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止まるのが怖かった。だから、走り続けるしかなかった。

止まるのが怖かった。

疲れていても。
苦しくても。

だから、何度も自分に言い聞かせた。
「まだ頑張れる。」と。


止まることは、負けることだと思っていた

「まだ頑張れる。」

ずっと自分に言い聞かせてきた。

「ねぇ、朝ごはんまだー?」
朝食の準備から、一日がはじまる。

「問題起きてるって、すぐ対応して」
プレッシャーがかかることも、仕事では任される。

「洗濯終わったみたいだよー」
夜には、家事が残っている。追い打ちのように。

子どものため、
仕事のため、
家のため、
朝から夜まで動き回る。

「今日は休もう。」
そう思っても、休めなかった。

「迷惑をかけてはいけない。」
「期待に応えなければ。」
「休んでも代わりはいない」
そんな言葉で、頭の中がいっぱいだった。

体が悲鳴をあげても、心が苦しくても、
止まれなかった。

「頑張るしかない。」

そう言い聞かせてきた。

走り続けることしか、知らなかった

ある朝、本当に動けなくなった。
働けなくなっていた。

何もしない毎日が始まる。
最初は苦しかった。

「何をしているんだろう。」

何もしない時間が増えるほど、心の中が騒がしくなった。

焦り、不安、寂しさ。
今まで見ないようにしていた気持ちが、次々と顔を出した。


でも、
次第にわかっていった。


怖かったのは、仕事を休むことではない。
立ち止まることだった。


立ち止まれば、不安が押し寄せてくる。

寂しさも、怖さも、苦しさも、
すべてに、向き合うことになる。

見ないようにしていた。
走り続けた。

苦しさを感じなくて済んだから。

止まったとき、本当の自分に出会った

休職してから、一つ決めたこと。

「何を頑張るか」ではなく、
「何をすると、心地よいだろう」

そう、自分に問いかけること。

ご飯が作れない日があっても、
掃除ができない日があっても、
いつも通りにできない日があってもいい。

以前は「ちゃんとやること」が当たり前だった。

できない日は、自分を責めた。
疲れていても、動くことしかできなかった。

それが普通だと信じていた。

でも、休職して知った。
無理をすると、心の声が聞こえなくなることに。

自分を追い立てるのやめた。
「休職しているから」と、引け目を感じるのをやめた。

「夕ご飯作れないから食べに行こう」
「片付け、手伝ってくれたら助かるよ。」
「疲れたから、先に寝るね」

無理しない自分を許可していった。
どんどん心が軽くなった。

必要としていたのは、頑張り続けることではなかった。

「このままで大丈夫。」
そう思える時間だった。

頑張ることで、自分を守っていた

走り続けなくても、毎日は過ぎていく。

一日休んだっていい。
「ちゃんとできない日」があっても、暮らしは壊れない。

前は、「私が頑張らなければ」と思い込んでいた。
必要だったのは、頑張ることではなかった。

今の自分を信じること」

心は少しずつ穏やかになっていった。
変わったのは、周りではない。

「止まったら終わり。」
そう思い込んでいた、私の心だった。

止まって、自分が少しわかるようになった。

止まる勇気を、自分にあげる

頑張ることは悪いことではない。

でも、もし止まることが怖くて走り続けているなら、一度だけ立ち止まってみてはどうだろう。

ほんの5分だけでも、何もしない時間をつくってみる。

止まることは、前へ進むことを諦めることではない。
「自分らしく歩き出すための時間」でした。


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