結論、恋愛中心で生きているぐらいがちょうどいい説。
あー、もっとしっかりと、「ちゃお」で学んだことを頭の片隅に置いておくべきだった。
いきなり何を言い出すんだ、という話だが、アラサーになってひしひしと感じるのが、恋愛がここまで人生の大部分を占めるものだとは思わなかった、ということだ。
わたしの時代は「ちゃお」「りぼん」「なかよし」が女児雑誌の3大巨頭だったが、付録の豪華さと低学年でも楽しめる単純明快なストーリーラインにおいては「ちゃお」の右に出るものはいなかった。
職業が有名占い師だったり、モデルをやったり、アイドルを目指したり、霊を討伐したりと、いろんな設定はあるものの、物語の根幹となるのはあくまで恋愛である。むしろストレートに恋愛を描いたところで捻りがないので、設定を後付けしていると言っても過言ではない。兎にも角にも一に恋愛、二に恋愛だ。
主人公は大体、1番最初から最後まで一貫して同じ男子のことが好きだし(たまに当て馬のほうに流れることもあるが)、アフターストーリーとなる続編や番外編では浮つくことなくしっかりその男子と結婚して子どもが産まれている。(そして大体、当時の幼馴染の友人とは隣に住んでいて、子どもも同い年だよ!)
それに感化されてか、当時の親友とは「大きくなったら隣のおうちに住もうね」と話していたが、隣のおうちどころか結婚タイミングも出産タイミングも全然合わせられなかったのがいまのわたしだ。
現状を簡単に説明しておくと、当方独身アラサー、付き合った人数は中学1人、高校1人、大学2人、社会人4人と、至ってフツーである。この歳まで結婚していないと、「なんか拗らせてる?」と聞かれるのだが、そこそこ恋愛経験はあるし、別に拗れちゃいない。ただ、「その気になればいつでも結婚できるっしょ」という慢心がこの事態を招いていることだけは間違いない。
なんなら、恋愛に没頭するのはキショいとすら思っていた。彼氏とのデートを理由に約束を反故する友人のことを心から軽蔑していたし、なんでこの世に溢れている歌は全部ラブソングなわけ?とケチをつけるなどしていた。
だって、もっといろいろあるように思うじゃん。仕事とか友情とかお金とか自己実現とかさ。そんな、バカみたいに恋愛にばかりかまけていたら、大切なものを見落としちゃうんじゃない。
でも、この歳になって思う。恋愛中心で生きているぐらいがちょうどいいんじゃないかと。
この前、カフェで女子大学生たちが「彼氏ができる前に海外旅行に行こうね」と話しているのを聞いて、あまりの甘酸っぱさに胸がぎゅぅぅと痛くなった。要するに、彼氏ができたら彼氏と旅行に行くようになるから、今のうちしか行けないってことでしょう。全然彼氏ができてもいけるはずなのに、きっと彼氏ができたら毎日会いたい、一緒にいたい、彼氏大好き!ってなるからってことでしょう。すげぇ嫌いなタイプの女ではあるが、マジでそのぐらい恋愛に没頭できたら幸せだろうなぁ。
そういえば、わたしにもそんな時期があった。いきなり回想シーンに入るけど。
大学生のとき、マジで「ちゃお」から出てきたんじゃないかと思うぐらいタイプな人と付き合っていた。背が高くてイケメンで、なのにそれを鼻にかけずにとびきり優しくて、声もふわふわのムースみたいに甘い。王子様が現れた!!!とわたしの目は一瞬でハートになった。なんとか頑張ってアタックし、その人とバイト後に遊ぶ約束が入ったときなどは、ウキウキしすぎて「はよバイト終われ〜」と思いながら(こういうときに限って時計の進みが遅いのはなぜでしょうね)、レジ前に立ち、うわの空で来たるデートに向けてプランのシミュレーションなどをしていた。
彼からもらった言葉や一挙手一投足を忘れたくなくて、些細なことでも何でも日記に書いた。「今日はこんな話をしよう」と決めてメモをポケットに忍ばせた。口から心臓が飛び出しそうなほど緊張しながら告白をし、OKをもらった瞬間は嬉しすぎて涙を流した。あれ、このころのわたしどこ行った?
これがちゃおならそのままゴールインして男女2人の子どもに恵まれているはずだが、惜しくも彼とは社会人になるタイミングでお別れをしてしまっている。人生とはままならないものだ。
そうだ、それで意気消沈し、わたしは華の23歳から27歳のあいだ、ひとり身で過ごしたんだったわ。回想おわり。
あれから月日は流れ、その人と別れてから10周年記念日を迎えようとしているが、果たしてあれ以上に心がときめくことは、今後のわたしの人生に訪れるのかしら、と考えてしまう。「最近、ときめいたことはなんですか?」と聞かれても、「えっ…と応援しているボーイズグループが…」と自分ごとではない話だけで終わってしまいそうだ。もっと早く知りたかった。この色恋モードとやらにピリオドが打たれるということを。
仕事も人間関係も良好。でも、ときめきだけが足りないの。そんなことをこぼすと、「結婚したいなら、ドキドキする人よりも安心できる人を選びなさいよ」と言われるけれど、ドキドキさせながら安心感も与えてくれよと思ってしまうわたしはワガママなのかい。
だって現に、うちの母だってときめき不足だから韓ドラで補給してるって言ってますよ。必要不可欠な栄養分なんですよ。
あぁ、アラサーでもときめきたい!!!!
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