MVP ARCHIVE NASA | SPACE SHUTTLE Special 02 : RS-25 Main Engines - 再使用された高性能ロケットエンジン

RS-25 Main Engines
スペースシャトルの後部には、3基の RS-25 メインエンジンが搭載されていた。
当時は SSME、Space Shuttle Main Engine と呼ばれ、液体水素と液体酸素を燃焼させる、高性能な液体ロケットエンジンである。
RS-25 の役割は、打ち上げ時にオービター、外部燃料タンク、固体ロケットブースターで構成される巨大なシャトル全体を軌道へ向かわせることだった。
打ち上げ直後の主推力は固体ロケットブースターが担ったが、RS-25 は飛行中に出力を調整しながら燃焼を続け、シャトルを地球周回軌道へ投入するための中心的な役割を果たした。
再使用を前提
このエンジンの大きな特徴は、再使用を前提に設計されたことである。
従来の大型ロケットエンジンは、打ち上げ後に機体とともに失われることが多かった。
しかし RS-25 はオービターに固定されており、飛行後に地球へ戻ってくる。着陸後には点検・整備が行われ、次のミッションで再び使用された。
そのため RS-25 には、単に強力であるだけでなく、繰り返し運用に耐える精密性と信頼性が求められた。
極低温の燃料を扱い、燃焼室では非常に高い圧力と温度が発生する。
小さな異常でも重大な事故につながるため、各ミッションの前後には厳密な検査と整備が必要だった。
スペースシャトル計画において、RS-25 は「 宇宙船を打ち上げるエンジン 」であると同時に、「 帰還して整備され、再び飛ぶエンジン 」でもあった。
この点に、Space Shuttle Program の思想がよく表れている。
宇宙へ行くことだけが目的ではない。
宇宙へ繰り返し行き、機体を運用し、整備し、次の任務へつなげる。
RS-25 は、スペースシャトルを単なるロケットではなく、宇宙輸送システムとして成立させた中核技術の一つである。
