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TESE手術「精子なし」の宣告。私たち夫婦が血の繋がりと向き合った記録

1.TESE前に知った「AID」という選択肢


10月にTESE(顕微鏡下精巣内精子採取術)手術を控え、毎日のようにXで情報を探していた。

TESEで無事精子が見つかった人を見ると期待して、見つからなかった人を見ると「うちもそうかもしれない」と怖くなる。

その繰り返し。

情報収集をする中で、私は初めて「精子提供(AID)」という治療を知った。

最初は正直、自分がAIDをすることは受け入れ難かった……。

倫理観的なこともあったけど、それ以上に生理的な抵抗感が大きかった。

どんな顔?どんな体質の人?
どんな子が生まれてくるんだろう。
想像つかないところが怖かったから。

あと、あんまり理解がない人からは引かれるよなぁとも考えてしまった。
親は理解してくれそうだったけど、友達はどうだろう。

さらに深く考えていくと「将来、子ども本人がどう感じるのか」という不安も出てきた。

本当にこの選択でいいのか。
子どもを幸せにできるのか。

私は当時、「AIDはやりたくない」と夫に伝えていた。
そして、「養子縁組の選択肢もあるんじゃないか」と話していた。

その後、養子縁組についても調べてみた。

でも、制度や背景を知る中で感じたこと、そして夫の「子どもがモノみたいに扱われていると感じてしまう」という意見もあり、私たちは養子縁組という選択はしないことにした。
(※あくまで私たち夫婦が考えた結果であり、養子縁組を選択することを否定するものではありません。)

そして話し合いの結果、「もし精子が見つからなかったら、2人で生きていこう」と、覚悟を決めた。

「子どもができたら、どんな名前にしようか」

そんな他愛もない話をするくらい、私たちは本当に子どもが欲しかった。
でも、私たちの人生は子どもが全てじゃない。

2人で生きていくなら、旅行もたくさんできる。
趣味部屋をいつか作ってもいい。
大好きな美容にもお金を使える。
遠い先のライブだって気軽に約束できる。

子どもができなかった未来も、私たちなりに幸せにしていく。

もちろん、不安がなくなったわけではない。
それでもどこかで、「きっと見つかるでしょ」と思っていた。

そうじゃないと、前を向いて進めなかった。

こんなもん、前向きでないとやってられない!

そして迎えたTESE手術当日。
私たちはこの時、まだ「精子が見つからない」という結果になる可能性を、現実として受け止めきれていなかった。


ここから先は、私たち夫婦が無精子症と向き合った中で経験した、より具体的な治療の記録を書いていきます。

TESE当時の詳しい流れや術後の経過、実際にかかった費用など、少しプライベートな内容も含まれるため、この先は有料とさせていただきました。

無精子症と告げられてからAID治療に進むまで、私たちがどんな選択をして、どんな気持ちで進んできたのか。

ネットではなかなか見つからなかった、治療を受けた側のリアルな経験を、同じように無精子症や男性不妊と向き合っている方に少しでも届くよう、できるだけ具体的に残していきます。

2.TESE当日。「見つかる」と信じていた私たちに起きたこと

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