神デス-腐敗51 #01 帰宅が消える日常(職場篇)
◆セロニック Seronic=self (自己) + ironic(滑稽さ・皮肉)
俺の造語だ。
セロニック――絶望を、皮肉と笑いに変える発酵菌だ。
セロニックとは、怒りや恥や後悔を、滑稽さとともに時間と熱で熟成させ、
やがて笑いと諦観の香りを放つ“人間の納豆”へと変えていく心の酵母。
この記録は、実話として綴られた皮肉な発酵過程の観察日誌。
名を──「神のプレゼント腐敗51」。
◆帰宅が消える日常(職場篇)
仕事が終わり、久々に21時に帰れた。
ルルルルル
家で布団に腰を下ろした瞬間、携帯電話が鳴った。
先輩「何で勝手に帰ってるの?」
先輩「仕事やって欲しいから戻ってこい」
言葉の温度が、冷蔵庫の中より低い。
俺「どうやら“帰宅”には全員の許可がいるらしい」
俺はため息を吐き、1時間かけてまた会社に戻った。
帰宅という概念が削除された日。
脳は温めすぎた粘土のように、重く、滑らかで、もう形を保てない。
神はおそらく、“人間の余白を嫌う管理好きな陶芸家”だ。
◆次回予告
いいなと思ったら応援しよう!
もし神のデスギフトが少しでも「面白かった」と感じていただけたら、下の「サポートする」から応援していただけると、次回の記事作成の大きな励みになります。
よろしくお願いします。