サウナに湯船(浴槽)って必要?〜ウェルビー福岡の事例から考える〜
表題を見て、多くの一般人はこう思うでしょう。
え?そもそもサウナは銭湯、温泉とかスポーツジムとかとセットになってるから湯船あって当たり前でしょ?
と・・。しかし、スーパー銭湯とか銭湯とかスポーツジムとは違い、湯船がないサウナ施設って都心だと結構あるんですよ。
パッと思いつくだけでも神田サウナラボ、ドシー、最近できたルーフトップサウナ、そして個室サウナやプライベートサウナのほとんども湯船はありません。あ、ここでいう湯船ですが、水風呂と混同しないためにお湯が張ってある箱っていう感じに定義します(ややこしいw)。
いやでもサウナって要は温浴だからお湯が無いなんて日本人なら風呂で浴槽あってこそでしょ。って思うかもしれませんが、サウナにハマってくると湯船の重要性ってなんか低下してくるんですよね・・。
サウナに入る前にすべきことはサウナ前に身体洗って、軽く湯船に浸かって体拭いて水分補給してって感じなので、最初と最後だけくらいしか湯船に関心が向かないという。
サウナ施設作る側から見ても湯船があるかないか、で開業できるハードルって結構変わってくると思います。湯船があるとスペースも取るしそれに付随する機械設備も必要だし何よりサウナに特化したいならいっそ無くてもいいか!みたいな思考になるのも結構理解できちゃったりw
しかし最近本当にそうかどうか考えさせられる事例がありました。
それがウェルビー福岡の改装に伴う口コミもしくは評判についてです。
まずウェルビーという店舗についてですが、サウナーの間ではサウナに特化してめちゃくちゃ先進的な取り組みを行ったり、フィンランドを再現したり、氷点下のサウナを作ったりと、日本のサウナ界を昔から牽引しつつも常に革新的なことをやってる存在、という感じです。詳しくはこの辺に書いてあるかな。
サウナーに取っての「聖地」はいくつかありますが、その中でも名古屋のウェルビーは特別な存在だったりします。最近ここの企業は神田にサウナラボっていう最先端のサウナを設置してある施設を創っちゃったりと常にイケイケでここ数年は特にサウナへの傾倒がものすごい印象を受けます。
ウェルビーは名古屋に3店舗、そして福岡にも1店舗ありどこもすごく評価が高いとされています。
さっきサウナーの間で高評価、と言いましたが普通のカプセルホテルとしてもなかなかのハイクオリティで一般人からも愛されていました。福岡ですがペフメアというプレミアム的な部屋にすると通常のドリンクバーだけでなく時間限定でお酒のドリンクバーまでありますからね。なんだよそれドーミーインの進化系かよw
前置きが長くなりましたがこのウェルビー福岡店、コロナ禍において施設内の改装を行いました。女性専用のリラックスルーム?なるものを新設したり食堂のメニューを一新したりしているようです。
今回のリニューアルは相当大幅な改定だったようで、福岡店だけでなく名古屋の店舗も色々改定などを実施しています。コロナ禍において今までのやり方ではマズい!ってなったのか、おじさん向けの施設から若者向けの施設内容になっている・・・と考えることもできます。単なるコストカット、というのもありますがウェルビーも生き残るために色々やったな、というのはわかる気がします。
そして福岡店が他の店舗と異なる最も大きな変更は、
光明石温泉・陶器風呂撤去
ですね。すなわち冒頭で触れた湯船撤去ということになります。
問題はこれに対する反応なのですが、いくつかの旅行サイトで見ることができます。もちろんサウナに特化したSNS、サウナイキタイでも。
高評価なレビューもあるのですが、この湯船を撤去したことによる不満が目立ちます。それはまあ一般人からすればカプセルホテルに浴場はあるのにお湯が張ってある浴槽がなかったらびっくりするし、風呂に浸かってゆっくりしたい人は戸惑うだろうなあと思いますね。改装前は普通に湯船あったわけですし。
ただ意外なことに、サウナイキタイというサウナ好きが集まるコミュニティにおいてもこの湯船の撤去は賛否両論のようです。
サウナ好きにとって湯船の比重は低いことが多い、と冒頭で話しましたがそれでもじゃあ無くて良いか、と言われるとうーん・・?ってなる人が多いかと思います。実際、サウナでととのうために必要なこと(サウナ室に入る前に水分補給する、身体をよく拭く、など)があるんですが、まず風呂に浸かって身体を温める、って書いてあるサイトや本も結構多いんですよね。
