PPPからPPPoE、そしてIPoEへ ネット接続の進化物語
いま光回線の広告などで「IPoE方式だから速い」と目にすることが増えました。でも多くの人にとって「なんだか新しい規格なんだろうな」くらいの感覚ではないでしょうか。というか、一般の人はIPoEとか絶対に分からないと思う(笑)
なので今回はネットーワークがどんな歴史を経て、進化してきたかというのを、ちょっと昔を振り返りながら「どうやってネットとつながる仕組みが変わってきたのか」を見ていききたいと思います!
PPP(ダイヤルアップ時代)
1990年代のネットといえば、電話回線を使った ダイヤルアップ接続。あの「ピーガガガ…」という音を聞いたことがある人も多いはずです。
特徴はこんな感じでした。
接続中は電話が使えない
速度は最大56kbps程度
毎回ユーザー名とパスワードで接続
イメージでいうと、毎回公衆電話に硬貨を入れて電話をかけるようなもの。便利ではあったけれど、とても気軽に使える環境ではありませんでした。
PPPoE(ADSL・初期の光回線時代)
その後登場したのが ADSL。電話回線の「音声に使わない周波数帯」をインターネットに割り当てたことで、電話とネットを同時に使えるようになりました。速度も数Mbps〜数十Mbpsと大幅アップ。
ただしここで課題がありました。PPPはもともと「電話回線専用」の仕組み。ところがADSLや光回線では、宅内はLANケーブル(イーサネット)が主役になっていきます。
そこで登場したのが PPPoE(PPP over Ethernet)。
PPPをそのままLANケーブル上で動かせるようにしたのです。
つまり「外は電話線、家の中はLANケーブル」という二段構えをうまくつなぐための工夫でした。
ただし便利になった一方で、次のような弱点も抱えていました。
(1) 集中の仕組み:利用者が同じ装置に集まるため、混雑時に速度が落ちる
(2) 余分な負担:データごとに小さな無駄が積み重なり効率が悪化
(3) 管理の限界:ユーザーごとにセッションを持つ必要があり、大規模利用には不向き
つまり「高速になったのに、仕組みの都合で混雑に弱い」というジレンマが残っていたわけです。
IPoE(現在主流の方式)
そこで登場したのが IPoE(IP over Ethernet)。
認証が不要で直接ネットに接続
データを包む余計な仕組みを省略
混雑に強く、大容量通信でも安定
例えるなら、PPPoEが「校門で毎回学生証を見せて入校する方式」だとしたら、IPoEは「事前登録さえ済んでいれば、その後は顔パスで通れる方式」といった感じです。
振り返ると
PPP(ダイヤルアップ)
電話回線時代を支えた仕組み。速度は遅く制約だらけ。PPPoE(ADSL・初期光回線)
LAN環境に対応するためのつなぎ役。ただし混雑や非効率さが課題。IPoE(現代の光回線)
シンプルで効率的。混雑に強く、光回線の性能をしっかり引き出せる。
まとめ
インターネットの接続方式は、使われる環境や技術に合わせて進化してきました。
PPPから始まり、PPPoEを経て、いまのIPoEへ。どの方式も「その時代に必要だった役割」を果たしてきたのです。
昔は電話がふさがるほど手間のかかった接続が、いまは動画もゲームも当たり前のように楽しめる環境に。身近なネットの裏側には、こうした地道な工夫と進化が積み重なっているんですね!!
