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【宝塚人事リサーチ】水美舞斗の『THE戦国』外部出演発表をどう見るか?

想定外のLDHコラボ公演


宙組の別箱公演の振り分けが待ち望まれていた2026年7月4日。桜木みなと率いる全国ツアー『再会』『Diamond IMPULSE』組と鷹翔千空主演の東上公演『酔いどれ御免!』の2組に分かれての公演を想定していた中で、予想外の公演が発表された。「HiGH&LOW THE 戦国 LOVE&HATE」。宝塚歌劇団の出演者は水美舞斗以下10名の宙組生。

ちなみ前回の『HiGH&LOW THE 戦国』のビジュアルはこんな感じ

水美舞斗の「可能性」に繋がるのか?


おそらく主演の水美舞斗のファンでなくとも気になるのが、この作品は彼女のトップスター就任の「可能性」に繋がるものなのか、ということ。

ポイント1:コラボレーションライブ公演


この演目はLDH宝塚歌劇団とLDHのコラボレーションはこの公演で4作目。
外部公演にメインキャストとして参加させる生徒をトップスターにさせないことがあるのか?という視点で見ると、就任の可能性は高まる気がする。
ただ、水美の場合はすでにLDHとの作品に2本出演している実績がある。未来の保証より過去の評価があるので、今後の進退がどのような人材であっても問題はないとも考えられる。

ポイント2:外部出演


宝塚歌劇団の枠を超えた話題作であることに間違いはないが、実は主演公演ではない。トップスター就任前に外部出演をするケースはあまり多くない。トップスター確定ルートの生徒はオリジナルの新作で東上公演をこなすことが多い。ただし、水美の場合はすでに2回東上主演し、うち1作は昨年演じた新作。いまのタイミングでオリジナル新作をまわすことは難しい。
各組の2番手3番手を専科に集めるという前代未聞の体制が敷かれた「新専科」と呼ばれる時代には、外部出演も少なくなかった。現役中にも関わらず、湖月わたるが女性役として『フォーチュンクッキー』に出演すると発表された際は、かなりの衝撃を呼んだ。樹里咲穂には当時ジャニーズ事務所の代表作だった『SHOCK』やOGも出演した『Cinderella』など、異色の出演歴がある。
最近ではこの公演の前作に当たる『HiGH&LOW THE 戦国』に専科生だった水美と瀬央ゆりあが出演。同じ2024年に専科生だった凪七瑠海は『テラヤマキャバレー』に出演。外部出演はあまり頻繁に行われていない。さらに専科ではなく組子が外部に出演するのは非常に珍しいケースと言える。
なお、外部出演は宝塚歌劇団の公式サイトの過去の作品の一覧には掲載されない。特別番組は制作される可能性があるが、「NOW ON STAGE」は放送がないと思われる。

ポイント3:出演メンバー


公式サイトを見ると水美舞斗のみが1列目、亜音有星以下は2列目に表記されている。このことから、『THE』出演経験のある水美がメイン扱いであるのことは明白になっている。
出演するのにダンスやビジュアル面から納得の行くメンバーではあるが、「超路線」を感じさせる生徒は参加していない。「超路線」だと感じるのは、新人公演を2回以上務めている、新公学年中もしくは卒業直後にバウホール公演主演を経験している生徒。第一に、宙組にこの条件に該当する生徒が少ない。亜音は新人公演の主演を2回しているが、バウホールでの主演はまだ行っていない。泉堂成は新人公演主演経験者で発表はされたものの1演目は新人公演が行われなかったため、実質の主演は1回。泉堂は『PRINCE of REGEND』で水美の弟役を務め、さらに休演した水美の代役も務めるなど縁が深い存在。
路線、という目線で見ると将来を確実に見据えた布陣とは言い切れない。LDHの作品は宝塚歌劇の通常の公演とはカラーやダンスが異なると簡単に想像できるため、適材適所が配された結果とは言える。


ポイント4:公演内容


トップスター以外でライブ形式の公演をするのは珍しい。過去には前例がないわけではない。かなり前の話にはなるが、たとえば新専科時代の初風緑が主演した『愛・舞・魅』。宝塚歌劇団の出演者はひとりで、ほかに大阪芸術大学の男子学生が出演するというかなり珍しい体裁を取っていた。今回のように組子を伴いチームで外部出演、というのは、なかなかのレアケースと言える。
さらに水美のセールスポイントはダンス。自身の芸名に“舞”を入れていることからも自覚が伺える。トーンを落とした芝居ではなく、劇場とは異なる広い会場でのパフォーマンスは適正度の高い演目に見える。

ポイント5:発表時期


これだけ大型の作品ながら、宙組の別箱演目発表時には、作品の存在が明かされなかった。完全な宝塚歌劇団の演目ではないし、LDH側の発表タイミングに合わせたという線もある。それだけインパクトを持たせたかった、とも考えられるが、水美の存在を打ち出したければ、先に発表をしても良かったのではないかという疑問は残る。


結論として


前例のない外部出演作品となりそうな「HiGH&LOW THE 戦国 LOVE&HATE」。別箱主演ではない、という点で「トップ確約」の作品とは言い切れない、という印象を受けた。
3組に分かれての宙組の公演。どのチームも、良い公演となることを期待したい。

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