おうち英語と中学受験① おうち英語っ子の学校選びで考えたこと
Lucasの中学受験が無事に終わりました。
私にとって、2年前のLeahのときとはまた別の角度からおうち英語っ子の観点を考える経験になりました。
今回は、志望校選びが難航しました。個性的なLucasの力を伸ばしてもらえそうな学校を探し続けました。その中から入学後の英語環境を見て決めるという形になりました。
入試枠としては、英語以外の科目で志望校の試験を受け、併願校で英語資格(英検2級)を利用しました。
今回の学校選びで考えたことなどを振り返ります。
2年前のLeahの中学受験についてはこちらに書いています。
(英語メイン、帰国生を想定した英語入試)
難しかった志望校選び、英語という切り口
私立中学(中高一貫の一条校)の学校選びでは、「英語」という観点だけでもさまざまな特徴ありました。
我が家で調べたところだけでも、次のようなものがありました。
入試の種類
そもそも入試で英語を使うか?使うならどの方法か?
◇英語入試:入試科目に英語がある(英語1教科入試、英語選択入試)
◇英語資格入試:入試科目に英語はないが、英語資格に応じて優遇(加点・得点換算)
英語授業の展開
習熟度別 / 取り出し授業 / コース別
など
在籍生徒の英語レベル / 構成
◇ 英語堪能な帰国生・インター生の入学者の割合
◇ 英語経験のある一般生への配慮
◇ 留学生の受け入れ
など
コース設定 / 海外の教育プログラムの選択肢
◇ インターナショナルコース
(英語以外の科目も英語で授業を行うコース)
◇ デュアル(ダブル)ディプロマ
(英語圏の高校の卒業資格も同時に取得するプログラム)
◇ 国際バカロレア(IB)
など
このような各校の英語に関する特徴のうえに、英語以外の諸々の条件が加わってくると、学校選びは難航しました。
自分の子どもの頃を思うと、日本にいながら、インターに行かずとも、一条校でも豊富な選択肢があるのは本当に恵まれていると思います。
でも、国際系の人気校(Leahのときのように)ばかりではなく、幅広く学校を見ていったとき、多様で数も多いために、なかなか絞り込めないという状況が我が家にはありました。
おうち英語っ子の英語教育ニーズを考えると
英語教育だけが中学受験の目的ではありませんが、大きな要素であったことはたしかです。
学校選びの軸を見つけるために、おうち英語っ子Lucasの英語教育ニーズについて考えました。
1)おうち英語っ子の英語力の特徴
◆ Lucasのようにフォーマルな形で(体系的に)英語を学んだ経験がない場合
英語”学習”の経験がない
(でも英語で動画を観たり本を読んだりする習慣はある)語彙が少ない、または意味理解が曖昧
文法知識がなく、感覚に頼っている
◆ 周囲の一般的な英語経験のない小学生に比べると
英語インプットの蓄積がある
(でも見える形になっていないことが多い)英語を英語のまま処理する姿勢がある
英語を聴き取る力が強い(音の習得を終えている)
英語で音読 / 読書する力がある
◆ 英語で教育を受けていた帰国生・インター生に比べると
英語アウトプットの経験が圧倒的に少ない
(実生活で英語を使う機会が非常に限られている)英語で授業を受けた経験がない
(英語で考え、発言・発表したり作文したりする経験がほぼない)
2)一般生でも、帰国/インター生でもない、中間のポジション
このように、Lucasのようなおうち英語っ子は、「英語経験のない(小学校の英語授業のみの)一般の小学生」と「英語で教育を受けてきた帰国生・インター生」の中間のポジションにいると思います。
が、このポジションはかなり少数派です。結果、ほとんどの学校は、両はしのどちらか一方に寄った体制になっているように思います。
習熟度別の英語授業をうたっている学校は多いですが、自分の子どもに合う内容やレベルの英語クラスがあるかどうかが問題です。
「一般生を想定した英語入試・英語資格入試」を設けている学校では、英語授業は英検5級相当(未経験者)と3級相当(経験者)などの2段階のところが多い印象でした。内容や他の条件にもよりますが、この体制は、例えば英検準2級から2級レベルのおうち英語組には合わない可能性があります。
また、英語堪能な「帰国生・インター生を想定した英語入試」を行っていて、その枠の入学者が多い学校の場合、取り出し英語クラスは、英語圏の国語の授業(学年相当、あるいは学校によっては学年相当以上)という内容になります。通常は、おうち英語っ子がすぐに対応できるものではないということになります。
姉Leahの学校の様子を見ていると、「一般のクラスでは物足りない、かといって、取り出しのクラスには上がれない」状況が少なからずあります。差が大きすぎて、クラス変更できるのは特殊なケースに限られる(隠れ帰国など)ようです。
(学校が生徒の幅広い英語レベルに対応することの難しさを感じます。同時に、2つの言語を同等に操るよりも、学びの拠り所となる軸の言語を持つことの大切さも痛感します。)
おうち英語っ子の特徴を考えると、英語インプットの蓄積があるため、中学以降にフォーマルな授業を受け始めたとき、飛躍的に力を発揮する可能性が期待できます。
そのような強みを理解したうえで、それをさらに伸ばしてくれる環境、レベルアップしたときにそれを受け入れてくれる環境、というのがおうち英語っ子の一番のニーズではないかと考えました。
おうち英語っ子の学校選び、2つの観点
