コスト削減のカギはフッ酸ポンプ
工場の安定稼働を守るために日々奮闘されている中で、
「どうしてもここだけは頻繁に壊れてしまう」
「メンテナンスの頻度が高すぎて困っている」
という悩み深い設備はありませんか?
その筆頭としてよく挙がるのが、腐食性の非常に強い液体、「フッ酸(フッ化水素酸)」を扱うプロセスで使用されるポンプ。
「フッ酸の移送ポンプは消耗品だから仕方がない」
「液漏れが起きるのは当たり前」
そんなふうに諦めてしまっている現場も多いようです。
でも、その「当たり前」だと思っているトラブルやコスト、ポンプの選び方を少し変えるだけで劇的に改善できるかもしれません。
今回は、とくに半導体やガラス加工の現場で、なぜポンプトラブルが多発するのか、そしてどうすればその課題を解決してコスト削減につなげることができるのかについて、詳しくお話ししていきたいと思います。
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フッ酸を使う現場の特殊事情
わたしたちの生活に欠かせないスマートフォンやパソコン、液晶ディスプレイ。
これらの製品に使われている「半導体ウエハー」や「液晶ガラス」を作る工程で、このフッ酸がとても重要な役割を果たしています。
具体的には、ガラスの表面を化学的に研磨する「エッチング」やウエハーの表面についた微細な汚れを落とす「洗浄工程」。
フッ酸はガラスをも溶かすほどの強力な腐食性を持っているので、このような微細加工にはうってつけです。
ただ、この「ものを溶かす力」が強すぎるがゆえに、同時にそれを扱う設備、特に液体を移送するポンプにとっては、とても過酷な環境となるんです。
そして、さらに問題を複雑にしているのが、使用後の「排水処理」の工程。
工程から排出された酸性のフッ酸廃液はそのまま環境中に捨てることはできないので、一般的には「消石灰(水酸化カルシウム)」というアルカリ性の薬剤を投入して、中和処理を行います。
このとき、化学反応によって「フッ化カルシウム」という物質が生成されるんですが、これがとても厄介なんです。
フッ化カルシウムは水に溶けにくく、白くて硬い沈殿物、いわゆる「汚泥(スラッジ)」となります。
つまり、フッ酸処理の現場で使われるポンプは、「フッ酸による強烈な腐食」と、「硬い汚泥による激しい摩耗」という、2つの攻撃に同時にさらされ続けるということです。
よくあるポンプの失敗パターン
このような過酷な環境下で、一般的な汎用ポンプを使い続けるとどうなるでしょうか?
腐食トラブル
ひとつは、「腐食」の問題が出てきます。
「酸に強い素材といえばステンレスだろう」と考える方も多いのですが、残念ながらステンレスはフッ酸には無力。
あっという間に腐食が進んでボロボロになってしまいます。
そこで多くの現場では、フッ素樹脂製のポンプが選ばれています。
樹脂なら確かに腐食はしません。
摩耗トラブル
でもここで、もう一つの敵である「摩耗」が牙をむきます。
先ほどお話ししたように、排水中には硬いフッ化カルシウムの粒子がたくさん混ざっています。
ポンプが高速回転して液体を送り出すとき、この硬い粒子がヤスリのようにポンプの内壁を削り取っていくんです。
樹脂は金属に比べて柔らかいので、この摩耗作用にはひとたまりもありません。
結果として、ケーシング(ポンプのケース)が削れて薄くなり、最終的には穴が開いて液漏れが発生してしまうことになるんです。
漏れトラブル
そしてさらに深刻なのが、「軸封(じくふう)部」からの漏れ。
このような工程で使われるポンプの軸封部は、一般的にはグランドパッキンと呼ばれる詰め物で漏れを抑えています。
でも、このグランドパッキンは、もともと少しずつ漏れながら使うもの。
スラリー(泥を含んだ液体)が入り込むとあっという間に傷つくのて、あっという間に漏れが加速してしまいます。
そして、そこから漏れ出したフッ酸廃液は空気に触れると結晶化し、その結晶がさらにシールを傷つける、という悪循環に・・・。
「毎週のようにグランドパッキンを増し締めしている」
「ポンプ室の床がいつも液漏れで濡れている」
こんな現場の声もよく聞かれます。
修理部品代、交換にかかる人件費、そしてライン停止のリスク。
これらを実際に計算してみると、年間数十万円から百万円以上という、無視できない額になっていることも珍しくありません。
解決策は「ゴム」と「ダブルメカ」
では、この「腐食」と「摩耗」の両方に打ち勝ち、液漏れを防ぐにはどうすればいいのでしょうか?
