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ロスカットと追証の恐怖~レバレッジ取引の強制終了と借金リスク~

アリス:「ウサギ先輩、こんにちは!なんだか今日は、難しい顔をしていらっしゃいますね…?何かあったんですか?」

ウサギ先輩:「やあ、アリスちゃん。いやいや、ちょっと考え事をしていただけだよ。最近、アリスちゃんも仮想通貨の知識がぐんぐん増えてきたからね、そろそろレバレッジ取引なんて言葉も耳にする頃かなと思ってさ。」

アリス:「レバレッジ取引…ですか?名前は聞いたことがあります!なんだか、少ないお金で大きな取引ができるって…でも、それってなんだか…ちょっぴり怖いイメージもあるんです。」

ウサギ先輩:「ふむ、アリスちゃん、良い勘をしているね。確かにレバレッジ取引は、上手に使えば大きな利益をもたらす魔法の杖にもなり得る。だがしかし!その杖は扱いを間違えると、自分自身を打ちのめす恐ろしい棍棒にも変わるのさ。特に『ロスカット』と『追証(おいしょう)』という、二つの大きな落とし穴が待っているからね…。」

アリス:「ろ、ロスカット…?追証…?なんだか名前からして不吉な響きですね…。ウサギ先輩、今日はその怖いお話、詳しく教えていただけますか?」

ウサギ先輩:「もちろんだとも!このウサギ先輩が、アリスちゃんを悪夢から守るために、その恐怖の正体をしっかりと解説してあげよう!心して聞くんだよ!」


そもそもレバレッジ取引って、どんな魔法なの?

アリス:「はいっ!まず、レバレッジ取引の『少ないお金で大きな取引ができる』っていうのは、どういう仕組みなんですか?魔法みたいですけど…」

ウサギ先輩:「うむ、良い質問だね!レバレッジ(Leverage)というのは、英語で『てこ』を意味する言葉なんだ。小さな力で大きな物を動かす『てこの原理』と同じように、少ない自己資金(これを『証拠金』と呼びます)を担保にして、その何倍もの金額の取引ができる仕組みをレバレッジ取引と呼ぶのさ。」

アリス:「証拠金…ですか。担保、っていうと、何かを借りる時にお店に預けるお金みたいな感じでしょうか?」

ウサギ先輩:「その通り!例えば、アリスちゃんが10万円の証拠金を持っていて、レバレッジ10倍で取引するとしよう。すると、なんと100万円分の取引ができることになるんだ。もし、その100万円分の仮想通貨の価格が10%上昇したら、利益は10万円。元の証拠金10万円に対して、一気に倍になる計算だね。これがレバレッジの魅力、ハイリターンを狙えるというわけさ。」

アリス:「わぁ!10万円が20万円に!それはすごいです!夢がありますね!」

ウサギ先輩:「ふふん、だろう?だがしかし、アリスちゃん。光あるところには影がある。もし逆に、価格が10%下落したらどうなると思う?」

アリス:「えっ…と、100万円の10%だから…10万円の損失…?あれ?そしたら、最初に預けた証拠金の10万円が全部なくなっちゃうってことですか!?」

ウサギ先輩:「ご名答!それこそがレバレッジ取引のもう一つの顔、ハイリスクたる所以なのさ。少ない資金で大きな利益を狙えるということは、裏を返せば、少ない資金があっという間に吹き飛んでしまう可能性もあるということ。まさに諸刃の剣、というわけだね。」

忍び寄る影…「証拠金維持率」ってなあに?

アリス:「うう…やっぱり怖いお話になってきました…。損が出始めると、何かこう、危険を知らせるサインみたいなものはないんですか?」

ウサギ先輩:「鋭いね、アリスちゃん。もちろん、あるとも!それが『証拠金維持率(しょうこきんいじりつ)』と呼ばれるものだ。これは、取引口座の安全度を示す非常に重要な指標でね、トレーダーは常にこの数字に気を配らなくてはならないんだ。」

アリス:「証拠金維持率…なんだか難しそうな言葉です。」

ウサギ先輩:「大丈夫、分解して考えれば簡単だよ。まず、取引を行うために最低限必要な証拠金のことを『必要証拠金』と呼ぶ。例えば、100万円分の取引をレバレッジ10倍で行うなら、必要証拠金は10万円だね。」

