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「伝え方」を学ぶ前に|コーチングで気づく、自分の本音が分からない問題


「ちゃんと仕事をする」
「人に迷惑をかけない」
「頼まれたことには応える」

そんなふうに真面目に働いてきた人ほど
30代後半〜40代になって、意外なところで立ち止まることがあります

「私は、本当はどうしたいんだろう?」

仕事ができないわけではありません

むしろ、周囲から見ればきちんとしている

上司から急な仕事を頼まれれば「分かりました」と引き受ける

会議で違和感があっても、その場の空気を考えて黙っておく

嫌なことを言われても、「悪気はないだろう」と自分を納得させる

ところが、家に帰ってから

「本当は嫌だった」

「あのとき言えばよかった」とモヤモヤする

もし、こんなことが増えているなら、問題は単に
「言いたいことが言えない」「伝え方が苦手」という
ことではないかもしれません

その前に
自分が何を感じ、本当はどうしたかったのかが分からなくなっている

そんなことが起きている可能性があります

真面目に生きることが「目的」になっていませんか?

真面目であることは、社会で働くうえで大切な力

  • 責任を果たす

  • 約束を守る

  • 相手の立場を考える

ただ、それを長く続けているうちに

「私はどうしたい?」よりも

「普通はどうする?」

「社会人ならどうする?」

「相手はどう思う?」を先に考えるようになることがあります

本来、「ちゃんとする」「期待に応える」は
何かを実現するための手段だったはず

ところが、いつの間にか「ちゃんとすること」
そのものが目的になってしまう

自分の気持ちはなくなるわけではありません

自分の気持ちを確認する前に「正解とは?」を探す癖がついていくのです

「言えない」のではなく、自分の気持ちをつかめていない

たとえば、定時前に上司から

「これ、今日中にお願いできる?」と言われたとします

仕事はたまっている

本当は予定もある

それでも反射的に「はい、大丈夫です」と答える

ところが、帰りが遅くなってから

「なんで私ばかり……」と腹が立ってくる

このとき

「断ったら困るだろうな」

「これくらいやるのが普通かな」

「評価が下がったら嫌だな」

と、相手や周囲についてはたくさん考えています

でも、

「私はどうしたい?」だけが抜けています

本当は断りたいのか

仕事は引き受けてもいいけれど、期限を変えてほしいのか

今の仕事量を分かってほしいのか

ここが分からなければ、どれだけ「上手な伝え方」を学んでも
何を伝えるかは決まりません

言いたいことが言えない人の中には、伝える勇気より先に
自分の気持ちを言葉にすることが必要な人もいるのです

40代で「自分の本音がわからない」が起きる理由

30代後半〜40代になると、職場で求められる役割も増えてきます

  • 上司の意図を読む

  • 後輩に気を配る

  • 取引先に配慮する

  • 家庭があれば、家族の事情も考える

そうやって周囲に合わせる力を身につける一方で、

「相手が求めていること」は分かるのに
「自分が求めていること」が分からない

という状態になることがあります

すると仕事についても

「辞めたいほどではない」

「でも、このまま続けるのも違う」

「転職したいけれど、何がしたいのか分からない」

となる

  • 転職サイトを見る

  • 適職診断をやってみる

  • 自己分析の本を読む

  • コーチングや心理学について調べる

それでも、なかなか答えが見つからない……

そんなとき、足りないのは情報ではなく、

自分の内側で起きていることを、言葉にする時間

心理学でも「感情を言葉にすること」が研究されている

心理学には「感情ラベリング(affect labeling)」という考え方があります

これは、自分が感じている感情を言葉にすることです

心理学者Matthew Liebermanらの研究では、ネガティブな感情を言葉で
ラベリングしたとき、感情反応に関係する扁桃体の活動が低下し
右腹外側前頭前野の活動が高まることが示されています

つまり

「こんなことで怒ってはいけない」

「気にしないようにしよう」

と感情を打ち消すのではなく、

「私は今、腹が立っている」

「本当は断りたかった」

「大切に扱われていないように感じて悲しかった」

と、まず言葉にしてみる

すると、その感情の奥にあるものが見えやすくなります

怒りの奥には「尊重してほしい」

モヤモヤの奥には「自分で決めたい」

寂しさの奥には「もっと関わりたい」

感情は、単なる気分ではありません
自分が何を大切にしているのかを知るための手がかりです

「どうしたい?」と聞かれても、分からないことがある

「あなたは、本当はどうしたいですか?」

そう聞かれて、すぐに答えられる人ばかりではありません

「それが分からないから困っている」という人もいます

そんなときに、何度も「どうしたい?」と自分に問い続けても、
答えが出てくるとは限りません

大切なのは、なぜ自分の気持ちが分からなくなっているのかを
理解すること

たとえば、
✔「嫌われたくない」という気持ちが強く、相手の反応を優先する

✔「ちゃんとしなければ」という思いが強く、自分の感情より正しさを優先する

✔「こんなことで怒ってはいけない」と、自分の感情を無意識に否定する

✔長い間「自分がどうしたいか」より、周囲から求められる役割に応えることを優先する

こうした心理的なパターンがあると、自分の気持ちが消えたわけではないのに、気づく前に別の判断で上書きしていることがあります

だから、

「本音が分からない=自分について考えていない」とは限りません

むしろ、たくさん考えているのに、

「相手はどう思う?」
「普通はどうする?」
「どうするのが正しい?」

という問いばかりを考えている可能性があります

そこで必要になるのが、まず自分の反応の仕組みを知ることです

  • なぜ、断りたいのに「大丈夫です」と言ってしまうのか

  • なぜ、嫌だったことをその場では嫌だと感じられないのか

  • なぜ、自分の希望より先に相手の都合を考えてしまうのか

心理学の考え方を手がかりに自分の反応を理解し、実際の経験を振り返ってみる

すると、

「私は意思がないのではなく、相手の期待を先に読んでいたんだ」

「自分の気持ちより、“正しいかどうか”で判断する癖があったんだ」

と、自分のパターンが見えてきます

「私はどうしたい?」を考えるのは、そのあとでも遅くありません

答えを急いで探すより、
「なぜ私は、自分の答えが分からなくなっているのだろう?」

そこを理解することが、重要です

「正しく生きる」から「私はどうしたい?」へ


真面目に働いてきた人ほど、

「どうするべきか」には、たくさん答えを持っています

でも、30代後半〜40代からは、もう一つの問いが必要

「私は、どうしたい?」

すぐに答えが出なくても構いません

なぜなら、「本音がわからない」という状態そのものに
その人なりの理由があるから

  • 人にどう思われるかを気にしてきた

  • 期待に応えることを優先してきた

  • 失敗しない選択をしてきた

自分の感情より「正しいかどうか」で判断してきた

同じ「自分がわからない」という悩みでも、そこに至った背景は
人によって違います

だから大切なのは、無理に答えを出すことではなく

「なぜ私は、自分の気持ちより別のものを優先するようになったのだろう?」

というところまで、自分を理解していくことなのだと思います

伝え方を学ぶことは大切です

でも、その前に必要なのは、
「何を伝えたいのか」を、自分自身が知っていること

本当に見つけたいものは、上手な伝え方ではない可能性があります

あなたが今まで後回しにしてきた「自分の気持ち」は
何を伝えようとしているのでしょうか?


一人で抱え込んで、モヤモヤから抜け出せないときは👇

noteをきっかけに読者のみなさん・受講生さんとのご縁が広がることに感謝🙏🙏🙏






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