【スペイン関連】フランツ・リストのピアノ曲紹介
この記事では次の曲を紹介します。
スペイン狂詩曲 S.254
リストの代表作のひとつであり演奏される機会も多い。「スペイン演奏旅行の思い出に」書いた曲。およそ1863年頃作られた。サブタイトルは「スペインのフォリアとホタ・アラゴネーサ」。「15のハンガリー狂詩曲」と一緒に出版されることが多かった。
演奏はエミール・ギレリス。
スペインの主題「密輸入者」による幻想ロンドー S.252
マヌエル・ガルシアの「計算高い詩人」の第5曲「我こそ華の密輸入者」に基づく作品。1836年作。ジョルジュ・サンドへ献呈。(ちなみにロンドー(rondeau)とはフランスの音楽形式です。rondo(輪舞曲)とは混同しませんように)
演奏はヴァレンティーナ・リシッツァ。
ラ・ロマネスカ 〔第1稿〕 S.252a/i
ロマネスカとはスペインの舞曲。リストによると「16世紀の有名な舞踏用旋律」。1840年に出版。初稿。
ラ・ロマネスカ 〔第2稿〕 S.252a/ii
上記作品の改訂稿。「当作者が全体を推敲、修正した新版」とのこと(当作者とはもちろんリストのこと)。1852年に出版。
演奏はレオナルド・ピエルドメニコ。
スペインの旋律による演奏会用大幻想曲 S.253
フランツ・リストの最初の伝記作家であるリナ・ラーマンへ献呈。1845年作。スペインの3つの旋律を使用している。一つ目はある「ファンダンゴ」で、モーツァルトもオペラ「フィガロの結婚」第3幕で使用した旋律。二つ目は「ホタ・アラゴネーサ」でリストはこの旋律を「スペイン狂詩曲 S.254」でも使用している。三つ目はとある「カチューチャ」。
演奏はイ=チョン・ファンで、(当時?)音大生だそうです。
朽ち葉 - ソリアーノによるエレジー S.428
マリアーノ・ソリアーノ・フェルテス・イ・ピケラスのとある「サルスエラ(一種のオペラ音楽)」に基づく作品と推測される。およそ1845年作。
スペインのロマンツェーロ S.695c
スペイン女王イザベルⅡ世への献呈も計画されていた作品だが結局出版されなかった。1845年作。タイトルは「スペインの旋律集成」の意。自筆譜はゲーテ=シラー・アルヒーフにページがばらばらのまま保管されていたが、ハワードがページを集め、並べ替え、補筆し復元したもの。ホタ・アラゴネーサ(アラゴンのホタ)は「スペイン狂詩曲 S.254」や「スペイン幻想曲 S.253」でもその旋律が引用されている。この作品はイギリス・リスト協会の機関誌にて2009年に初めて公開される。
第1部 序奏と変奏付きファンダンゴ
第2部 知られざる主題の編曲
第3部 ホタ・アラゴネーサとコーダ
その他
スペイン狂詩曲 〔ピアノ協奏稿・ブゾーニ編〕 BV B58
ブゾーニ編曲によるスペイン狂詩曲のピアノ協奏稿で、これは1904年にバルトーク独奏、ブゾーニ指揮で初演された。そしてその後ペトリ独奏、ミトロプーロス指揮という2人のブゾーニの弟子により世界初録音された作品。ちなみにブゾーニ編曲による2台ピアノ稿もあり。
この演奏はジーナ・バッカウアー独奏、アレック・シャーマン指揮によるニューロンドン管弦楽団。
プレトニョフによるスペイン幻想曲
「スペインの旋律による演奏会用大幻想曲 S.253」はほとんど演奏される機会はありませんので、若き日のプレトニョフが演奏していたという事実に驚きました。残念ながら抜粋で演奏をしています。これはヤコフ・フリエール追悼演奏会で、フリエールの弟子たちによる共同コンサートの一幕とのこと。
● 楽譜紹介
新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています
・スペイン狂詩曲 S.254
・スペインの旋律による演奏会用大幻想曲 S.253
・朽ち葉 - ソリアーノによるエレジー S.428
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・スペインの主題「密輸入者」による幻想ロンドー S.252

・ラ・ロマネスカ 〔新版〕 S.252a
それではみなさま良い一日を
