From ALTER EGO〜デーミアン〜
私はある図書館で司書をしている。
しかし司書として働くには圧倒的に文学知識も読書量も足りない。
国内外問わず近代文学や哲学めいた話の経験値が限りなく0に近い。小学生時代にはテレビで話題にならないような海外児童文学を好んで読み、中高はラノベに走り、大学では忙しさにかまけてメディアミックスの小説しか読んでこなかった。つまりは少し古めのYA読みなのである。
中学生時代に読んだ野村美月作の『文学少女』シリーズに触発されて『人間失格』『嵐が丘』は読んだのだが…
というわけで、本を読もう、と決めたわけである。
その指針は幾つかある。書店員オススメとか、司書オススメとか、YA世代オススメとか、東大生オススメとか、まなの本棚とか。後はやってるゲームにまつわる本なんて選択肢もあった。例えば昨年FGOで曲亭馬琴が実装されたので全集に収録された八犬伝を読んだ。全員集合したタイミングで終わる中途半端な収録のされ方だったが…
まあともかく、そういうわけで、今回の指針はゲームアプリ。
『ALTER EGO』である。
『ALTER EGO』は心理テストを繰り返しながら、エゴ王と名乗る半男半女の石の顔と、エスという女性と会話を重ねていくことで物語が進む。
エゴ王は世界を支配する者、エスは支配された世界で本を読みながらプレイヤーが自分探しをする手伝いをしてくれる。
基本的にはクリック系放置ゲームであり、一定のトークンが溜まると物語を進めることが出来る。
それを加速させる、クッキークリッカーでいうところの施設が、この作品では本に当たる。『人間失格』『山月記』『変身』など、様々な文学作品のページをめくることでトークンの溜まる量が倍増していく。
以前読んだことのある作品は飛ばして、私は1冊目を選択した。
それがヘルマン・ヘッセ作のデミアンだ。
私は光文社古典新訳文庫の少し読み口がマイルドなもので読んだ。
なんというか、その………
めちゃくちゃ反応に困る。
最初は年より大人びた少年デーミアンに怪しい魅力を感じたり、絆される主人公シンクレアの成長過程にジョナサンや花京院やエンリコ・プッチを感じたりして読んでいたんだが…あの、うん。
シンクレアが純粋にめちゃくちゃ気持ち悪い。
もしかしたらもっと深い意味があるのかもしれないし彼の行いや考えを通じて作者が何か伝えたいことがあるのかもしれない。
だけどこういった作品の経験値が少なすぎてマジでわからないんだ、頭を抱えている。
ベアトリーチェ(仮)に想いを馳せて自分を立て直すのは、いい。
彼女を夢想しながら描いた絵が、憧れた友人デーミアンに似ていたのも、わかる。
それがどんどんデーミアン本人になっていき、ついには自分になるのもわかるんだよ。
ここまでの話の流れはわかるすげーよくわかる。
でもその先で友人の母親に懸想した上に明確には書かれてないけど自慰をしている。
これ、書く必要、あるか?
7章以降色んなことがノイズになりすぎてなんも入ってこなくなった。
魔性の少年の母親が魔性の女!わかる!!
だが夢想の神と同一視して目交いの妄想してソワソワしてるのは作者の言いたいことに必要なんですかね…
これが高校の教科書に載ってたら目が点になる自信がある。
結論、1歩目にして心が折れそう
まだまだ完全攻略まで道のりが遠いが…頑張って乗り越えようと思う。
次はジッドの狭き門です。
長いって妹に聞いた。諦めないように私の応援してください。
フォロワー、感想(愚痴)聞いて。
