英検以外の選択肢、TOEFL Primary / Junior について小中学生の親が知っておきたいこと
子どもの英語習得に伴走して14年、中学生2人の母のMinnieです。
TOEFLシリーズ は、アメリカの教育テスト機関 ETS が開発する英語力テストです。そのなかで、子ども(小中学生)向けに設計されている、
TOEFL Primary®(小~中学生向け)
TOEFL Junior®(中~高生向け)
について、最近、調べる機会がありました。
その内容を知れば知るほど、子ども本来の英語の学び方が考慮されたつくりになっていることを感じました。
インプット中心で進める「おうち英語」との相性は非常に良いのではないかと思います。
LeahとLucasが小学生のころ、 TOEFL Primary / Junior を受ける機会はなく、主に 英検(5級から1級までの全級)を受けてきました。
このような、小学生の英検受検に伴走してきた立場から、小中学生の親が知っておきたいこととして、
TOEFL Primary / Junior の特徴
TOEFL Primary / Junior を受けるメリット
について、(個人の見解になりますが)挙げてみたいと思います。
TOEFL Primary / Junior の特徴
TOEFL Primary / Junior の内容とレベル感
テストの概要です。
(ご参考)TOEFL Primary / TOEFL Junior 公式サイト
(TOEFL PrimaryとTOEFL Junior は、日本国内では、公文教育研究会のグローバル・コミュニケーション&テスティング(GC&T)事業部門によって運営されています)
<TOEFL Primary Step 1 / Step 2>
・想定年齢:8~14歳の発達段階を想定(小学生~中学校低学年が目安)
・題材:「海外の実生活に近い内容」(公式サイトより)
・英語力の目安:Step 1は 英検5~3級あたり(CEFR A1前後)、Step 2は英検3~準2級あたり(CEFR A2前後)
・CEFR判定:A1未満 | A1 | A2 | B1
・テストの構成:Listening+Readingの2セクション(SpeakingとWritingはそれぞれ別テスト)
・テストの形式:紙ベース。すべてマークシート方式(3択)。
・テスト時間:約60分(L 約30分+R 約30分)
<TOEFL Junior>
・想定年齢:11歳以上を想定(小学校高学年〜高校低学年が目安)
・題材:「海外の中学・高校の授業や、友達との会話など」(公式サイトより)
・英語力の目安:英検準2~2級あたり(CEFR B1前後)
・CEFR判定:A1 | A2 | B1 | B2
・テストの構成:Listening+ Language Form and Meaning(内容はGrammar/Vocabulary)+ Readingの3セクション(SpeakingとWritingはそれぞれ別テスト)
・テストの形式:紙ベース。すべてマークシート方式(4択)。
・テスト時間:115分(L 40分+G 25分+R 50分)
TOEFLのレベル感 vs CEFR vs 英検

TOEFL Junior® Test Taker Handbookに基づき作成
次に、受検者の立場から感じた、TOEFL Primary / Juniorの特徴3つです。
特徴1:学校英語の到達度を測る vs 英語の理解力を測る
英検
英検はもともと、学校英語(日本の中学高校の文科省の学習指導要領に基づく)がどの程度身についているかを測るテスト
→ 中学以降の学年に級が対応。級ごとに、語彙・文法・読解レベルの想定(事実上の「試験範囲」)がある。
→ 準備して受けるテストという感覚が強い受検者は幅広い(子どもから社会人まで)
英検は、もともと学校英語(文科省の学習指導要領に基づく)がどの程度身についているかを測る役割があります。
TOEFL Primary / Junior
英語を聞いたり読んだりするときの理解力を測るアセスメント
→ 明確な「試験範囲」はない
→ 特定の対策で点を伸ばすのは難しい
→ 日頃の英語の経験が結果に出やすい学校や英語塾などで、クラス分けや習熟度の定点観測という活用も(団体受験が多いそうですが、個人受験もできます)
特徴2:小中学生の発達段階への配慮
英検
準2級(「高校中級程度」)、特に2級(「高校卒業程度」)以降は、社会問題などが題材として使われる
→ 英語力とは別に、背景知識・社会経験があることが前提
→ 小中学生が受ける場合、題材の理解が壁になることが多い
