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2024 ドイツ・フランス⑦ モン=サン=ミシェル

パリからバスに揺られてモンサンミシェルへ

パリで一泊してモンサンミシェルへ

まず桟橋の手前にあるレストランで名物のオムレツ
をいただいた

ふわっふわのオムレツ

ふわふわとした食感で、ナイフを入れた途端にしぼ
んでしまいそうなほど軽い
好みがわかれる触感だと思う
私はそれはこれで美味しい(日本で食べ慣れたオムレ
ツのほうが好きだけど)って感じだったけど、母はこ
のふわふわ感が苦手だったみたいだ

その後バスに乗って桟橋を渡り、修道院のある島へ
と向かった
日本語で「大天使ミカエルの山」という名前の島
その島内は想像以上に入り組んでいて、細い路地が
縦横無尽に延び、歩いているうちに自分が今どこを
向いているのか分からなくなる
まるで迷路に迷い込んだようで、観光客で賑わって
いるはずなのに、まるで自分たちだけが迷路に迷い
込んだような没入感があった

モンサンミシェルの模型

修道院の中に入り、最も印象に残ったのは聖ミカエ
ルとオベール大司教のレリーフ

司教オベール(右)の夢に出てきた聖ミカエル(左)

本来なら荘厳な表情が刻まれているはずの聖ミカエ
ルの顔は削り取られ、ただの空白になっていた
次にキリストの顔が破壊された聖母子像

キリストを抱く聖母マリアの像

ガイドさんの話では、これは宗教改革のひとつとして破壊されたものだという
カトリックに反発して偶像崇拝を否定する人々の手
によって、多くの聖人像やキリスト像が損なわれた
のだ
かつて人々の信仰を集めた聖人像が、人間の争いの
矛先になってしまう
その事実に強い悲しみを覚えた
腐敗は教会のしくみで今を生きる人間の問題なの
に、聖人自体が犠牲となる
矛盾と皮肉が一枚の石に刻まれているように思えた

修道院内部 食堂

修道院の内部は意外なほどがらんとしていて、物悲
しく感じる
外から見た「海に浮かぶ幻想の城」を思わせる姿と
比べるとあまりに対照的で、その落差が印象的だっ

牢獄として使われていた過去もあると知り、この静
けさの裏に刻まれた歴史の重みを思う

観光を終えて徒歩で桟橋を戻る途中、思わず笑って
しまう出来事があった
英語圏の観光客の兄弟が親に買ったもらったであろ
う剣と盾のおもちゃを身に着け、嬉しそうに戦い
ごっこを始めたのだ
まるで中世の騎士になりきったように構える姿は修
道院の厳粛さを和ませる光景だった
しかし盛り上がりすぎたために桟橋の端から剣を落
としてしまいそうになり、母親らしき人に「何度も
やめなさいって言ったでしょ!落としても知らない
よ!」と本気で叱られて兄弟揃ってしょんぼり

こんな感じ (イメージ図)

その姿が可愛らしく、思わず母と顔を見合わせて
笑ってしまった
子どもがはしゃぎすぎて親に怒られる―そんな光景は世界共通で、どこのお母さんも大変だとなんだか温かい気持ちになった

モン=サン=ミシェルは、外観の美しさだけを夢見
て訪れる場所ではないのではと思う
そこには人間の信仰と対立の歴史、荒廃と再生の記
憶が共存していた

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