アリス:「はい、それは分かります。」

ウサギ先輩:「そして、実際にアリスちゃんの口座に入っているお金(純資産)から、まだ確定していない損益(含み損益)を差し引いたものを『有効証拠金』と呼ぶ。例えば、最初に15万円入金して、今5万円の含み損が出ているとしたら、有効証拠金は10万円になる。」

アリス:「なるほど…。じゃあ、証拠金維持率っていうのは?」

ウサギ先輩:「証拠金維持率は、この有効証拠金必要証拠金に対してどのくらいの割合あるかを示すもので、計算式はこうだ。

証拠金維持率 (%) = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100

さっきの例だと、有効証拠金10万円、必要証拠金10万円だから、証拠金維持率は100%だね。この数値が高ければ高いほど、口座は安全ということになる。逆に、この数値がどんどん下がっていくと…いよいよ危険水域が近づいてくるというわけさ。」

アリス:「ひええ…なんだか心臓に悪い数字ですね…。」

「追証」という名の最後通牒!~口座がピンチのサイン~

アリス:「証拠金維持率が下がると、具体的にどんなイヤなことが起きるんですか…?ドキドキします…。」

ウサギ先輩:「ふむ、いよいよ本題の一つ、『追証(おいしょう)』の登場だ。これは『追加証拠金』の略でね、アリスちゃんの言う通り、口座がピンチだという取引所からの最後通牒のようなものだよ。」

アリス:「最後通牒…!?」

ウサギ先輩:「そう。保有しているポジションの含み損が拡大して、証拠金維持率が取引所の定めた一定の基準(例えば100%とか、業者によっては70%や50%など様々だ)を下回ってしまうと、この追証が発生するんだ。そうなると、取引所から『アリスちゃん、証拠金が足りなくなってきてるよ!このままだと危ないから、指定した期日までに不足分のお金を追加で入金してくださいね!』という、ある意味親切な、しかし非常に恐ろしいお知らせが届くわけだ。」

アリス:「ええっ!?またお金を入れないといけないんですか!?しかも期日までに…もし、その時お金がなかったら…どうなっちゃうんですか?」

ウサギ先輩:「良いところに気が付いたね。もし、指定された期日までに追証として請求された金額を入金できなければ…あるいは、追加入金したにも関わらず、さらに相場が悪化して損失が拡大し続ければ…そこで待ち受けているのが、次の恐怖、『ロスカット』なのさ。」

アリス:「ろ、ロスカット…!いよいよラスボス登場みたいな名前ですね…!」

恐怖の強制決済!「ロスカット」が発動する時

ウサギ先輩:「まさにその通りだね、アリスちゃん。ロスカットとは、投資家の損失がそれ以上拡大するのを防ぐために、取引業者が文字通り『強制的に』保有しているポジションを決済してしまう仕組みのことだ。強制決済、あるいはストップロスなんて呼ばれることもあるね。」

アリス:「強制的に終わっちゃうんですか…!でも、それって、悪いことばかりじゃないような気もします。損失が無限に増えるのを止めてくれるんですよね?」

ウサギ先輩:「その通り。ロスカットは、投資家保護の観点から設けられているセーフティネットの役割がある。証拠金がゼロになる前に、あるいはそれ以上の損失を抱える前に、強制的に取引を終了させることで、被害を最小限に食い止めようというわけだ。多くの取引所では、追証が発生する証拠金維持率よりもさらに低い水準(例えば50%や20%など)にロスカットラインが設定されている。」

アリス:「なるほど…じゃあ、ロスカットされれば、とりあえず借金になることはないって考えていいんですか?」

ウサギ先輩:「うーん、それがね、アリスちゃん…必ずしもそうとは言い切れないのが、この話の最も恐ろしいところなんだよ…。」

アリス:「ええええっ!?そ、そんな…!?」

まさかの借金地獄!?ロスカットが間に合わない悪夢

ウサギ先輩:「通常、ロスカットは証拠金以上の損失が発生するのを防ぐために機能する。しかし、相場が極めて急激に変動した場合…例えば、重要な経済指標の発表直後や、世界的な金融危機、大きな災害、あるいは特定の仮想通貨に関する衝撃的なニュースが出た時などだね。そんな時には、価格が一瞬にしてとんでもない幅で動くことがあるんだ。」