結局、今回の学校選びでは、次の2つを検討しました。
1)入試の種類と小学校高学年の過ごし方
私立中学の一般入試の英語には、他教科の偏差値のような指標はありません。
(帰国入試の方では、英語の模試を実施している塾が複数あり、英語の偏差値も存在します)
指標としては、英検の級(または語学試験から換算されるCEFRレベル)が参照されることがほとんどです。
英語入試(一般生):英検3級~準2級(CEFR A2)レベルの出題が多い(英語が選択制ではない5科入試などは除く)
英語資格入試(一般生):3級(CEFR A1)以上が考慮される場合が多い
「英語入試」は、学校によって内容とレベルがバラバラです。一般生を想定した英語入試は場合によって易しすぎたり、英検(中学英語)をベースにした問題になっていておうち英語っ子には内容が合わないということが多々ありました。
「英語資格入試」は、志望している学校で実施があればラッキーなことです。Lucasの英検2級保有の場合で、学校によって15~30点もの加点がある場合がありました。でも5点でも加点が欲しいと思うような学校では、英語の考慮が一切ないなど、なかなか都合よくはいきませんでした。
このほか、おうち英語っ子としての英語力を評価してもらえそうな入試枠は、なかなかみつかませんでした。
(もっと探せばあるのかもしれません。女子校ならもっとあるのかもしれません。一部、いわゆる新タイプの入試で英語を活かす方法はありました)
また、重要なポイントとして、そもそも、その学校の英語入試が、入学後の英語環境と紐づいているかどうかを見極める必要がありました。
英語を使う入試があるからといって、必ずしも入学後にそのレベルの英語環境があるとは限らないからです。
反対に、充実した英語教育を行っていても、入口で英語力を問うとも限らないのです。
もし当日の英語試験を受けるなら、レベルにもよりますが、高学年の間も、完全に英語を中断するわけにもいきません。入試直前の期間も英語に触れ続けられるか、あるいは、中学入学までに積極的に英語を伸ばし続ける過ごし方をしたいか、など、家庭の方針を決めることになると思います。
2)入学後の英語環境について
学校の英語環境については、最初にふれた通り
・ 英語授業の展開(習熟度別 / 取り出し授業 / コース別など)
・ 在籍生徒の英語レベル / 構成(帰国生 / インター生 / 留学生など)
・ 教育プログラム(インターナショナルコース、ダブルディプロマ、IBなど)
などの観点がありますが、英語環境という意味では、英語授業だけでなく英語授業以外に英語に触れる機会がどのくらいあるか、ホームルームクラスの組み方や、海外の教育プログラムの参加方法・参加人数などもポイントになると思います。
Lucasが通っていたのは一般塾だったので、Leahのときと違って、塾から英語関連を踏まえたアドバイスは得られず、各校の英語環境のイメージを持つために、学校に足を運んだり、個別に相談するなどして、積極的に情報を得ることが必要でした。
(ただ最近は、私立中学の先生方がYouTubeに登場されることも増え、情報が得やすくなって助かります)
(例えばこちら:GLICC Weekly EDU)
また、英語教育の一環として、海外研修や海外留学の制度を設けている学校は多いです。希望制だけでなく、全員参加の場合もあります。海外経験のないおうち英語っ子としては、現地での体験にとても興味ひかれます。
ただ、語学だけなら場所を問わず伸ばせることを知っているおうち英語家庭には、魅力が少ない内容もあるかもしれません。また、留学する場合は、タイミングがあります。費用の面でも、たとえ短期でも円安で気軽に参加できる金額ではなくなっているため、中身をよく確認する必要があると思います。
英語環境を託す先としての私立中学
以上、Lucasの志望校を選ぶときに検討したポイントなどをお伝えしました。
これまで家庭の努力で英語環境をつくり、英語習得に取り組んできました。次の段階に進むための環境を求めて、私立中学を探しました。
親としては、これからは英語環境を学校に託して、次の段階へと導いてもらいたいという思いです。
Lucasのために、無理をしない、偏差値ありきではない、学校の特色に注目した学校選びができたかなと思っています。
今回は、英語の試験は受けず、英語以外の科目に専念する受験となりました。小学生の時点で、国語や算数に真剣に取り組み、一回りも二回りも成長できたことは、今後の大きな糧になると信じています。
おうち英語は、本人が「努力」をしていないために、身についた英語力を周りから評価されても、「努力を認められた」と認識しないということがあります。その意味で、英語以外の科目で合格をいただけたことは、Lucasにとって、自分の実力を認められたような達成感もあるようです。
受験準備はつらく苦しいこともたくさんありましたが、最後の最後には、本人の自信につなげられたことが、母として何より嬉しく思います。
お読みくださりありがとうございました。
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Leahが(帰国生を想定した)英語入試に挑んだ2年前の体験記はこちらです。
この記事は、池田千恵さんの新刊(P95「内省→実験→変化→共有」に基づく「自分語り」)を参照して書きました。
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