腕時計のカタログ
腕時計がほしい
ちょっと洒落てるよいものを
カタログが、私のほうを見ているな
それにしても忙しい
時間を売っている時計店ってないものか
過ぎ去っていくこの時間
買うことかなわず無力感
腕時計なら売ってるが
カタログになら載ってるが
どこかでなにかを残してきた
私の鼓動は機械式
ゼンマイ巻きつつ動いてた
カタカタカチカチおとがする
私を刻んだ腕時計
切り刻まれた我が身には
刃物にも似て秒針は
止まることなくこれからも
刻み続ける病身を
時間は売っていなかった
まったく売っていなかった
こっちを見ているカタログに
なす術もなく日が暮れて
カタカタカチカチ日が暮れて
カタカタカチカチ夜が更けて
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