アリス:「一瞬で…ですか?」

ウサギ先輩:「そう。そうなると、取引システムの処理が追いつかず、設定されていたロスカットラインを大幅に下回る、想定よりもずっと不利な価格でようやく決済される、という事態が起こり得る。これを『スリッページ』が大きく発生した、なんて言ったりもするね。その結果、なんと預けていた証拠金の全額を失うどころか、口座の残高がマイナスになってしまうことがあるんだ。」

アリス:「マイナス!?それって…それって、取引所にお金を払わないといけなくなるってことですか…?つまり、借金…!?」

ウサギ先輩:「その通りだよ、アリスちゃん。非常に残念ながら、そういう悪夢のようなシナリオが現実に起こり得るんだ。特に、2015年に起きた『スイスフランショック』という出来事では、スイス国立銀行の突然の政策変更によりスイスフランが歴史的な急騰を見せ、多くのFXトレーダーがロスカットも間に合わず、一瞬にして莫大な借金を背負うことになった。これは金融市場の歴史に残る悲劇の一つだね。」

アリス:「ひぃぃぃ…!そんなことが本当に起こるんですね…。仮想通貨は値動きが激しいって聞きますけど、同じようなことが起こる可能性も…?」

ウサギ先輩:「大いにあると言わざるを得ないね。仮想通貨市場はFX市場と比較しても、まだ流動性が低い銘柄も多く、価格変動(ボラティリティ)が非常に大きい傾向がある。だからこそ、レバレッジ取引を行う際には、この『ロスカットが間に合わずに借金を負うリスク』を常に頭の片隅に置いておく必要があるんだ。ちなみに、日本のFX業者や認可された暗号資産交換業者の場合、顧客の損失を業者が補填する『ゼロカットシステム』(口座残高がマイナスになってもゼロに戻してくれる仕組み)は、金融商品取引法によって原則として禁止されている。つまり、発生したマイナス分は、トレーダー自身が責任を持って支払わなければならない、ということになるんだ。」

借金で首が回らない…その後の悲劇的なシナリオ

アリス:「もし…もし、そんな風に借金ができてしまって、どうしても支払えなかったら…一体どうなってしまうんでしょうか…?」

ウサギ先輩:「考えたくもないシナリオだけど、知っておくことは大切だね。まず、取引業者から督促の連絡が来る。それでも支払いが滞れば、遅延損害金が加算されていくことになるだろう。そして最終的には、取引業者が法的措置に踏み切り、給与や銀行口座、その他の財産が差し押さえられる可能性も出てくる。そうなれば、日常生活にも大きな影響が出てしまうのは避けられない。」

アリス:「差し押さえ…!そんなことになったら、もう普通に暮らせなくなっちゃいますね…。」

ウサギ先輩:「悲しいけれど、実際にそういうケースもあるんだ。追証を支払うために消費者金融からお金を借りたり、家族や友人に泣きついたり…そして、その借金すら返せなくなり、自己破産という道を選ばざるを得なくなる人もいる。レバレッジ取引は、一歩間違えれば人生を大きく狂わせてしまうほどの破壊力を持っていることを、決して忘れてはいけないよ。」

なぜそんな悲劇が?ロスカット・追証を引き起こすワナ

アリス:「うう…聞けば聞くほど怖くなってきました…。でも、どうしてそんな悲劇が起きてしまうんでしょうか?何か、トレーダー側にも原因があるんですか?」

ウサギ先輩:「良い視点だね、アリスちゃん。もちろん、市場の急変という外的要因もあるけれど、トレーダー自身の行動がリスクを高めてしまうケースも少なくないんだ。いくつか代表的なワナを挙げてみよう。」

  1. 高すぎるレバレッジ」 ウサギ先輩:「まずこれだね。レバレッジが高ければ高いほど、わずかな価格変動で大きな含み損が発生しやすくなる。証拠金維持率も急降下しやすく、あっという間に追証ラインやロスカットラインに到達してしまう。初心者ほど、一攫千金を夢見て高いレバレッジをかけたがる傾向があるけれど、それは自ら危険な綱渡りをしているのと同じことだよ。」

  2. 損切りできない心理」 ウサギ先輩:「『もう少し待てば価格が戻るかもしれない』『この損失を確定させたくない』…そんな風に、損失を確定させること(損切り)をためらってしまう心理は、誰にでもあるものだ。行動経済学でいう『プロスペクト理論』なんかが関係しているんだけど、このためらいが、結果的に損失をさらに拡大させ、追証やロスカットを引き寄せてしまうんだ。」 アリス:「うう、分かります…損を認めたくない気持ち…。」

