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【ウィーンの夜会】フランツ・リストのピアノ曲紹介

この記事ではシューベルトの舞曲を基にしたウィーンの夜会を紹介します。


ウィーンの夜会 - シューベルトによる奇想ワルツ S.427

シューベルトは舞曲を多く書いているが、それらは演奏会用ではないことがほとんど。それらシューベルトの舞曲を紡ぎ合わせて作った演奏会用作品集。1852年作。タイトルはフランス語でそのまま「シューベルトによるヴァルス・カプリース」とも呼ばれる。リスト自身による序奏、変奏、間奏、コーダも含まれる。

第1番 S.427/1

「16のドイツ舞曲と2つのエコセーズ D.783」の15番、「36の舞曲集 D.365」の22番、「16のレントラーと2つのエコセーズ D.734」の14番の主題を使用。
奏者はエディト・ファルナディで、彼女はこの曲集を全曲録音している。


第2番 S.427/2

「36の舞曲集 D.365」の1番、6番、32番、「12のワルツ、17のレントラーと9つのエコセーズ D.145」のレントラー3番、レントラー4番、レントラー5番の主題を使用。
奏者はフランス・クリダで、彼女もこの曲集を全曲録音している。


第3番 S.427/3

「12のワルツ、17のレントラーと9つのエコセーズ D.145」のワルツ1番、ワルツ6番、ワルツ9番、「16のドイツ舞曲と2つのエコセーズ D.783」の4番、「36の舞曲集 D.365」の19番、20番、25番の主題を使用。
演奏はイェネ・ヤンドー。


第4番 S.427/4

「36の舞曲集 D.365」の29番、33番の主題を使用。リストは「顕現 S.155」の第3曲「シューベルトのワルツによる幻想曲」でもD.365/33の主題を使用している。
奏者はアンドール・フォルデシュ。


第5番 S.427/5

「36の舞曲集 D.365」の14番、「12の高雅なワルツ D.969」の3番の主題を使用。
演奏はエディト・ファルナディ。


第6番 〔第1版〕S.427/6i

「12の高雅なワルツ D.969」の9番、10番、「34の感傷的なワルツ D.779」の13番の主題を使用。この第6番はリストの生前から非常に人気があり、現在でも演奏、録音される機会が多い。通常多くのピアニストたちが演奏するバージョンはこの「第1版」。
演奏はエフゲニー・キーシン。


第7番 S.427/7

「16のドイツ舞曲と2つのエコセーズ D.783」の1番、7番、10番の主題を使用。
演奏はヴラディーミル・ホロヴィッツ。


第8番 S.427/8

「16のドイツ舞曲と2つのエコセーズ D.783」の2番、5番、9番、13番、14番、「34の感傷的なワルツ D.779」の2番、11番の主題を使用。
演奏はイェネ・ヤンドー。


第9番 S.427/9

「36の舞曲集 D.365」の2番の主題を使用。序奏とコーダ付きの変奏曲形式。
演奏はエディト・ファルナディ。


第6番 〔ゾフィー・メンターのための稿〕S.427/6ii

ゾフィー・メンターはリストの弟子を代表する女流ピアニスト。リストは彼女のために特別に自身の作品への追加パッセージや改訂パッセージを書いてあげた。1869年作。メンターのために書いたパッセージの自筆譜は全てアメリカ議会図書館に所蔵されている。


第6番 〔第2版〕S.427/6iii

シューベルトの舞曲を基にした「ウィーンの夜会」の第6番の第2版。1879年改訂。中間稿とも言える「ゾフィー・メンターのための稿」よりいくつか改編が引き継がれている。ちなみにこの第2版はあまり知られておらず、通常多くのピアニストたちが演奏するのは第1版。
演奏は以前イギリス・リスト協会の会長であったルイス・ケントナー。他にもニキタ・マガロフやエディト・ファルナディもこの第2版を演奏している。



【関連作品】

顕現 第3曲 シューベルトのワルツによる幻想曲 S.155/3

タイトルは「幻影」とも訳される。全3曲の曲集の第3曲目。1834年に作られた初期作品。顕現の第3曲はフランツ・シューベルトの「ワルツ D365/33」の中で漂う夢想。リストはD.365/33の主題を「ウィーンの夜会 S.427」の第4番でも使用している。
演奏はアシュリー・ウォス。



【第6番の名演】

これまでに非常に多くの演奏家に取り上げられてきた「ウィーンの夜会 第6番」の興味深い演奏をご紹介します。

ミハウォフスキの演奏

アレクサンドル・ミハウォフスキ (1851 - 1938) による1905年(!)の歴史的録音。史上初録音でしょう。彼はモシェレス、タウジヒ(リストの弟子)、ミクリ(ショパンの弟子)に師事したピアニストです。(おそらく録音時間の制約のため)短縮版を演奏しています。


ローゼンタールの演奏

リストとミクリの弟子であるモーリッツ・ローゼンタールの歴史的録音。1936年の録音。興味深いことに、第2版のフレーズを織り交ぜて、そしてさらに自分なりの改編も加えて演奏しています。


ペトリの演奏

ブゾーニの高弟エゴン・ペトリの演奏。「近代ピアニズムはブゾーニから始まった」と言われるだけあって、流麗でクールな演奏。


バックハウスの演奏

ヴィルヘルム・バックハウスのライブ録音。現代のピアニストがそうすることはほとんどないが、演奏の前に即興パッセージを挿入している。


ホロヴィッツの演奏

おそらくこの曲の演奏と言えばヴラディーミル・ホロヴィッツを第一に挙げる人が多いのではないでしょうか。注目はホロヴィッツ自身による洒脱な追加コーダ。


カツァリスによる演奏

シプリアン・カツァリスもほとんど誰も取り上げない第2版を演奏している。しかもところどころ改編を施している。



● 楽譜紹介

新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています


・ウィーンの夜会 - シューベルトによる奇想ワルツ S.427



それではみなさま良い一日を



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