第50回 3つのお題(昭和ノスタルジー)
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みかんさん お世話になります。
50回目の記念回に参加させていただきありがとうございます。
ちょっと長くなりましたが、よろしくお願いします。
※ヘッダー画像お借りしました。
創作のルール(いつものゆるルール)
3つすべて使ってもOK、気に入った1つだけでもOK
詩、童話、掌編、ヘンテコ物語、なんでもござれ
自由に、即興でも、のびのびと
今回のお題は難易度高めですが、チャレンジお待ちしています。
参加について(自由参加・ゆるっと歓迎)
このお題を使って、自由に表現してみてください。
投稿の際には、ハッシュタグ #3つのお題に空想のひらめきを
このページを貼り付けて下さい。
第50回 3つのお題(昭和ノスタルジー)
お題①:「自転車と夕立」
お題②:「アイスキャンディーの当たり棒」
お題③:「母のエプロン」
お題④:イラストから空想した世界を書いて下さい。
俺がアクティブに動くようになったのは小学4年生からだったろうか。
それまでは身体も弱く、引っ込み思案だった覚えがある。
引っ込み思案は今も変わらないかもしれないけどな。
4年生の夏休み、この年なぜかしら爆発的にソフトボールが流行った。
明けても暮れても、同級生たちとソフトボールに興じた。
集合場所は児童公園の隣のグラウンド。
時間は決めてないし、チャリで三々五々集合するのだが、だいたい同じような時間に集まれるのだから不思議なもんだ。
時に夕立に降られることもある。
グラウンドの端から雨が降りだし、どんどんこちらに近付いてくるのが分かるのだ。
雨に濡れないようにと自転車に飛び乗り、雨から逃げるように返るのだが、夕立の早さに勝てるはずもない。
びしょ濡れになりながら家路を急ぐ。

途中で止むこともあり、少し木立の陰ででも雨宿りすればいいのだろうが、雨の降りだしとともに、ソフトボールの試合がどんな状態であっても、蜘蛛の子を散らすように皆がチャリで駆け出すのだから、バカの集まりと言われても仕方ない。

びしょ濡れになりながら家に帰りつくと、お袋が台所で夕飯の支度をしていた。お袋は毎日着物に割烹着姿だった。
「ただいま~」
「おかえり~。あんた、いっつも濡れネズミやなぁ」
「しゃあないやん、急に雨が降ってくるんやし」
「そら、雨かて今から降りまっせとは教えてくれんしなぁ」
「そやし、濡れるんやんか」
「どうせ夕立ちなんやし、雨宿りしてきたらええやんか」
「みんなも一緒やしなぁ」
「あんたらホンマにアホやなぁ」
「そんな言わんでもええやんか」
「兄ちゃん、アホやし」
「お前が言うなや」
「早う着替えといで、風邪ひくで」
「うん」
「兄ちゃんはいっつもしゃあないなぁ」
「ホンマやわぁ」
夕飯の時に同じ話が出て、親父にも「お前らホンマにアホやなぁ」と笑われてしまった。
「友達と一緒もええけど、もうちょっと考えなあかんぞ」とも言われてしまった。
「そんなことは分かってるんだけど、その場の勢いってもんがあるでしょうが」とは思ったけど口には出さない。
逆らえば拳固が飛んでくるのは分かってるからさ。

過日、近所の駄菓子屋でアイスキャンデーを買ったら当たりが出た。
ホントならもう一本と行きたいところだけど、夕飯も近かったことから持ち帰ることにした。
そしてこれが俺にとって残念な結果を招くことになるのだが…………。
「母ちゃん、アイス当たったで」
「そうか、良かったなぁ」
「もうちょっと驚いてくれてもええやん」
「そんなことであんたが運を使てんのが哀しいてなぁ」
「えっ?」
「持ってる運は大事に使わなあかんで」
「もう使てしもたやん」
「ほんなら、その当たり棒、妹にあげたらええのんちゃう?」
「えっ?」
「運をほかの人にあげたら、あんたの運は減らへんのとちゃうやろか?」
「そんなん聞いたことないで」
「お母ちゃんが小さい頃、お母ちゃんのお婆ちゃんからそう聞いたで」
「そうなん?」
「やってみたらええやんか」
「ほんなら妹にあげるわ」
「そら妹も喜ぶやろなぁ」
母にすっかり乗せられ、妹に運を分けてやることにした。
後日、妹がその当たり棒でアイスキャンデーを貰ったそうな。
それがまた当たり、その日妹は2本食べたそうな…………なんでやねん。
BUMP OF CHICKEN / 天体観測
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