  3. 相場の急変を甘く見る」 ウサギ先輩:「重要な経済指標の発表前後や、金融政策の変更が噂される時期、あるいは特定のイベント(例えばビットコインの半減期など)の前後は、相場が大きく動きやすい。そういったタイミングでの安易な取引は、大きなリスクを伴うことを理解しておく必要があるね。」

  4. 流動性の低い市場や時間帯での取引」 ウサギ先輩:「取引参加者が少ない市場(マイナーなアルトコインなど)や、早朝などの時間帯は、取引の板が薄く、価格が飛びやすい(スプレッドが広がりやすい)。そんな時に大きな注文を出すと、不利な価格で約定したり、意図しないロスカットを誘発したりすることがあるんだ。」

アリス:「なるほど…いろいろな原因が絡み合っているんですね…。」

暗号資産のレバレッジ取引はもっとコワイ?

アリス:「ウサギ先輩、仮想通貨って、ただでさえ値動きが激しいイメージがありますけど、それにレバレッジをかけたら…もっと大変なことになるんじゃないですか?」

ウサギ先輩:「その通り、アリスちゃん。まさに慧眼だね。暗号資産(仮想通貨)のボラティリティ、つまり価格変動の大きさは、株式や為替(FX)といった伝統的な金融商品と比較しても、格段に高い傾向がある。ビットコインですら1日で10%以上価格が変動することも珍しくないし、いわゆるアルトコインの中には、1日で数十パーセント、時には数倍になるかと思えば、逆に大暴落するものも存在する。」

アリス:「ひえええ…!そんなものにレバレッジをかけたら、本当に一瞬で天国か地獄ですね…。」

ウサギ先輩:「そうだね。だから、暗号資産のレバレッジ取引は、FX以上に慎重なリスク管理が求められると言えるだろう。日本国内においては、暗号資産のレバレッジ取引も金融商品取引法の規制対象となっていて、サービスを提供する交換業者には第一種金融商品取引業の登録が必要になるなど、投資家保護のためのルールが整備されつつある。例えば、個人のレバレッジ倍率の上限は、以前はもっと高かったけれど、現在は多くの業者で2倍程度に制限されているんだ。」

アリス:「2倍でも、元々の値動きが大きいから、それでも結構なリスクになりそうですね…。」

ウサギ先輩:「そうだね。それでも海外の無登録業者などでは、非常に高いレバレッジ(100倍とか!)を提供しているところもあるけれど、そういった業者は日本の法律で保護されていないため、万が一トラブルが起きても自己責任となる。安易に手を出さない方が賢明だろうね。」

ウサギ先輩直伝!恐怖のシナリオを回避する術

アリス:「もう、ロスカットと追証の悪夢にうなされそうです…。でも、ウサギ先輩!どうすれば、そんな怖い目に遭わずに済むんでしょうか?何か、私たち初心者が気をつけるべきことを教えてください!」

ウサギ先輩:「よし来た、アリスちゃん!このウサギ先輩が、悪夢を退散させるためのとっておきの護符を授けよう!以下のポイントをしっかりと心に刻んでおくんだよ。」

  1. 実効レバレッジを低く抑えるべし!」 ウサギ先輩:「取引所が許容する最大レバレッジではなく、実際に自分がどれくらいのレバレッジをかけているかという『実効レバレッジ』を意識することが大切だ。口座資金に対して、保有ポジションの総額がどれくらいか、ということだね。これを低く抑えれば、価格が多少不利な方向に動いても、すぐに証拠金維持率が危険水域に達することはない。理想は1倍、つまりレバレッジをかけない現物取引が最も安全だけど、もしレバレッジをかけるとしても、最初は2~3倍程度に留めておくのが賢明だろう。」

  2. 損切りルールを徹底するべし!」 ウサギ先輩:「『ここまで価格が下がったら、潔く損失を確定させる』という損切りラインを、取引を始める前に必ず決めておくこと。そして、そのルールを機械的に守ることが何よりも重要だ。感情が入ると、どうしても損切りをためらってしまうからね。取引所の『逆指値注文(ストップ注文)』を活用すれば、あらかじめ設定した価格に達すると自動的に損切りしてくれるから、非常に有効な手段だよ。」

