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トラガールは、 道の果てに夢を見る。(30)

番外編 こんなフィギュア付きプラモがあったなら。

 生活をスリム化(要は節約)するために、タカヲはマイカーを売り払った。

 たまに車が必要になったら、黄色い看板が目印のカーシェアリングを利用している。
 スマホで簡単に予約できるし、十五分単位の料金設定なので、無駄がない。
 何より、レンタカーのように窓口での煩雑な手続きが無いのがいい。

 ある日。
 実家から独立する妹の引っ越しと運搬を手伝うことになった。
 今までどこにどうやって溜め込んだのか謎だが、引っ越し荷物は結構あり、2tのトラックの手配が必要だった。さすがに近所のカーシェアでトラックは扱っていない。ネットでレンタカーを探し、予約する。
 予約はできても、書類記入や免許証のコピー、支払いは店頭だ。

 当日朝。
 手続きが面倒だなと思いつつ、レンタカーの事務所のドアを開けた。
 カウンターに座っていた制服姿の女性が立ち上がり、応対する。営業用とはいえ、笑顔のお出迎えは嬉しい。
 タカヲは一通りの手続きを終え、既に入り口付近に停めてある2t車をぐるりとチェックし、運転席に乗り込む。

 実は、2t車の運転は五年ぶりくらいで、少し不安があった。
 彼は道中ずっと超ゆっくり安全運転でハンドルを握り、引っ越し作業を終えた。

 その日の夕方。
 レンタカーの事務所に無事帰還。
 事務所の入り口に車を停め、返却手続きを行う。

「ありがとうございました。」
 制服姿の女性が入り口まで笑顔で見送ってくれた。

 そのまま店内に戻ると思いきや。
 彼女はきりりとした表情でトラックの運転席に乗り込み、ドアをバタンと閉める。
 その一連の動作の最中、制服のスカートから、すらりと伸びたおみ足が偶然目に止まった。
 窓を開け、顔を出して後方を確認しながら、バックで操り、ぎっしりと停まっている車列の隙間に、ピタッと2t車を納めた。

 タカヲは、アホのように突っ立ってその様子を見ていた。
 制服姿で颯爽とトラックを操る姿を見て、彼は自分の中に何かが芽生えたのを感じた。

 カーシェアもいいが、たまにはレンタカーを借りて見ようと思った。

 この話には、特に続きも発展もない。

#創作大賞2024 #お仕事小説部門

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