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なぜめっき工場のポンプは壊れやすいのか?

スマートフォンや自動車のパーツ、水道の蛇口やアクセサリーなど、わたしたちの身の回りには「めっき加工」された製品がたくさんあります。
めっきは金属の表面に別の金属の薄い膜をつけることで、サビにくさや美しい光沢を与えてくれる大事な技術です。

でも、このめっき工場の裏側では、ポンプがとても過酷な環境にさらされているのをご存じでしょうか?

今回は、めっき工場で使われるポンプがなぜ壊れやすいのか、その原因と対策についてお話ししていきます。

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めっき工場は「薬品のデパート」

めっき工場では、驚くほどたくさんの種類の薬品が使われています。

たとえば、めっきの前処理では金属表面の汚れや酸化膜を落とすために「塩酸」や「硫酸」などの強い酸が使われます。
めっき液そのものにも、「クロム酸」や「シアン化合物」といった非常に危険な薬品が含まれていることがあります。

さらに、めっき後の仕上げや洗浄には「苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)」などのアルカリ性の薬品も登場します。

つまり、めっき工場は酸性からアルカリ性まで、あらゆる種類の薬品が飛び交う現場ということなんです。

排水処理がさらに問題を複雑にする

めっき工程で使い終わった薬品は、もちろんそのまま捨てるわけにはいきません。
シアンや六価クロムといった有害物質を含んだ廃液は、法律で定められた厳しい排水基準をクリアしなければいけないんです。

一般的には、以下のような流れで処理が行われます。

まず、シアンを含む廃液は「アルカリ塩素法」で無害化。
次に、六価クロムを含む廃液は「還元沈殿法」で処理。
そして、その他の重金属を含む廃液には苛性ソーダや消石灰を加えて中和し、金属を沈殿させて取り除きます。

ここで問題になるのが、中和処理で生まれる「汚泥(スラッジ)」
金属の水酸化物が沈殿してできたドロドロの泥のようなもので、これがポンプにとって非常にやっかいな存在なんです。

ポンプが壊れやすい3つの理由

では、めっき工場のポンプはなぜこんなに壊れやすいのでしょうか?
大きく分けて3つの原因があります。

①薬品による「腐食」

めっき工場では、酸性の廃液もアルカリ性の廃液も扱います。
「ステンレスなら大丈夫だろう」と思いがちですが、塩酸やクロム酸のような強い酸の前では、ステンレスでも耐えきれないことがあります。
ポンプの内部が薬品にやられてボロボロになってしまう
それが腐食のこわさです。

②汚泥による「摩耗」

排水処理で生じた汚泥には、硬い金属の沈殿物がたくさん含まれています。
ポンプが回転して液体を送り出すたびに、この硬い粒子がヤスリのように内部を削り取っていきます。

特に、腐食で表面がもろくなっているところに摩耗が加わると、劣化のスピードは一気に加速します
「腐食+摩耗」のダブルパンチは、ポンプにとって最悪の組み合わせなんです。

③軸封部からの「液漏れ」

そして、めっき工場の排水には、シアンや六価クロムなどの毒性の強い物質が含まれていることがあります。
もしポンプの軸封部(シャフトの隙間)から液が漏れ出したら、作業員の安全にも大きな影響が出てしまうことも。

でも、昔ながらのグランドパッキン式ポンプでは、構造上どうしても少しずつ液漏れが起きてしまいます。
さらに汚泥がパッキンの隙間に入り込むと摩耗が加速し、漏れがどんどんひどくなる悪循環に陥ってしまうことも珍しくありません。

「腐食」と「摩耗」、両方に勝つには?

では、この過酷な環境でポンプを長持ちさせるにはどうすればいいのでしょうか?
ポイントは大きく2つあります。

ゴムで守る

ひとつは、ポンプの内側を「ゴム」で覆ってしまう方法。
特殊なゴム素材は酸にもアルカリにも強い耐薬品性を持っています。

さらに、ゴムには「弾力」があるのが大きなメリットです。
硬い汚泥の粒子がぶつかっても、ゴムがクッションのように衝撃を吸収して跳ね返してくれます。
金属のように削れることがないので、摩耗にもめっぽう強いんです。

「柔よく剛を制す」という言葉がぴったりの発想です。

ダブルメカニカルシールで漏らさない

もうひとつは、液漏れ対策。
シールを二重にした「ダブルメカニカルシール」なら、万が一1つ目のシールを突破されても、2つ目のシールが外部への漏れを防いでくれます。

シアンやクロムなどの危険な液体を扱うめっき工場では、「漏らさない」ことが作業員の安全を守ることに直結します

実際、グランドパッキンの増し締めや液漏れ掃除の手間がなくなると考えれば、現場の負担はかなり軽くなるのではないでしょうか?

めっき工場のポンプでお困りなら

めっき工場の排水処理は、扱う薬品の種類が多く、ポンプにとってとても厳しい環境です。
「ポンプがすぐ壊れてしまう」「液漏れが止まらない」という悩みは、材質やシール方式を見直すだけで大きく改善できるかもしれません。

みつわポンプ製作所では、ゴムライニングとダブルメカニカルシールを搭載したスラリーポンプを製造しています。
めっき工場の排水ポンプでお困りの際は、ぜひ一度ご相談ください。

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