「言葉が脳を変える」─ 思考や信念が変容するアファーメーション
ケンブリッジ英語辞典が毎年発表している「今年の言葉」。昨年の2024年は「Manifest(マニフェスト)」だったそうです。
ケンブリッジのサイトによれば、同社の辞書サイトで2024年だけで13万回も検索された言葉なのだとか。パリ五輪のアスリートやセレブリティたちが、彼らが目標を達成できたのはマニフェストのおかげだと公言。オリンピック効果で検索数が増えたのかと思います。
マニフェストとマニフェステーションの違い
ケンブリッジ辞書では、マニフェストとは、ビジュアライゼーションやアファメーション(肯定的な自己暗示)などの方法を使用して、何かを達成する想像をすることと定義づけています。マニフェストすることで、達成する可能性が高まることを信じることが大事とも。
マニフェストする行動やそのプロセスを指す言葉が、「マニフェスト」の名詞形の「マニフェステーション」です。こちらの言葉が使われることが多いので、ここから先はこちらの言葉を使っていきます。
マニフェステーションと脳科学
マニフェステーションはこれまで引き寄せの法則や願望実現などスピリチュアルな観点で語られることが多かったですが、最近では脳科学者などのコメントを掲載した記事をネットで目にするようになりました。スタンフォード大学の脳科学者、Doty博士は神経科学の観点からマニフェステーションについて、SELFというフィットネス媒体でこう説明しています。
神経科学の観点から言えば、マニフェステーションとは、脳の配線をやり直して、自分が望んでいるものや、特定の目標を達成するために必要なステップを無意識に探し出すように準備することです。意図について長い時間考えると、最終的にはそれが手の届くところにあると自分に言い聞かせるようになります。考え方を変え、その過程で、脳に夢を実現させるように動機付ける神経経路を作り、強化するのです。基本的に、特定のことが非常に重要であると脳に教え込むことで、脳はそれを現実にすることに必死になります。
マニフェステーションのツール
マニフェステーションの方法は前述のビジュアライゼーションや肯定的な言葉を唱えるアファーメーションのほかに、ジャーナリングや瞑想などもあります。これによって、自分の信念や意図が潜在意識に定着していきます。マニフェステーションで物事に対してポジティブな視点を持つようになったり、自分の能力を信じるようになると、ポジティブな変化を生み出すと言われています。
アファーメーションとは
私自身はマニフェステーションのツールとして、ビジュアライゼーションやジャーナリング、瞑想を使ったことがないので、ここでは、アファーメーションについてのみ、少し書いてみたいと思います。
アファーメーションは、ポジティブな言葉を繰り返し唱えることで、自分の思考や信念を変えていくシンプルでパワフルなツールです。自己肯定感を育み、潜在意識に働きかけ、行動や選択にも影響を与えるとされます。
たとえば、
「私は価値ある存在です」
「私は自分を信じています」
「私は愛されるにふさわしい」
といった言葉を、声に出して、あるいは心の中で繰り返すことで、脳はその言葉が「現実」だと捉えるようになります。神経科学の視点からも、アファーメーションを継続的に行うことで、脳内の回路が再構築され、自己イメージが変化することが明らかになってきています。ポジティブなアファーメーションを繰り返すことで、不安やストレスの軽減、意思決定の向上、集中力アップにつながるという実験結果の報告もあります。
私を救ってくれたルイーズ・ヘイのアファーメーション
最後に私自身の体験を。私は、11年くらい前に漠然とした不安に襲われ眠れなくなった時に、故ルイーズ・ヘイさんのアファーメーションに出会い、YouTubeでずっと聞いて助けられました。
困難に直面した時、目標達成に必要な能力が自分に備わっていないのではと自信をなくした時に、アファーメーションはとても有効だと思っていて、今でも仕事やプライベートで大変な時、なんだか八方塞がりかもしれないと不安になった時は、以下のルイーズの有名なアファーメーションを心の中で繰り返し、自己効力感(自分が特定の状況で目標を達成できると信じる自信や確信)を高めています。
All is well. Everything is working out for my highest good. Out of this situation only good will come. I am safe.
すべてはうまく行っています。
すべては私にとってベストな方向に流れています。
この困難な状況の中で起こることは、自分の糧になることばかりです。
私は守られています。
日本語だと微妙(そうならないように和訳してみましたが)かもしれないですが、必要だと思う方は、ぜひ、試してみてください。注意しなければいけないのは、アファーメーションの前に自分がおかれている状況を理解することが大事です。例えば、自身が不当に扱われているような場合、心身に不調がある場合などは、別の行動を取ってください。
アファーメーションを行う際の注意点
自己肯定感が低い人は、ポジティブなアファーメーションを繰り返すことで、かえって自己肯定感が下がり、気分も落ち込むことがあるとわかったそうです。前述したように、心身に不調を感じたら、すぐにやめてくださいね。
参考文献
*写真は昨年の今頃に大洗海岸で拾った石です。