  3. 余裕を持った資金計画を立てるべし!」 ウサギ先輩:「レバレッジ取引に使うお金は、必ず『余剰資金』、つまり生活に影響が出ない範囲のお金に限定すること。万が一、全額失ってしまっても、生活が困窮しないようにね。そして、口座には常に十分な資金を入れておき、証拠金維持率を高く保つように心がけること。維持率が200%~300%以上あれば、多少の変動では追証の心配は少なくなるはずだ。」

  4. 相場が荒れそうな時は休むも相場と心得よ!」 ウサギ先輩:「大きな経済指標の発表時や、市場が不安定な時、あるいは自分がよく理解していない相場状況の時には、無理に取引をしない勇気も必要だ。焦りは禁物だよ、アリスちゃん。」

  5. 学び続ける姿勢を忘れるべからず!」 ウサギ先輩:「レバレッジ取引の仕組み、リスク、市場分析の方法など、常に新しい知識を吸収し、理解を深める努力を怠らないこと。この『アリスとウサギ先輩の仮想通貨ワンダーランド冒険記』も、その一助になれば嬉しいね!」

アリス:「は、はいっ!ウサギ先輩のありがたいお言葉、胸に刻みます!なんだか、少しだけ悪夢が遠のいたような気がします…!」

ウサギ先輩:「ふふん、それなら何よりだ。恐怖の正体を知り、備えを怠らなければ、無闇に恐れる必要はないからね。」

ウサギ先輩のちょっと一息コラム:伝説のスイスフランショックと阿鼻叫喚のトレーダーたち

さてさて、アリスちゃん、そして読者諸君。今日はレバレッジ取引の怖いお話が続いたからね、ここでウサギ先輩から、実際にあった伝説的な市場のパニック、「スイスフランショック」について、もう少し詳しく語って聞かせようじゃないか。これは2015年1月15日、木曜日の出来事だった…。

当時、スイス国立銀行(スイスの中央銀行だね)は、自国通貨であるスイスフランが、ユーロに対して高くなりすぎるのを防ぐために、「1ユーロ=1.20スイスフラン」という上限を設定し、それ以上スイスフラン高にならないように市場介入を行っていたんだ。多くの市場参加者は、この上限が当面維持されるだろうと高を括っていた。中には、「スイスフランを売ってユーロを買う」というポジションを、高いレバレッジをかけて大量に保有しているトレーダーも少なくなかった。なぜなら、上限があるからスイスフランが急騰するリスクは低いと考えられていたからね。

ところが!その運命の木曜日、日本時間の夕方頃だったかな。スイス国立銀行は、市場の誰もが予想していなかった「上限の撤廃」を突如として発表したんだ!ダムの決壊とはまさにこのこと。抑えられていたスイスフラン買いの需要が一気に噴き出し、スイスフランはあらゆる通貨に対して、文字通り「秒速」で、とんでもない勢いで急騰したのさ!

ユーロ/スイスフランのチャートは、まるでナイアガラの滝を逆流するかのような、垂直に近い大陽線を描いた。ほんの数分、いや数十秒のうちに20%も30%も変動したんだ。こうなると、もうパニックだ。

多くのトレーダーが設定していた損切り注文は、あまりの価格変動の速さと取引量の急増でまったく機能せず、あるいはとんでもなく不利なレートでようやく約定した。そして、あっという間にロスカット。しかし、そのロスカットすらも追いつかないほどの凄まじい値動きだったため、証拠金がゼロになるどころか、口座残高が大幅なマイナス、つまり莫大な追証…いや、もはや「借金」を抱えるトレーダーが世界中で続出したんだ。

当時のSNSは阿鼻叫喚の巷だったよ。「人生終わった」「家を売らないと…」「数分で数千万円の借金」なんて悲痛な叫びが溢れかえっていた。笑い話じゃない、本当にシャレにならない規模の損失を被った人が大勢いたんだ。中には、あまりのショックで精神的に追い込まれてしまった人もいたと聞く。

このスイスフランショックは、我々トレーダーにいくつかの重要な教訓を残した。一つは、「中央銀行の決定は絶対ではない」ということ。そしてもう一つは、「市場に絶対安全なポジションなど存在しない」ということ。そして何よりも、「レバレッジ取引のリスク管理は、最悪の事態を常に想定して行うべき」ということだ。

