心の出来だと思った曲がほとんど再生されなかったり、逆に「あまり伸びないだろう」と思っていた曲が意外なほど多くの人に聴いてもらえたりします。
その予想のつかなさも、また面白さの一つでした。
そんなことを繰り返しているうちに、次に興味を持ったのが「音楽配信」です。
正直に言えば、私は音楽で生活費を稼ごうとも、小遣い稼ぎをしようとも思っていませんでした。
「音楽配信をしています。」
そう言えたら、ちょっと格好いいじゃないか。
そんな軽い気持ちです。
それまでは、音楽配信というのはプロのミュージシャンだけができるものだと思っていました。
ところが調べてみると、そうでもありません。
個人でも、しかもAIで作った楽曲でも配信できるサービスがあることを知りました。
感覚としては、自費出版ではなくKindleで電子書籍を出版するようなものです。
思っていたより、ずっと身近な世界でした。
それなら、一度やってみよう。
そう考えたのです。
とはいえ、どこの配信サービスを使えばいいのかは全く分かりません。
そこでChatGPTにも相談しました。
私の条件は二つだけです。
・初期費用がかからないこと。
・AIで制作した楽曲を受け付けていること。
その条件に最も合っているように思えたのがRouteNoteでした。
初期費用も登録費用も無料。
収益が出た場合だけ15%が差し引かれる仕組みです。
もともと収益目的ではなかった私には、それで十分でした。
ただ、その頃には少し気になる話も耳にしていました。
AIで作られた楽曲が急増し、その影響で配信サービスや配信先ストアの審査が厳しくなっているという噂です。
「AI作品は受け付けない。」
そんな話もネットでは見かけるようになっていました。
それでもRouteNoteはAI作品そのものを拒否しているわけではありません。
「それなら問題ないだろう。」
そう思って、最初の一歩を踏み出しました。
このときは、まさか、この選択が約3か月にも及ぶ試行錯誤の始まりになるとは夢にも思っていませんでした。
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4月24日 最初の1曲を申請
AI生成楽曲もアップロード可能。
そう確認して申請を始めました。
ところが申請画面を進めても、「AI作品です」と申告する項目がありません。
「もし必要なら、あとから問い合わせが来るだろう。」
そう判断し、Sunoで制作した日時などを控えながら申請を進めました。
最初は数日でリリースできると思っていましたが、実際には最短でも2週間後以降しか設定できません。
「AI作品が増えている影響なのかな。」
その程度に考えていました。
すべて英語での手続きということもあり、さらに提出できる音源形式がかなり限定されていたため、途中で音声ファイルを変換し直すなど、最初の1曲だけで5〜6時間。
ようやく提出までたどり着きました。
ところが、提出しても確認メールらしいものは届きません。
管理画面を自分で見に行くしかないようです。
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4月25日〜
最初の1曲だけ様子を見ることも考えました。
しかし審査だけで2週間ほどかかると言われていたため、待っている時間がもったいないと思い、毎日1〜2曲ずつ追加し、約1週間で合計9曲を申請しました。
あとは審査を待つだけ。
「どの順番で出そうか。」
「次はどんな曲を配信しようか。」
そんなことをChatGPTと相談する時間も、今思えば楽しい時間でした。
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5月10日
最初のリリース予定日。
朝から何度も管理画面を確認しました。
しかし何も変わりません。
相変わらず「審査中」のままでした。
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5月20日
申請から1か月近く。
何の連絡もありません。
試しにさらに2曲追加で申請してみました。
ChatGPTは、
「もう少し待ってみましょう。」
と助言してくれました。
私も、そうするしかありませんでした。
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6月5日
突然、リジェクトメールが次々と届き始めます。
11曲中7曲がリジェクト。
理由は分かりません。
AIだからなのか。
曲の内容なのか。
一方で4曲は審査中のまま。
しかも、そのうち2曲は同じ時期に申請した作品です。
何が違うのか全く分かりません。
ChatGPTは、
「短期間に9曲申請したことが、大量生産コンテンツと判断された可能性もあります。」
と言いました。
「なるほど、それはあるかもしれない。」
そう思いました。
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6月6日
リジェクトメールには、
異議申し立ても理由の問い合わせも受け付けないと書かれていました。
そこで発想を変えました。
「なぜ落としたのですか?」
ではなく、
「Suno作品は受け付けていますか。」
「AI作品の場合、追加情報は必要ですか。」
「Sunoの商用利用権を持つ作品は配信可能ですか。」
という形で問い合わせました。
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6月12日
返事が届きました。
「一部のAI生成コンテンツは受け付けています。」
「使用したAIサービスのリンクを提出できるようにしてください。」
……ちょっと待ってください。
そんなことを入力する欄は最初からありませんでした。
もし必要なら、最初に聞いてほしかった。
そう思わずにはいられませんでした。
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6月20日
まだ審査中の作品があります。
しかも日本語版と英語版の同じ曲で、片方だけ落ちているという理解しがたい状態です。
私は再審査をお願いしたのではありません。
「どうすれば通るのか。」
それだけを知りたくてメールを書きました。
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6月26日
そして届いた、最後のメール。
「現時点では、あなたのアカウントからの今後のリリースは受け付けられません。」
「音楽配信を続けたいのであれば、他のディストリビューターをご利用ください。」
「この件について今後の問い合わせには回答しない場合があります。」
約2か月待った末の答えが、これでした。
理由も説明されず、
改善方法も示されず、
最後は、
「他を使ってください。」
私は長年会社員としてサービス部門にも携わってきました。
だからこそ、この回答には驚きました。
少なくとも、私ならお客様にこのような返答はしません。
正直、この時点で音楽配信への意欲はかなり失われました。
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7月14日
少し距離を置いていました。
そんなとき、別のディストリビューターから初年度割引の案内が届きました。
初期投資はいるわけですが、初年度だけなら安価で済みます。
何なら1年で辞めればいい、それぐらいの気持ちとその頃には、SUNOでの再生回数が順調に増えていると言うことも後押しとなり
「もう一度だけやってみるか。」
そう思い、再挑戦。
最初の1曲は慎重に登録しました。
すると驚いたことに、AI生成作品であることを入力する項目が最初から用意されています。
作詞、作曲、歌声まで細かく入力できます。
「これなら安心だ。」
そう感じました。
そして申請。
10分もしないうちに受付メールが届きました。
「さて、今度は何日待つのだろう。」
そう思っていました。
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7月16日
その日のうちに配信先へ送られ、配信が始まりました。
たった2日です。
その後も10曲以上配信していますが、速いものでは申請から数時間で公開されました。
私は思わず考えてしまいました。
「では、RouteNoteで過ごしたあの2か月は、一体何だったのだろう。」
今となっては、その答えは分かりません。
ただ一つ言えるのは、音楽配信は私が思っていたより、ずっと身近なものだったということです。
もし、この記事を読んで「配信してみようかな」と思っている方がおられるなら、私のように遠回りをしない方法もあることを知っていただければ幸いです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
そして、もし少しでも興味を持っていただけたなら
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などで 「milk7x」 と検索していただけるとうれしいです。
この3か月の試行錯誤の末にたどり着いた曲たちが、そこで皆さんをお待ちしています。
なお、提灯記事だと思われるのが嫌なので、現在使っているディストリビューターの名前はあえて伏せております。
