【介護】父と向き合う毎日の食卓〜嚥下障害と腸のトラブルを抱える父と、家族で試行錯誤した記録〜
父と向き合う毎日の食卓
〜嚥下障害と腸のトラブルを抱える父と、家族で試行錯誤した記録〜
誰かのために作るごはんが、こんなにも慎重で、こんなにも大切になる日が来るなんて。
脳出血と2度目の脳梗塞を経て半身麻痺と嚥下障害が残った父。昨年は腸閉塞、今年は腸捻転が8月・9月・10月と続きました。
「今日のごはんは大丈夫かな」
食卓に向かうたび、小さな緊張と祈りを抱えています。
PR表記:本記事の一部リンクはアフィリエイトを利用しています。購入による手数料が発生しても、読者のご負担は変わりません。実体験に基づき、必要と思うものだけをご紹介しています。
目次
はじめに:退院後の食事の壁
医師や栄養士さんとチームを組む
食事づくりで気をつけたこと
嚥下障害への小さな工夫
腸閉塞・腸捻転をくり返す人のための食材選び
私を助けてくれたキッチングッズと介護食(PRあり)
記録することの大切さ(無料テンプレ付き)
まとめ:あせらず、ゆっくり
— 付録A:はじめての“やわらか食”ミニ献立例(3日分)
— 付録B:誤嚥・腸トラブルの「危険サイン」早見表
はじめに:退院後の食事の壁
退院した日から、父の食事は“家庭料理”の領域を超えて医療の延長になりました。
スプーンひとさじの大きさ、とろみの濃さ、食べる速さ――どれもが体調に直結します。
最初は「柔らかく煮れば大丈夫」と思っていましたが、嚥下障害にはそれだけでは不十分。
さらに腸閉塞・腸捻転をくり返す父には、食材の種類・量・調理の仕方にも細かな配慮が必要でした。
医師や栄養士さんとチームを組む
在宅介護は、家族だけで抱え込まないことが大切。
退院直後から、主治医・管理栄養士さん・看護師さんと小さなPDCAを回しました。
食事量・水分量・便通の記録
むせ込み・咳の有無(嚥下の安全)
体重変動(栄養状態の目安)
外来では記録を見せながら相談し、食形態や献立を微調整。
「次の一歩」を一緒に考えてくれる存在がいるだけで、気持ちがずっと楽になりました。
食事づくりで気をつけたこと
毎日の工夫は、小さな積み重ねです。
少量×回数に分ける
水分には必ずとろみを
食後は上体を30分起こして安静に
お腹が張る日は無理せず休む(水分摂取のみで様子見/張りが収まらない・便秘が4日以上続く場合は受診を検討)
調理はシンプルに、消化しやすさ最優先
本人の好き嫌いを尊重しつつ、形態を変えて食べやすく
完璧を目指すより、「続けられる形」に寄せる――それがわが家の合言葉です。
嚥下障害への小さな工夫
父は今もおかゆ食+“舌でつぶせる”程度のおかず+とろみ飲料が基本。
むせを防ぐため、とろみの濃さを安定させることが何より大事です。
お茶・スープ・みそ汁に介護用とろみ剤をひとさじ
フードプロセッサーでペーストを作り、小分け冷凍
かぼちゃ・にんじんで彩りを添え、気持ちの満足感も大切に
食べることは栄養だけでなく、 “生きる意欲” につながる。 そう意識して、ひと口ずつ進めています。

腸閉塞・腸捻転をくり返す人のための食材選び
腸に負担をかけないための、わが家の基本ルール(医師の助言ベース)です。
控えめにするもの
海藻・きのこ・豆の皮・ごぼうなどの繊維が多い食材
揚げ物・バターなどの脂っこい料理
使いやすいもの
卵/白身魚/豆腐/じゃがいも/かぼちゃ/バナナ
柔らかく煮る・細かく刻む・裏ごし/スプーンでつぶすなど、形態調整で負担を軽く
「食べない」ではなく「どう変えるか」。
その日の体調を見ながら、少しずつ調整するのがコツでした。
私を助けてくれたキッチングッズと介護食(PRあり)
在宅介護の台所では、道具が心の余裕をつくると実感しました。
以下は、実際に役立ったものです(リンクはそのまま利用・差し替えOK)。
✅ やわらか介護食(レトルト) — 忙しい日の安心ストック
