見出し画像

「定時で仕事が終わらないのは実力です」残業80時間から2時間へ。“心の余白”を作る時間術

書籍『ゆる時間術』は、忙しい毎日のなかでやりたいことをやるために、ズボラなライター・いしかわゆきがとてつもなくゆる〜い時間術を提案する1冊です。

そんな『ゆる時間術』発売を記念して、対談企画がスタート!

今回登場するのは、“働く”をテーマにしたショートストーリーを綴るまひろさん。Xの投稿をもとにした書籍『ぼくは今日も定時で帰る。』も好評発売中です。

そんなまひろさん、30代のころは残業80時間(!)の生活を送っていたそうですが、40代で転職をしてからは残業がたったの2時間になったのだそう。一体まひろさんに何が…? 

まひろ(@mahiro183672
1兆円企業で30代まで社畜生活→40代で転職→月の残業時間が80時間から2時間に。読むと定時で帰りたくなる、こころ揺さぶるストーリーで日本の残業問題をぶった斬る。

「自分、残業している割に成長してなくない?」

ゆぴ:
もともとまひろさんはどんな働き方をされていたんですか?

まひろさん:
30代までは月に80時間以上残業するような、無茶な働き方をしていました。夜遅くまで会社に残ったり、休日に出勤したり。朝5時に会社に行ったことで勤怠がおかしくなってしまい、上司にめちゃくちゃ怒られたこともあります。

『ぼくは今日も定時で帰る。』の1話目「部長からのカミナリ」はその体験をもとに書きました。ここに出てくるエピソードは、実はほとんどが僕の実話なんですよ。

ゆぴ:
『ぼくは今日も定時で帰る。』はグリム童話みたいですよね。「これをやっちゃダメだよ」とストレートに言うのではなく、ストーリーを通じて教訓を押し付けがましくなく伝える感じ。これが全部実話とは、なかなかブラックな…。

まひろさん:
いや、それが会社自体は全然ブラックではなかったんです。当時は仕事が楽しくて、何よりも成果を出したいという気持ちが強かったので、自主的に残業していました。

でも、40代を手前にして気付いたんです。「自分、残業している割に全然成長してなくない?」って。それまでは、時間をかければかけるほど成果や成長に繋がると思っていたけれど、頭打ちになるタイミングがありました。そこで改めてキャリアを見直し、転職をしてからは残業するのを辞めました。

ゆぴさんも、20代のときはかなりハードに働かれていたそうですが、どんな生活を送っていましたか?

ゆぴ:
朝10時過ぎに出社して、0時まで働くような生活をしていました。でも、当時はそれがイレギュラーだと思わなかったというか…。毎日が文化祭のようだったので、そういうもんだと思っていたんです。それが、1年で耐えられなくなって、「時間の使い方を変えなきゃ」と思いました。

まひろさん:
それを20代のうちに気付けたのがすごいですよね。僕なんて40代で気付けたから。

ゆぴ:
昭和世代に比べて、シンプルに「耐える力」がないだけかも(笑)。ゴールが見えないのに頑張るのが苦手なんです。「これをやったらどうなるんだろう?」とすぐに考えてしまって、効率が悪いと思ったら頑張りたくなくなっちゃう。

まひろさん:
『ゆる時間術』のなかにも「効率厨」という言葉が出てきましたが、僕は素敵だと思いました。時間って一生続いていくものだから、若いうちに時間の使い方を覚えるに越したことはないと思います。

限られた時間で何をするか。自分を成長させる「制約」

ゆぴ:
実際に、まひろさんはどのようにして残業を減らしていったんですか?

まひろさん:
マインドの変化が大きかったですね。僕のメンターである、いれぶんさんの一言が衝撃で。「定時で仕事が終わらないのは実力です」って言われたんです(笑)。

要は、本来は定時内でできることが自分の実力であって、そこからはみ出さないと終わらないということは、自分の実力が伴っていないということだよ、って。

ゆぴ:
辛辣ですね。とはいえ、残業をしなくなったら、仕事のクオリティが落ちるのでは…?

まひろさん:
それは…もちろん落ちます(笑)。仕方がないです。だってそれが実力なんだから。

でも僕は、「残業をしない」と決めてから初めて、「では、どうしたら時間内に仕事が終わるようになるのか?」と考えるようになったんです。

時間術っていろいろあると思うんですけど、全部いっぺんにやろうとするとうまくいかないので、一つひとつ試していきました。

時間をブロッキングしてカレンダーに落としたり、時間内にタスクが終わらなかったら見積もり時間を見直したり…。やっぱり、決められた「枠組み」のなかで終えようとするのが1番良かったかな。“制約”って大事ですよね。

ゆぴ:
先日「忙しくてnoteを書く時間がないのですが、どうすればいいですか?」という質問をいただいたのですが、私は会社員時代、「駅から家までの帰り道の10分間でnoteを書く」と自分に課していたことがあって。

▼「10分で書き終える」をコンセプトに生まれた『ゆぴの10分日記』

家に着いたら絶対に書き終わらないといけないので、自動的に書けるようになるんですよ。当時のnoteのクオリティはひどいものでしたが、今では10分もあればいい感じに書けるようになりました。制約があると成長しますよね。

まひろさん:
漫画『HUNTER×HUNTER』にクラピカというキャラがいるのですが、彼は特定の敵にだけ強い力を発揮できるんですよ。“制約”があるからこそ強い。ちょっと通ずるものがありますね。