その理由は上記サイトにも書いているのですが、身体を予め温めておかないと高温のサウナ室で身体がびっくりしてしまい、身体の芯まで温まるのに長い時間を要してしまうから(身体を十分温めないと水風呂などの温度差で整い辛くなる)ということだそうです。厳しい言い方をすればサウナ特化型の施設を謳っておきながら、ととのうのに必要な身体を十分温められる湯船がない、というのはマズイのでは・・?と感じてしまいますね。個室サウナとか都心のど真ん中にあるようなサウナはスペースの関係でしょうがないとしても、これは本当に正しいのかどうか、という問題はあると思います。まあ身体をサウナで温めて2、3セット目にととのうようにする、というので解決できたりはしそうなんですが・・・。
個人的には、疲れが溜まってる時とかはいきなりサウナではなくてまずは湯船に浸かって身体を落ち着かせたい、というのがあるのでどんな小さくてもいいから湯船欲しいなあなんて思ってしまいますね。
湯船がない、ということについてはそれだけでマイナスポイントになることもありますがウェルビー福岡は特にそれに対する反発が強いように感じます。その理由なんですが、それはこのウェルビー福岡というホテルの場所が関係していると思います。
福岡出身の友人曰く、福岡は観光客の規模に比して宿泊施設が少ない、という事情があるようです。実際福岡に何度も旅行して感じたのですが、まともなビジネスホテルに泊まろうとすると繁忙期だとそこそこ値段もする、というのもありますしそもそも泊まれるところが少ない。なのでライブ前はチケットが取れる見込みでホテルだけ予約する、といったこともしばしば行われます。よしんば取れたとしても博多から離れた場所でそこまで行くのが大変だったり・・・
で、そんな中ウェルビー福岡は博多駅から徒歩圏内で行ける距離にあり、中洲などの観光地にも近く立地がパーフェクト!でもカプセルホテルでしょ?と思いきやペフメアというプレミアムルームを予約すればホテルの個室のような良い環境で休めることもあって、宿泊代を抑えたい旅行者にとってはすごく重宝する施設でした。おまけに大浴場もあるなんて・・(涙)しかも前は漫画読み放題だったりする場所もありました。それはもうリピーターも多いですし博多に出張するときはここ!って決めてる人も多かったと予想されます。
こういう前提がある中でサウナーに特化し、かつ環境を激変させたらどうなるか。それはやはり戸惑いと混乱と反発みたいなものは避けられなかったと思います。
ここで言いたいのは、これからサウナ施設・銭湯の改修や新たなサウナ施設の建設はどんどん進んでいくと思いますが、その際、何でもかんでもサウナーに特化した形にするのはよくない、ということは言えます。無論、ウェルビー福岡もその辺は織り込み済みであのような改修をしたと思いますし、これから新たな顧客を獲得していくことで総合的には成功すると信じています。それでも上記リンク先の説明や、入館前の湯船がないことに対する説明?などを見ていると相当多くの方から色々言われちゃったのかな・・・とは思いますが。
本場フィンランドやドイツ、ロシアのサウナに湯船、なんてものはないですが、本場に近づけるサウナができるとしても湯船は無くさないほうがいい、ということは言えるでしょう。最初っから無いのは納得してもらえそうですが、湯船を無くしてしまうとそのうち「サウナ好きのせいで使い勝手が悪くなった。サウナ好きって害悪だわ」って言われかねないような気もします。
まあこれは極端な例ですがサウナが色々な人に浸透していくのはいいことですけどマニアに向けた広がりではなく、老若男女、さまざまな層が協調できるような形でこれからサウナというものを作るべきですよね。あれ、これ色々な界隈に共通するような話のような・・・
湯船に浸かる、というのは日本人のDNAに染み込んでいる何かなんでしょうかねー。最も湯船に浸かるようになったのは江戸時代から?らしいので意外と歴史はないのですが・・・
今度ウェルビー福岡店にいくのですが、私は改修前のウェルビー福岡も何度か利用したことがあります。その時はサウナーでもなんでもなかったですが、サウナ好きとなった今、どう感じるのかが楽しみです!
話が拡散して、サウナの改修はどうあるべきかなんてことになってしまいましたが私は湯船はあったほうがいい派です。湯船潰して新たなサウナ室ができる、よりかは湯船はちっちゃくても残してほしいですね。