ハイカロリーゼリーも併用しています(食事量が進まない日など)。
✅ 介護用とろみ剤(スティック) — 外出時にも計量いらず
メモ:牛乳入りの飲料(カフェオレ等)はとろみがつくまで時間がかかるので、よく混ぜて少し待つと◎
デイサービスにはこちら↓の大容量を持参して、個別ストックして使ってくれています。
✅ 液体タイプのとろみ剤 — 炭酸や少量のおかずのとろみ付けにも便利
✅ 小型フードプロセッサー — ペースト作りを一気に時短。小分け冷凍がラク
✅ ゼリー飲料(経口補水系) — むせにくい水分補給に。
デイサービスに毎回2パック持参しています。
✅ 電子レンジ対応シリコンスチーマー — 下ごしらえ&温め直しが簡単
収納するときは、コンパクトになるので、重ね置きに便利でした。
道具に頼ることで、介護する側にも時間短縮になり、笑顔と余裕が戻りました。
記録することの大切さ(無料テンプレ付き)
小さな変化を見逃さないために、3行ノートから始めました。
記録の例(1日分)
食事量/水分量:朝△・昼◯・夜◯(とろみ濃いめ)
便通:夕方に少量あり/お腹の張り+
むせ・咳:昼のスープで1回むせ/夜はなし/体重▲0.2kg
コピペOK テンプレ
【日付】/【体温】/【体重】
<食事>
朝:主食( )主菜( )副菜( )形態(刻み/舌でつぶせる/ペースト/ミキサー)
昼: 〃
夜: 〃
補食・水分:合計( )ml/とろみ(薄め/中/濃いめ)
<嚥下・呼吸>
むせ(無/有:回)/咳(無/有)/発熱(無/有)
<消化>
便通(無/有:量 )/腹部膨満(無/有)/痛み(無/有)
<メモ>
(気づき・気分・医師へ聞きたいこと)
診察ではこの記録を見せるだけで話が早くなり、再調整がスムーズでした。
まとめ:あせらず、ゆっくり
介護を始めた頃、正解を求めて焦った日もありました。
今は「今日はここまでできた」と、一日を受け止めることにしています。
食べることは、生きること。
だからこそ、医療チームに支えてもらいながら、便利な道具に頼りながら、笑顔で囲む食卓を守っていきたい。
介護する側が疲れすぎないことも、同じくらい大切。
あせらず、ゆっくり。明日もまた、小さな一歩を。
付録A:はじめての“やわらか食”ミニ献立例(3日分)
※体調に合わせ、量・形態(刻み/舌でつぶせる/ペースト/ミキサー)・とろみ濃度を医療者と確認してください。
Day1
朝:なめらか粥/茶碗蒸し(具少なめ)/とろみ緑茶
昼:白身魚のとろみあん/かぼちゃペースト/とろみみそ汁
夜:豆腐と卵のとろとろ煮/じゃがいもペースト/とろみ麦茶
Day2
朝:ミルク粥(低脂肪)/バナナ少量ペースト/とろみ白湯
昼:鶏ささみのすり流しスープ/人参ペースト/とろみスープ
夜:白身魚の茶碗蒸し風/大根のやわらか煮すりつぶし/とろみほうじ茶
Day3
朝:とろとろ雑炊(卵)/かぶペースト/とろみ水
昼:豆腐のあんかけ/里いもの裏ごし/とろみみそ汁
夜:鮭少量の白湯煮崩し(骨・皮除去)/南瓜ペースト/とろみ麦茶
付録B:誤嚥・腸トラブルの「危険サイン」早見表
こんなときは受診を検討
食後に強いむせ・呼吸苦・発熱(誤嚥性肺炎のリスク)
嘔吐・激しい腹痛・ガスや便が出ない(腸閉塞/捻転の可能性)
急な体重減少・脱水のサイン(口渇・尿量減少・倦怠感)
迷ったら記録を持って医療者に相談。早めの対応が安心につながります。
介護用PR表記:一部リンクはアフィリエイトを利用しています。実体験に基づき厳選しています。
おわりに
同じような状況のご家族へ。
完璧じゃなくて大丈夫です。**“続けられる形”**を一緒に探していきましょう。
コメント欄でのご質問やご経験の共有も、とても励みになります。
免責・お願い
本記事は家族の体験談です。食事内容・とろみ濃度・食形態の調整は、必ず主治医・管理栄養士とご相談ください。体調が急変した場合は医療機関へ。
