【店舗経営】今から漫画喫茶を開業するのはアリ?過酷な現実を店長がズバリ伝授【独立開業/脱サラ/小規模事業】
三軒茶屋の漫画喫茶「ガリレオ」の店長、三田たたみです!
まずは改めて、チャンネル登録者数100人突破本当にありがとうございます!
今回は、お店に普通のお客さんとして来られた方から「実はこっそり漫画喫茶をやりたいと思っていて、見学を兼ねて来ました」と相談されたのをきっかけに、この動画を撮りました。 「好きなことを仕事にする」ってすごく素敵でかっこいい響きですが、現実はめっちゃ大変です。私自身、この仕事を始めてから漫画を読む時間が圧倒的に減ってしまいました(笑)。
もし今から「漫画喫茶を始めてみたい!」という人がいたらどうするか?やるからには絶対に成功してほしいからこそ、綺麗事抜きで立ちはだかる「3つの壁」と、リアルなサバイバル戦略をお話しします。
開業を阻む「3つの壁」とは?
漫画が大好きで、家に本が1万冊くらい溢れて「いっそお店にしちゃおうか!」と夢が広がる気持ちは本当によく分かります。でも、いざ始めようとすると過酷な現実が待っています。
1つ目の壁:圧倒的強者のライバル店(大手チェーンの資本力)
快活CLUBさんのようなお店を個人がやろうとするのは、相当な資本力がないと難しいです。今はアルバイトの時給も上がっているので深夜営業は特に人件費が大変!ウチは夜22時閉店にしていますが、24時間営業でホテル代わりに泊まってもらうとなると、人件費をおさえるためには全自動の受付システムなどが必要になります。大手は1店舗オープンに最低1億円かかるとも言われていて、そこに対抗するのは至難の業です。
2つ目の壁:電子漫画アプリという敵(時間の奪い合い)
スマホの普及で、わざわざ紙の本を読みたいという需要自体が減っています。「紙は好きだけど家にスペースがないから全部電子に切り替えた」という声を本当によく聞きます。アプリの課金の続きを読みにウチに来てくれるような連動パターンもあり、紙の需要がゼロになったわけではないですが、どう立ち向かうかは絶対に考えないといけない壁です。
3つ目の壁:家賃とインフレの波
持ち家で家賃がかからないなら別ですが、家賃を払って自分のお給料や生活費まで出すとなると本当に大変です。今は本の値段も電気代も上がっていて、これからもインフレが進みます。ウチも、私に漫画原作としての副業収入がなかったら、すでにこのお店は存在していない可能性が高いです。
お店をやってみたいなら、最初のステップとして「儲からなかった時(夢破れた時)の現実的なリスク」をちゃんと直視してほしいなと思います。
それでもお客さんが求めている「3つの価値」とは?
漫画をメインにすると今の時代なかなか儲かりませんが、お店を続けていく中で「お客さんが求めているもの」もはっきり見えてきました。それがこの3つです。
体験値: スマホでゴロゴロ読むのとは違う、お店でしか得られないワクワク感や空気感。
心地よい空間: 自宅のベッドの上よりも没頭・リラックスできる空間。ウチでは飲み物をこぼされてもクッションの入れ替えができる、イタリア製の「イノベーターキャプテン」というちょっと良い椅子を使っています。
コミュニティ: 店員のおすすめコーナーを楽しんだり、「この本良かったよ」と会話を交わしたりする本を通じたつながり。
たたみ店長からのリアルなアドバイス
いきなりウチのように「広くて、スタッフが必要で、家賃が高い」という場所にドカンと飛び込むのはおすすめしません。
もしやるなら、最初は自分の身の丈に合ったサイズからスタートするのがベストです! 店員が自分1人で回せる「漫画バー」のような形態にすればドリンク代で稼げますし、週末だけバーを間借りして、店長の持ち込み漫画とこだわりの自家製カレーを出す「漫画×カレー屋」なんていうのも相性が良さそうです。最近流行っているおしゃれな個人経営のブックカフェのように、自分の好きな本を素敵に配置して空間ごと楽しんでもらう形なら、十分に成功する可能性はあると思います。
やることが決まった後には、さらに恐ろしい「書類関係・経理の話」という嫌な敵が待っているのですが……それはまた次回にしますので、心が元気なときに聞いてください(笑)。
💡 本日の店長おすすめ漫画
本が好きな人に、ぜひ読んでほしい大注目の一冊です。
『本なら売るほど』
去年の漫画系の賞(漫画大賞や手塚治虫文化賞など)を総なめにしている作品です。小さな古本屋さんが舞台となっており、寡黙な店長のもとにいろんなお客さんがやってきてハートフルな触れ合いがあったり、時には癖のあるお客さんが来たり。絵も雰囲気もすごく良くて、映画やドラマになりそうな物語です。
私が一番グッときたエピソードは、このお兄さんがなぜ古本屋の店長になったのかという理由が明かされるシーンです。実はこの主人公のお兄さんは少し前まで全然違う仕事をされていて、おじいちゃん店長さんからお店を引き継いだ(事業継承した)という背景があり、私自身の境遇ともすごくリンクして胸が熱くなりました。
作中には、読んでいてすっごく腹が立つようなリアルな現実も描かれているのですが、それでも「本が好きだからやるんだ」という登場人物たちの姿が本当に素敵です。ぜひ読んでみてください!
【たたみ店長(三田たたみ)プロフィール】
1998年オープンの「まんがの図書館ガリレオ三軒茶屋店」を2017年に個人で買い取り、店長に就任。
……実は、もう一つの顔は「漫画原作者」。
代表作の『夫を社会的に抹■する5つの方法(オトサツ)』は地上波でドラマ化もされました。
他にも、回文、短歌、水の研究、マダミスなど、あちこちに首を突っ込みながら激動の時代をサバイブ中。
テレ東『ハナコ書店』店長役としても出演。
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCmxxq5jXKQBQ6DSm9_4kYZQ
X(三田たたみ):https://x.com/aqaqaqua
X(ガリレオ):https://x.com/galileo_sancha
Instagram(ガリレオ):https://www.instagram.com/mangagalileo/
店舗HP:https://galileo-sancha.net/
■店舗情報
まんがの図書館ガリレオ三軒茶屋店
東京都世田谷区三軒茶屋2-14-10 2F
(三茶にお越しの際は、ぜひ遊びに来てください!)
#店舗経営 #三軒茶屋 #経営者
