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【ロッシーニ作品編曲】フランツ・リストのピアノ曲紹介

この記事ではジョアキーノ・ロッシーニに関連する曲を紹介します。
ロッシーニの(エルミオーネの)主題による7つの華麗なる変奏曲 S.149」と「ロッシーニとスポンティーニの主題による華麗なる即興曲 S.150」は別の記事で紹介しています。


「ウィリアム・テル」序曲 (ロッシーニ) S.552

ロッシーニの有名なウィリアム・テル序曲のトランスクリプション。1838年作。コンサートピアニスト時代のリストもこの曲を好んで取り上げていた。
演奏はトーマス・ウェイクフィールド。


ロッシーニによる2つのトランスクリプション S.553

ロッシーニの作品の忠実なトランスクリプション。1847年作。
演奏はフィアメッタ・コルヴィ。

第1曲 スターバト・マーテルの旋律 (「スターバト・マーテル」よりクユス・アニマム) S.553/1

「スターバト・マーテル」(悲しみの聖母)の「クユス・アニマム」(その者の呻き)のトランスクリプション。


第2曲 博愛 (3つの宗教的合唱曲 第3番) S.553/2

3つの宗教的合唱曲の第3番「博愛」のトランスクリプション。この原曲はそれほど知られていない。イギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテンもその管弦楽曲「音楽の夜会」の最終楽章でこの合唱曲を使用している。


音楽の夜会 (ロッシーニ) S.424

当時人気があったロッシーニによるピアノ伴奏と独唱あるいは二重唱の曲集「音楽の夜会」のトランスクリプション。1837年作。原曲の詩はメタスタージオとペポーリによる。リストは最初の曲と最後の曲以外は曲順を変えている。各タイトルの()内は曲種の説明だが、この場合のノットゥルノは(フィールドやショパンのような)「夜想曲」という意味ではなく、単に「夜用の音楽」という程度の意味しかない。特に第9番「踊り」が有名で演奏される機会も多い。
演奏はイェネ・ヤンドー。

第1番 誓い (カンツォネッタ) S.424/1

第2番 ヴェネツィアの競艇 (ノットゥルノ) S.424/2

第3番 誘い (ボレロ) S.424/3

第4番 ゴンドラでの散策 (舟歌) S.424/4

第5番 非難 (カンツォネッタ) S.424/5

第6番 アルプスの羊飼いの娘 (チロル風) S.424/6

第7番 別れ (カンツォネッタ) S.424/7

第8番 魚釣り (ノットゥルノ) S.424/8

第9番 踊り (タランテラ) S.424/9

第10番 セレナード (ノットゥルノ) S.424/10

第11番 狂宴 (アリエッタ) S.424/11

第12番 水夫 (デュエット) S.424/12


「セレナード」と「狂宴」 - 音楽の夜会の動機による大幻想曲 (ロッシーニ) S.422ii

ロッシーニ作品のリスト編曲である「音楽の夜会」より、主に第10曲「セレナード」と第11番「狂宴」を素材とした幻想曲だが、同曲集の他の曲の主題も一部転用されている。1835年から1836年にかけて作られた。様式としてはリストの初期オペラファンタジーの編曲様式に近い。
演奏はヴィットリオ・ブレスチャーニ。


「アルプスの羊飼いの娘」と「水夫」 - 音楽の夜会の動機による第2幻想曲 (ロッシーニ) S.423

ロッシーニ作品のリスト編曲である「音楽の夜会」より、主に第6曲「アルプスの羊飼いの娘」と第12曲「水夫」を素材とした幻想曲だが、同曲集の他の曲の主題も一部転用されている。1835年から1836年にかけて作られた。同じく様式としてはリストの初期オペラファンタジーの編曲様式に近い。
演奏はヴィットリオ・ブレスチャーニ。


「コリントの包囲」の行進曲の主題による変奏曲への序奏 (ロッシーニ) S.421a

詳細不明。1830年作。「コリントの包囲」はロッシーニのオペラだが、そもそも「コリントの包囲の行進曲の主題による変奏曲」という作品が存在するのかどうかも不明で、存在するとしてもそれはリストのものなのか別の誰かのものなのかもわからない。多くの謎とこの序奏だけが残されている。


「マオメットII世」 - 幻想曲 (ロッシーニ) S.421b

ロッシーニのオペラ「マオメットII世」の第1幕の合唱曲「まず我らがあなたに応えよう」を主題とするオペラファンタジー。1839年作。この幻想曲は第2楽章が続けてスケッチされていたが、すぐに断念されてそのつづきは未完のまま。




【関連作品】

「ウィリアム・テル」序曲 〔オッシア〕 (ロッシーニ) S.552

レスリー・ハワードによる演奏は、全てオッシアを用いて演奏している。


博愛 〔第1稿〕 (ロッシーニ) S.552a

ロッシーニの3つの宗教的合唱曲の第3曲「博愛」のピアノ独奏編曲の初稿。1847年作。ワイマールのゲーテ=シラー・アルヒーフに所蔵されている自筆譜には、秘書のコンラーディに対する「写譜の清書を作成すること」「書き直しをする部分は空白にしておくように」という指示が書かれている。ゲーテ=シラー・アルヒーフはそのコンラーディによる写譜も所蔵しているが、そちらでは空白はなく演奏できる状態になっている。 


博愛 〔簡易稿〕 (ロッシーニ) S.552b

ロッシーニの3つの宗教的合唱曲第3番「博愛」のトランスクリプションの簡易稿。1848年以降に作られた。この未出版の自筆譜にはヨハネの第一の手紙からの引用がある。


博愛による調べ (ロッシーニ) S.701j

ロッシーニの合唱曲「博愛」の主題を使用した未完の小品。1847年作。「詩的で宗教的な調べ」の一曲「パレストリーナによるミゼレーレ」の次に配置されるよう指示が書かれている。つまり曲集「詩的な宗教的な調べ」に組み込む構想もあった。 


「セレナード」と「狂宴」 - 音楽の夜会の動機による大幻想曲 "第1大幻想曲" 〔第1稿〕 (ロッシーニ) S.422i

リストはロッシーニの音楽の夜会の主題による幻想曲を2曲書いているが、これはその第1番の初稿。1836年作。




【その他】

スターバト・マーテル S.172b

「スターバト・マーテルのクユス・アニマム S.553/1」の序奏を使用した小品。当作品の作曲年は不明だが、リストによるロッシーニのスターバト・マーテル編曲の後であるとのこと。つまり1847年よりも後になる。
演奏はイシュトヴァーン・ラントシュ。





ラモンドによるスターバト・マーテル

リストの弟子フレデリック・ラモンドによる1929年の歴史的録音。「スターバト・マーテルの旋律 S.553/1」を演奏している。




● 楽譜紹介

新リスト全集の楽譜では今回ご紹介した楽曲は以下のものに収録されています

・「ウィリアム・テル」序曲 (ロッシーニ) S.552
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・音楽の夜会 (ロッシーニ) S.424

・「セレナード」と「狂宴」 - 音楽の夜会の動機による大幻想曲 (ロッシーニ) S.422
・「アルプスの羊飼いの娘」と「水夫」 - 音楽の夜会の動機による第2幻想曲 (ロッシーニ) S.423
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・ロッシーニによる2つのトランスクリプション S.553

・「コリントの包囲」の行進曲の主題による変奏曲への序奏 (ロッシーニ) S.421a
・「マオメットII世」 - 幻想曲 (ロッシーニ) S.421b



それではみなさま良い一日を



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