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『悪魔城ドラキュラ -キャッスルヴァニア-』 第32話「奇妙な旅の終わりに」

 決戦から2週間後、ドラキュラ城ではアルカードたちが難民とともに「ベルモンド村」を作ろうとしていた。トレバーの子供を身籠っていたサイファも協力を求められるが、そこに現れたのは、サンジェルマンの手によって一命を取り留めたトレバーだった。その頃、意外な人々も地上に生還していた……

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 いよいよ4シーズンにわたった物語も今回で完結となります。前回で戦いは終わり、その2週間後を描くエピローグとなります。

 その冒頭で描かれるのは、ヘクターとレノーアの物語の結末です。カーミラが滅ぼされた後、アイザックの下で軟禁状態でヘクターとともに暮らしていたレノーアは、これまで幾度となく繰り返されたであろう対話の末に、一つの結論に至ります。自分は強さを求め、カーミラは力を求めたが、吸血鬼の本質はカーミラの方にあったと。
 そんな吸血鬼としての生に疲れたレノーアは昇る朝日の中に足を踏み出し、笑顔で塵と化して消えます。一人残されたヘクターですが、(おそらくは吸血鬼に関する)本を書きたいという彼にとって、ここに至るまでのレノーアとの暮らしが遺したものは、悲しみだけではないと考えたいところです。
(ちなみに今回アイザックは直接は登場しませんが、「あんなにほがらかな奴だったとは意外だった」とヘクターに言われています)

 そして舞台はドラキュラ城に移ります。激闘の爪痕はまだまだ色濃く周囲に残りますが、人々が復興に力を尽くす中心にいるのはグレタとアルカード――いい感じで語り合う二人ですが、その中でアルカードは、自分は人間との暮らしには慣れていない、そして自分は人間ではないと語ります(ここでの三木眞一郎氏の声のトーンの変化は必聴!)。しかし、それでもグレタは、アルカードが孤児たちに見せる優しさを見ていると語り、「好きになってしまいそう」と――正直、大変お似合いだと思います。

 サイファが現れますが、決戦以来、ほとんど口を利いていない彼女に声をかけたアルカードは、彼女がトレバーの子を身籠っていることを知らされます。出産のために、語り部の一族のもとに戻ると告げるサイファですが、アルカードとグレタは、ここに新たな村を作ろうとしていると語り、そのための手助けを求めます。その村の名は「ベルモンド」――その名にサイファとアルカードは寂しい笑みを浮かべます。

 しかし、そこに現れたのは、マント姿の男を乗せた一頭の馬。そしてマントの下から現れたのはトレバー! 満身創痍ではありますが、確かに生きているトレバーは、死神の爆発の瞬間、最後の力を振り絞ったサンジェルマンによって(確かに前回、そんな描写が)無限回廊に送り込まれ、そこからドナウ川に放り出されたと語ります。
 実は前回死神に止めを刺した短剣は、狂信的な魔法使い兼鍛冶屋が「神との無理心中」用に作り出したもの――要するに自分の命と引き換えに神を滅ぼすことができるという代物。それがトゥルゴヴィシュテの地下に何となく転がっていて、それをトレバーが偶然拾ったというのはいかがなものかとは思いますが……

 なにはともあれ、「奇妙な日々がようやく終わった」と語るアルカードの顔には、晴れ晴れとした笑みが浮かんでいます。

 が、物語はまだ終わりません。激しい雨が降りしきる中、どこかの街の宿屋に駆け込む二人の男女。二人が名乗る名はリサとヴラド・ツェペシュ――そう、あの二人もまた、どういう理由かはわかりませんが、地上に甦ったのです。
 一度死んで正気を取り戻し、愛する妻が傍らにいるドラキュラに、人間と敵対する理由もありません。かといってアルカードが自分の人生を歩もうとしている今、二人はとりあえずは身を隠し、旅に出ることを決めます。

 そしてドラキュラが、修道院があるイングランドのウィットビーに行ってみようとリサに提案するというものすごい楽屋落ち(ウィットビーはブラム・ストーカーが『吸血鬼ドラキュラ』の着想を得た地、そして作中でドラキュラがイギリスに上陸した地)を決めたのはさておき、ようやく安らぎを得た二人の姿を描いて物語は終わります。



 かくして全32話はこれにて完結しました。全体を通してみると構成的にどうかなというところはありましたし、後半は延々とドラキュラ復活の企てが続いていましたが、ドラキュラ復活については、元のゲームの大半の作品がそんな内容ではあります。
 しかし、ゲームのストーリーと設定を踏まえつつも、キャラクター一人一人にそれぞれの人生を与え、その成長を描いた内容は、ゲームファンとして非常に楽しめたことは間違いありません。

 しかし、この世界線では、この先ベルモンド家とツェペシュ家の血が、複雑に入り乱れそうな気もしますが……
 冗談はさておき、『悪魔城ドラキュラ -キャッスルヴァニア-: 月夜のノクターン』も、この先取り上げていきたいと思います。

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