TOEFL Primary / Junior
Primary は8歳以上、Junior は11歳以上を想定
英語力そのものを測るために、発達段階に合った題材が使われる
→ 年齢に合った題材で、CEFR B1(英検2級)前後の英語力まで測れる
題材の内容のほかにも、小学生は大人が気づかないところでつまづいていることが多々あります。
例えば、リスニングで、音声を聞いて内容を理解しているけれど、選択肢を読むのが追いつかない、などです。
Primaryのリスニング問題では、リスニング問題の質問文だけでなく、選択肢も音声で読み上げられます。純粋に「聞いて理解する力」を測るための配慮だと感じます。
特徴3:LとRの2技能テスト、SとWはオプション
英検
4技能がセットになっているため、受検するにあたっては、3級(CEFR A1)以上では、ライティングとスピーキングに取り組む必要がある
TOEFL Primary / Junior
本体はリスニングとリーディングのみ。スピーキングとライティングは別テスト。
→ まずは2技能に取り組み、その判定が受けられる。同時に4技能に取り組まなくてすむ。小学生時期に一番大切な「インプット」にじっくり取り組める。
日本では「4技能をバランス良く」ということがうたわれます。しかし、日本語の生活の中で英語も習得していく順序としては、リスニング(L)が先行し、その土台のうえに、リーディング(R)を身につけることで、スピーキング(S)とライティング(W)が伸びていくと私は考えています。この考えに立つと、SとWが別建てになっていることは、むしろ利点であると思います。
TOEFL Primary / Junior を受けるメリット
TOEFL Primary / Junior を英検と比べたとき、あくまで個人的な意見ですが、3つのメリットを感じました。
メリット1:英語に触れた経験、英語インプットの蓄積が可視化される
TOEFL Primary / Junior では、学習内容が身についたかどうかを確認するのではなく、英語を聞いたり読んだりするときの理解力を測ることが意識されています。
このため、日常的に英語に触れて、それを吸収してきた成果が結果に反映されやすい、可視化できる、と感じます。
例えるなら、英語の身体測定のようなものだと思います。
「級のための学習」をすることなく、英語経験そのものが評価されるのは、大きなメリットだと思います。
メリット2:特別な準備を必要としない
TOEFL Primary / Junior では、試験のための準備をする必要がありません。
公式問題集は市販されていますが、英検のような、いわゆる対策本は存在しません。
テスト本番では、例題が示されますので、全く準備なしで受けられます。
何か準備したいということであれば、公式ウェブサイトに公開されているサンプル問題を確認するのみです。
<サンプル問題のサイト>
TOEFL Primary Step 1 サンプル問題
TOEFL Primary Step 2 サンプル問題
TOEFL Junior Standard サンプル問題
事前に問題形式に慣れておけば、準備は万端です。
SとWは別テストなので、まずはLとRに集中して取り組むことができます。
SとWは、LとRに比べると、家庭でフォローしたり、本人が自習することは難しいので、中学以降、学校で学ぶまで、家庭では、LとRを伸ばしておくという方法が取りやすいと思います。
このように、特別な準備を必要としないため、日ごろの英語インプットの取り組みを中断することなく、むしろ、ふだんの英語の取り組みこそがスコアにつながるところが非常に良いと感じます。
メリット3:自分のレクサイル指数が分かり、読書につながる
TOEFL Primary / Junior では、リーディングのスコアとともに、読解力レベルを示す、レクサイル(Lexile)指数が付与されます。
このレクサイル指数は、自分のレベルに合った英文を選ぶための目安として活用できます。英語の児童書を選ぶとき、大いに参考になります。
レクサイル検索サイト(Find a Book)
https://hub.lexile.com/find-a-book/
以上、TOEFL Primary / Junior の特徴と受けるメリットについて考えました。
子どもの英語習得に取り組む家庭が、 英検以外の選択肢として、TOEFL Primary / Junior を検討するときの参考になれば幸いです。
お読みくださりありがとうございました。
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