みつわポンプが提案する解決策は、大きく2つのポイントがあります。
柔よく剛を制すゴム
ひとつは、ポンプの材質に「ゴムライニング」を採用すること。
ゴムライニングとは金属製のケーシングの内側にゴムを貼り付けた構造のことで、フッ酸などの薬品に対して非常に優れた耐食性を持っているんです。
さらにそれだけでなく、ゴム特有の「弾力性」も大きな武器になります。
硬いスラリー粒子が衝突しても、ゴムがその衝撃を吸収して跳ね返すため、摩耗しにくからです。
「柔よく剛を制す」という言葉がありますが、まさにゴムの弾力が硬いスラッジからポンプを守ってくれるわけです。
二重で守る
そしてもうひとつのポイントは、「アウトサイド・ダブルメカニカルシール」というシール構造。
これは、液漏れを防ぐ「メカニカルシール」を2重(ダブル)に配置する仕組みです。
1つ目のシールで防ぎきれなかったとしても、2つ目のシールが外部への漏れ出しを確実にガード。
こうすることで、ひとつでも強かった漏れ防止が、より強固なものになります。
そしてこのメカニカルシールは、「アウトサイド」というスラリーに強い構造になっていることもポイント。
一般的なポンプではシール部分が液体の中に浸かっていることが多いのですが、これを液体の「外側」に配置する構造になっています。
こうすることで、シール部分が腐食性の高いフッ酸や摩耗性の高いスラリーに直接さらされにくいので、シールの寿命が飛躍的に延びるんです。
▼ゴムライ×ダブルメカポンプ▼
ポンプを変えれば、現場が変わる
実際、この「ゴムライニング」と「ダブルメカニカルシール」を搭載したポンプを導入した工場の事例をご紹介します。
あるガラス加工工場では、これまで樹脂製のポンプを使っていて、3ヶ月に一度は部品交換が必要でした。
でも、みつわポンプの製品に入れ替えてからは、1年以上もノーメンテナンスで稼働を続けています。
部品コストが下がったのはもちろんですが、現場の方々が一番喜んでいたのは「安心感」でした。
「以前はいつ漏れるかとヒヤヒヤしていましたが、今は安心して運転を任せられます」
「床掃除の手間がなくなって、他の重要な業務に集中できるようになりました」
そんな声をいただいています。
また、液漏れがなくなるということは、現場の安全性向上にも直結します。
フッ酸のような危険な液体が床に漏れている状況は、作業員の方にとって大きなリスク。
ポンプを変えることは、単なる設備の更新ではなく、そこで働く人たちの安全と環境を守ることでもあるということです。
安全で高効率な工場へ
もし、あなたの工場でフッ酸の移送によるポンプトラブルにお悩みなら、ぜひ一度ポンプの選び方を見直してみてください。
初期費用だけでなく、メンテナンス費用や寿命を含めたトータルコストで考えれば、専用の対策が施されたポンプを選ぶ価値は十分にあります。
みつわポンプでは、長年の経験と実績から、それぞれの現場の液質や条件に合わせた最適なポンプをご提案しています。
「今のポンプが現場に合っているか診断してほしい」
「具体的なコスト削減効果を知りたい」
そんなご相談も大歓迎です。
危険な液体だからこそ、安全に、確実に運びたい。
その思いを、わたしたちが技術でサポートします。
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