シャボン玉|シロクマ文芸部
シャボン玉が飛んで行く。
大きいのや小さいの。
屋根の高さを越えて、大空へ広がっていく。
たった一つでいいから夢や希望を乗せたかったけれど、弱くてすぐに弾けてしまうのだから難しい。
手元から離れた瞬間は確かにきらめいているのに、ほんのわずかな風や触れただけで消えてしまう。
その儚さが、どこか自分の抱えてきた願いと重なって見える。
だから夢や希望は自分で担いでいくしかないのかもしれない。
それとも夢や希望は捨てていくのが正解なのだろうか。
夢や希望などなくても生きていくのに困りはしない。
ただつまらない人生になるだけだ。
そもそも私の場合、年を経るごとに夢や希望はどんどん小さくなってる。
昔は空いっぱいに広がるほどだったのに、今では手のひらに収まる程度なのだろう。
もういいんじゃないかと思ったっていいよな。
けれど完全に手放してしまうには、まだ少しだけ惜しさが残っている。
消えていく光の名残のように、胸の奥で微かに揺れている。
その揺らぎは、諦めきれない何かの証のようでもある。
これからは自分の夢や希望じゃなくても、誰かの夢や希望を応援できるようになればいい。
それだって自分の夢や希望と言えるようになればいいんだよな。
お題:「シャボン玉」から始まる文章
小牧幸助さん お世話になります。
よろしくお願いします。
桑田佳祐 / 人誑し
