心強く優しい時間
8月8日(土)
朝、目が覚める。
昨晩アラームをセットせずに眠った。
たっぷりぐっすり眠った。
うーん。と伸びをする。
セミの大合唱に包まれる。
がんばっているなぁ。
玄関の戸を開けて朝のぜんぶに
「おはよう!」と あいさつをする。
青い空がどこまでも続いている。
金魚みたいな雲が ぷかぷか泳いでいる。
かわいいなぁ。
うっとり眺める。
ウーちゃんとルーちゃんに、
メダカちゃんたちに、ご飯をあげる。
両親と電話で話す。
母が高揚した感じで話しはじめた。
「一昨日お散歩してたら
道にカメがおったんよ
お母さんたちが近づいたら
カメが首を伸ばして
こっちを じっと見よったんよ
それから ちっちゃい しっぽを
ぷりぷりって振ったんよ
そしたら昨日も同じ場所にカメがいて
同じように しっぽを振ったんよ
びっくりした〜」
そして、写真を送ってくれた。
父が言うには 25cmくらいの
大きさだったらしい。
ものすごく ときめいた。
なんてかわいいカメなんだろう!
そんなカメに出会えたら
幸せで胸がいっぱいになるだろう。
そのあとも いろいろな話をして
久しぶりの長電話になった。
父も母も ちがう表現方法で
気にかけてくれて
本当に私は恵まれているなぁ。と
感謝のきもちでいっぱいになる。
お弁当を作る。
水筒にたっぷりお水を入れて
お塩も ちょこっと入れる。
ぶんぶん振る。
ひとくち飲んでみよう。
ごくん
………..。
汗をかいたときに飲むと
おいしく感じるけれど
涼しいところで飲むと
奇妙な味に感じる。
午後、ごはんさんと出かけるので
ごはんさんとこのお庭へ行く。
「みるさん、今日これ届いたよ」
と、ごはんさん。
ときめいた。
大好きな台車だった。
この台車の素敵なところを説明してくれた。
台車に しゃがんで乗る。
ごはんさんに押してもらう。
ごはんさんとこのお庭で
ゴロゴロ押してもらう。
きゃー楽しい!
あははは あはははは
と笑いながら台車で運ばれる。
最高だ。
「はい終わり」
と、ごはんさん。
あー楽しかった。
「どこがそんなに楽しいん?」
と、ごはんさん。
「んー運ばれるところ
自分の意思と関係なく」
と、私。
「乗り物に乗ってる感じなんだ」
「うん。遊園地の乗り物とか
ベビーカーとかそんな感じ」
そうか。
だからバイクの後ろに乗せてもらうのも
楽しいのかもしれない。
さぁ、水筒を持って しゅっぱーつ!
遠い道のりだ。
途中で食事をする。
いろいろなことを話しながら
いろいろな景色を眺めながら
目的地に到着。
することがどっさりあるので
ひとつひとつ、こつこつ
協力しながら進めてゆく。
大変な作業なのだけど
わぁわぁ わいわい言って
ゲラゲラ笑いながら用事をする。
どんなときも しんみりや泣きべそが
あんまり長続きしない。
ごはんさんも私も大体いつも朗らかだ。
また、あの勝手に作った
素敵な魔法の数式を思いだした。
ひとりだとひとりなのだけれど
ふたりだと心強さは100人いる感じ。
1+1=100という素敵な魔法の数式。
それはどんなときでも
心強く優しい時間になる。
そんな中、ごはんさんが
50kgくらいあるものを
ひとりで建物から移動させ車に積んだ。
ものすごくびっくりした。
どうしたらそんなに力が出るんだろう。
力ってなんだろう。と不思議に思う。
私も そっとそれを持ち上げようとしてみた。
ぴくとも動かなかった。1mmも動かない。
地面にくっついているのでは?
と思うくらいだった。
ごはんさんが てきぱきと いろいろなものを
美しく取り外し運んでゆく。
私はレトロな かわいいカゴに
繊細で素敵なものを大切に詰めてゆく。
夕方になったので今日の作業は終わりにする。
山道を走り こもれびの森へ行く途中で
ゆっくりゆっくり暗くなってきた。
よく知っている道なのだが
暗くなると知らない道のように感じる。
山の息遣いが聞こえてきそう。
木々は夜、眠るのかな。
ずっと起きているのかな。
夢を見るのかな。
と、あれこれ思う。
動物たちが木々の間から
こちらをみているような気がする。
こもれびの森に到着。
もう真っ暗だった。
暗くなるのが早くなった。
地球はまわっているんだなぁ。
ゆっくり暗くなってゆくときは
分かるのだけれど
真っ暗になる瞬間って
いつも つかめないなぁと思う。
気がつくと真っ暗になっている。
夜の不思議だ。
でもそれがいいんだろうなぁ。
ごはんさんがまた 50kgのものを
車から降ろし 両手で抱えて
ゆるい坂道を運んでゆく。
すごいなぁ。
用事を済ませ
いつものお店に寄って帰路に着く。
家に帰り着く。
幻想的な夜空。
綿菓子を すーっとうすくちぎって
空に貼ったみたい。
お月さまも うすい綿菓子の向こうで
白く甘く輝いている。
幻想的で うっとり眺める。
玄関の戸を開ける前に
夜のぜんぶに「おやすみ」を言う。
今日もいい一日だった。

かわいい〜
