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「波動を上げよう」に、ずっとピンとこなかった理由

「波動を上げましょう」

自己啓発やスピリチュアルの世界でよく聞く言葉ですが、私はこの言葉を聞くたびに、どこかしっくりこない感覚がありました 。決して怪しいと否定したいわけではありません 。ただ「どこを、どうやって上げるの?」という疑問が、ずっと消えなかったのです 。

私は視覚の専門家として30年間、「目に見えるもの、データとして観測(測定)できるもの」を扱い続けてきました 。だからこそ、「目に見えない、測ることもできないものを上げる」という感覚が、どうしても腑に落ちなかったのです 。

そこで今日は、あやふやな精神論ではなく、事実を一つずつ「証る(あかす:積み上げて確かめる)」というお話から始めてみたいと思います 。

1.私たちの体は、すでに「振動」し「周波数」を放っている

まず、知っておいてほしい事実があります。私たちの体は、今この瞬間もすでに「揺れて」います 。

あなたの心臓は、1分間に約60〜100回ドクドクと動いていますよね 。脳からは「脳波」という電気が流れていますし、呼吸も1分間に約15〜20回のリズムを刻んでいます 。

これらはすべて、機械で測ることができる、確かにそこにあるデータです 。ここで、よく混同されがちな「振動」と「周波数」の違いを、ブランコを例にしてシンプルに整理してみました。

【振動】とは、揺れている「現象そのもの」

ギターの弦が震えること、スマホがブルブルすること、ブランコが前後に揺れていること自体が「振動」です。

【周波数】とは、その揺れの「速さを表す数字」

例えば、ブランコが「1秒間に何往復するか」を数字にしたものが周波数です。1秒に1回往復するなら「1Hz(ヘルツ)」、10回往復するなら「10Hz」と数えます。

つまり、周波数とは、振動するものの「テンポ(速さ)」のこと。音で言えば、周波数が低いと「ドォォーン(低い音)」になり、高いと「キィィーン(高い音)」になります。

よく「周波数を高くすると良い」と言われます。しかし、私は、科学的に立証されている訳でないと観測しています。低い周波数には「大地や心臓のような安心感・安定感」があり、高い周波数には「鋭さやたくさんの情報量」があるだけです。
単純な上下ではなく、「それぞれの良さ」があるからです。

2.「見える世界」は、全体のほんのほんの一部

では、ここから視覚のプロとしての本番のお話です。
私たちが「色」として目で見ることができる光のことを、専門用語で「可視光線(かしこうせん)」といいます 。

光も一種の「振動(電磁波)」です。人間が見える光のテンポ(波長)は、約380nm〜780nm(ナノメートル)という、ものすごく狭い範囲だけです 。 このわずかな隙間に、虹の7色(赤・橙・黄・緑・青・藍・紫)がぎゅっと並んでいます 。
ちなみに、赤が一番揺れが遅く、紫が一番揺れが速い光です 。

では、その光の外側には何があるのでしょうか?

紫(約380nm)よりさらに揺れが速くなると、目に見えない「紫外線」になり、その先にはX線やガンマ線が続きます 。

赤(約780nm)よりさらに揺れが遅くなると、目に見えない「赤外線」になり、その先にはテレビやスマホの電波が続いています 。

電磁波の全体のグラフ(スペクトル)で見ると、人間が見えている範囲なんて、ほんの爪の先ほどしかありません 。圧倒的に広い領域が、人間の目には見えていないのです 。

「目に見えない」=「存在しない」ではない
ここで勘違いしてほしくないのは、「見えないけれど、確かにそこにある」ということです 。

たとえば、コタツや美容で使われる「遠赤外線」は、体につくとポカポカ温かいですが、目には見えません 。赤外線ランプが赤く光って見えるのは、ランプから赤外線と一緒に「目に見える赤い光」も混ざって出ているからです。赤外線そのものが見えているわけではないのです 。

「目に見える(視覚)」と「温かさを感じる(熱感覚)」は、脳に送るセンサー(感覚器官)が全く別です 。 紫外線も目は見えませんが、肌に当たれば日焼けをします 。

つまり、「見えない」というのは「存在しない」という意味ではなく、ただ「人間の目というセンサーが、その振動をキャッチできていないだけ」なのです 。

そして、近年、小児の近視の進行を抑制する為に様々な研究があります 。 眼科診療で(民間で出回っているものではなくて、診療として)、取り扱うもので、子どもの目に「650nmの赤色光(目に見える普通の赤)」を1日2回、3分ずつ当てることで、近視の進行をギュッと抑えられる(進行を遅らせる)というデータが報告されました 。1年間で76%も進行を抑えられたという驚くような研究もあります 。
ただし、誠実に伝えておきます 。 このデータは、あくまで「ここ1〜2年」の実験結果です 。10年後も本当に安全なのか、治療をやめたら目が元に戻ってしまうのではないか、といった長期的なことは「まだ世界中の科学者が確認している途中(研究中)」なのです 。

つまり、「データが出ている事」と「すべてが証明された事」は別です 。

(子どもの近視の進行を抑制する眼鏡や、点眼薬、角膜の形状を変えるオルソケラトロジー等、もっと詳しく知りたい方は、学会の論文や眼科で書かれたHPを参考にされてください。巷にあふれる記事の中にはとんでもないものがあるのも事実ですから)

けれど、ここでワクワクしませんか? 「目に見える光」が、眼球という体の形そのものを変えてしまうことは、すでに測定できる事実です 。 だとしたら…「まだ現代の科学の機械では測ることができない、未知の振動」が、私たちの体や心に影響を与えている可能性を、誰が否定できるでしょうか… 。

3.私が「波動」という言葉を否定しない理由

スピリチュアルで言われる「波動」は、これまでお話しした「機械で測れる周波数」とは違います 。
まだ、現代の科学ではキャッチできない、目に見えない領域の揺れのことです 。
可視光線の外側に紫外線や電波が隠れていたように、人間のセンサーが気づいていないだけで、そこには「何か」が絶対にあります 。

だから私は、これらを分けて考えています 。

【周波数】:今この瞬間、機械で測定・観測できるもの

【波動】:まだ機械では測れない、これからの領域の話

どちらかが正しくて、どちらかが嘘ではありません 。「すでに測れるか」「まだ測れないか」の違いだけです 。

では、この「まだ測れない見えない領域」や、自分の心と体のつながりを、私たちはどうやって見つけて、どうやって整えていけばいいのか? その後編となる実践的なアプローチは、次の投稿でお話しします 。
(後編へ続く)

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