MVP ARCHIVE NASA | SPACE SHUTTLE 07 : International Space Station / 宇宙建設時代

宇宙建設時代
スペースシャトル計画の到達点の一つが、国際宇宙ステーションの建設である。
国際宇宙ステーション ISS は、地球周回軌道上に建設された巨大な有人実験施設である。
アメリカ、ロシア、日本、ヨーロッパ、カナダなどが参加し、人類が宇宙で長期滞在しながら研究を行うための拠点として作られた。
スペースシャトルの中心的な役割
この巨大な宇宙施設を建設するうえで、スペースシャトルは中心的な役割を担った。
ISS は、一度に完成した構造物ではない。
地上で作られたモジュール、トラス、太陽電池パネル、実験装置、補給物資が、何度も宇宙へ運ばれ、軌道上で少しずつ組み立てられていった。
この作業に必要だったのが、スペースシャトルの大型ペイロードベイとロボットアームである。
シャトルは大型モジュールを運び、宇宙飛行士は船外活動を行い、カナダアームを使って部品を移動し、接続し、固定した。
ここでスペースシャトルは、単なる輸送機ではなくなった。
それは、宇宙で構造物を組み立てるための作業基地でもあった。
アポロ計画 が月へ到達するための技術を示したとすれば、ISS 建設は宇宙で働き、建設し、維持する技術を示した。これは宇宙開発の意味を大きく変える出来事だった。
人類は宇宙へ行くだけではなく、宇宙に施設を作り、そこに滞在し、研究を続ける段階へ進んだのである。
宇宙を運用する時代
ISS では、微小重力環境を利用した生命科学、材料科学、医学、地球観測、宇宙技術の実験が行われている。
その背景には、スペースラブ、ミール計画、そしてスペースシャトルで蓄積された経験がある。
スペースシャトルは、ISS を作るための時代の道具だった。
人工衛星を運び、望遠鏡を修理し、宇宙実験室を運用してきたシャトルは、最後に宇宙そのものに研究拠点を建設した。
ISS は、スペースシャトル計画が切り開いた「 宇宙を運用する時代 」の最も大きな成果の一つである。
人類は宇宙へ到達した。
そしてスペースシャトルによって、宇宙に場所を作り始めたのである。