ゆぴ:
タイムリミット的な制約もそうですが、限られた時間のなかで「何にどのくらい時間をかけるか」を決めるのも大事ですよね。わたしは他のことはダメですが、書くことにはかなりの時間を割いてきたので、ある種そちらにバロメーターが振り切れたような気がします。

ルールを決めれば、自動的に時間が守られていく

まひろさん:
『ゆる時間術』のなかでは、ゆぴさんがさまざまなことにルールを課しているのが印象的でした。たとえば、友人と会うときも「人数が4人以下か」「1ヶ月以上会っていないか」とか、いくつか条件がありましたよね。

ゆぴ:
これは私がフリーランスであることも影響しているかもしれないですね。フリーランスってすべての仕事を請け負うことができないので、「報酬が◯万円以上か」「興味のあるジャンルか」など、自分のなかでルールを設けないとパンクしちゃうんです。

ケンブリッジ大学の研究によると、人は1日に約35,000回の決断をしているそうですが、その回数を減らしたいというか…。ルールがあれば、スパッと決められるじゃないですか。

まひろさん:
たしかに。友人と会うのも時間を取られることですもんね。僕も以前はよくゴルフに行っていたけれど、めっきり行かなくなりました。

ゆぴ:
私のやっている時間術って、義理人情を捨てることなのかも…(笑)。『ゆる時間術』のなかでも、「自分が結婚式に呼ばないと思う人の結婚式は行かない」と言ってますからね。

まひろさん:
取捨選択ですよね。友人といる時間って、楽しい時間ではあるけれど多少は気を遣うし、自分というよりも友人と向き合う時間だとも思うので疲れますよね。

ゆぴ:
「冷たい」と思うかもしれないけど、そこまでやらないと時間がなくなっちゃうと思うんです。だからこそ、ルール化して自動的に自分の時間が確保できるようにしました。

「心の余白」は「自分時間」によって作られる。

ゆぴ:
まひろさんがいわゆる「心の余白」を作るために意識していることはありますか?

まひろさん:
自分の時間を持つことですね。僕は毎朝4時半に起きているのですが、支度を終えたらショートストーリーを創作する時間に当てています。それから、会社に行く前に公園に行って、持参したコーヒーを飲みながらボーッとする時間を大切にしていますね。

ゆぴ:
なんて優雅な…! 私も社畜時代は帰りのタクシーのなかでブログを書くのを習慣にしていました。人によっては寝ているほうがいい…と思うかもしれませんが、私にとっては書くことが自分と向き合う時間なんですよね。

あとは、どんなに忙しくても絶対に湯船に入るのとストレッチをするのは欠かさない!

まひろさん:
わーーーわかります。僕も入ってるな。ルーティーンを崩さないこと、自分の約束を守ることって自己肯定感にも繋がりますよね。

ゆぴ:
そうですね。自分との向き合い方も人それぞれ違うと思うので、「コーピングリスト」を作っておくのがオススメです。何をしたらストレス解消になるのか、リラックスできるのかを紙に書いて貼っておくんです。そうすると、忙しくてパニックになったときにもすぐに自分の時間に浸れるから。

まひろさん:
15分とかでもいいですからね、そういう時間は。『ゆる時間術』のなかにも「やりたいことはショボくていい」とありましたが、自分の時間だって大したことをしなくてもいい。散歩をするとか、音楽を聴くとか、そんなことでもいいんじゃないかと。

ゆぴ:
本当にそう思います。巷にある時間術は全部そっくり真似するのではなく、「これは自分に合ってるかな?」と一つひとつ試してみてほしいですね。

では最後に、まひろさんにとっての「ゆたかな時間」について教えてください。

まひろさん:
「自分に向き合う時間」かな。毎日のなかで絶対に必要なものですね。『ぼくは今日も定時で帰る。』は44個のショートストーリーからなる本ですが、自分の時間を作ることや、自分に向き合うことの大切さが込められています。

もう一つは「自分を磨く時間」ですね。何かを学んだり、新しい場所にいったり。自分の成長を感じられると、満たされた気持ちになります。

ただ、自分に向き合ったあとにどう時間を作り、どう自分を整えていくか…の実践的な方法は私の本には載っていないので、私の本を読んだあとは、ぜひ『ゆる時間術』を…。

ゆぴ:
宣伝まで(笑)。自分の時間…わたしもそうだなぁ。人は誰かとは生きるかもしれないけれど、結局自分の人生をコントロールできるのは自分しかいないので。

あとは、「創る時間」もそうですね。最近noteの創作大賞の応募数が増えていたり、自費出版が流行っていたりするのは、AIによって余白が生まれたからだと思います。

創作って余白がないとできないんですよ。だから、創る時間があるのは幸せなこと。ぜひ大切にしてほしいですね。

(Writer:いしかわゆき)

「ゆる時間術」好評発売中!

そんな新刊「がんばれない私のゆる時間術」が好評発売中です!

・なんか知らんけど時間がない!!
・やりたいことが見つからない、実行できない
・自分の時間の使い方を変えたい

…だけど、がんばりたくはない! な人にぴったりの1冊となっております。ゆるゆる1〜2時間ぐらいで読める本なのでぜひお手にとってみてください!

告知:時間術にまつわるスペースやるよ

まひろさんを始め、“ゆる時間術”発売記念スペースを開催しております。詳しくはわたしのXにて。ぜひ参加してください〜!

いいなと思ったら応援しよう!

いしかわゆき(ゆぴ) | ライター・エッセイスト サポートは牛乳ぷりん貯金しましゅ