もちろん、こんな極端な事態はそうそう起こるものではない。でもね、「万が一」ではなく「億が一」かもしれないけれど、その「一」が自分の身に降りかかった時、取り返しのつかないことになるのが、レバレッジ取引の本当の怖さなんだ。だからこそ、今日の話を肝に銘じて、慎重すぎるくらい慎重に、この魔法の杖と付き合ってほしいと、ウサギ先輩は心から願っているよ。

まとめ

アリス:「うう…ウサギ先輩、今日のロスカット追証のお話、そしてスイスフランショックのコラム…本当に勉強になりましたけど、同時に背筋が凍る思いもしました…。レバレッジ取引って、本当に使い方を間違えると、とんでもないことになるんですね。なんだか、今までよりもっともっと慎重にならなきゃいけないって、心から思いました。」

ウサギ先輩:「そうだね、アリスちゃん。今日の話は少し怖い内容だったかもしれないけれど、これは仮想通貨や投資の世界で生き残っていくためには、避けては通れない大切な知識なんだ。レバレッジは確かに大きな利益をもたらす可能性を秘めているけれど、それは常に大きなリスクと背中合わせだということを忘れてはいけない。特に、ロスカットが間に合わずに借金を負ってしまう可能性は、絶対に軽視してはいけないリスクだよ。」

アリス:「はい!今日教えていただいた、リスクを回避するためのポイントをしっかり守って、もしレバレッジ取引に挑戦する時が来たとしても、絶対に無理はしないようにします!まずは、もっともっと勉強ですね!」

ウサギ先輩:「うむ、その意気だよ、アリスちゃん!正しい知識を身につけ、リスク管理を徹底すれば、レバレッジ取引も強力な武器になり得る。焦らず、一歩一歩、賢い投資家への道を進んでいこうじゃないか。このウサギ先輩が、いつでもアリスちゃんの冒険をサポートするからね!」

次回予告

アリス:「ウサギ先輩、今日はありがとうございました!なんだか、頭がパンパンですけど、すごく大切なことを学べた気がします!」

ウサギ先輩:「どういたしまして、アリスちゃん。さて、こんな怖い話を聞いた後だと、少しホッとするような、もっと身近な話題も知りたくなるんじゃないかな?例えば、日々の生活の中で、仮想通貨がどうやって使われ始めているのか、とかね。」

アリス:「あ!それ、気になります!仮想通貨って、本当に普段のお買い物とかに使えるんですか?」

ウサギ先輩:「ふっふっふ、その答えは、また次のお楽しみだね!次回、アリスとウサギ先輩は、『仮想通貨決済の今と未来~ビットコインでランチは買える?~』を探る冒険に出発だ!お楽しみに!」

☕ 冒険の心得コーナー ☕

アリス:「ウサギ先輩! 今日のお話もすっごく面白かったです! なんだか、この記事を読んでいたら、私も仮想通貨を買ってみたくなっちゃいました!」

ウサギ先輩:「おっと、アリスちゃん、その気持ちはよく分かるよ。でも、焦りは禁物だ。この冒険記は、あくまで不思議の国の仕組みを知るための『地図』みたいなものさ。『宝の地図』じゃないんだ。」

アリス:「宝の地図じゃない…?」

ウサギ先輩:「そう。これは『ここでコインを買いなさい』なんていう投資のアドバイスをするものでは決してないんだ。投資っていうのは、自分自身でよーく勉強して、失っても生活に困らないお金の範囲で、自分の判断と責任でするものなんだよ。そこを間違えると、ワンダーランドで迷子になっちゃうからね。このお約束は、絶対に守ってほしいな。」

アリス:「はい、わかりました! 自分の責任で、ですね! でも、もしこの記事の情報が間違っていたらどうしよう…って、ちょっと心配にもなりました。」

ウサギ先輩:「良いところに気がついたね、アリスちゃん。このウサギ先輩も、できるだけ正確な情報をお届けしようと頑張っているけど、この世界は変化が光の速さだからね。情報が古くなったり、勘違いしたりすることもあるかもしれない。だから、もし読者のみんなの中で『あれ? ここの情報、ちょっと違うかも』って気づいた人がいたら、ぜひ優しく教えてくれると助かるんだ。みんなでこの冒険記を、もっと素敵なものに育てていきたいからね!」

アリス:「みんなで作る冒険記なんですね! なんだか素敵です!」


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