【心の城・縁側小話】巻いた髪がおかしな方にはねた日
久しぶりのお出かけだから、髪を巻いてみた。
でも、うまくいかなくておかしな方にはねる。
城主
「髪変な方にはねた。せっかく巻いたのに」
張飛
「ははは!そんなに変じゃないぞ!」
劉備
「そうだよ。ちょこっとだけだ」
城主
「はねてるんじゃん!」
関羽
「……戻らぬのか?」
城主
「戻らない。
関羽のサラサラのヒゲが羨ましい」
諸葛亮
「ふふ。ヒゲが羨ましいとは。
ですが、少し水をつけると
収まりが良くなると思いますよ」
城主
「時間がないもん」
趙雲
「……
(なんとかならないか、ちょっと直そうとする)」
城主
「みんなありがとう。
もう、マフラーの下に隠していくことにする」
張飛
「ははは!巻いた意味ねえな!!」
劉備
「張飛、笑うな。
城主、それがいいと思う。
きっとマフラーの重みで髪も直るよ」
関羽
「それはあるな」
諸葛亮
「そうですね。
マフラーで押されてよいかもしれません」
趙雲
「……(コクリ)」
髪の上にマフラーを巻いて、
バタバタと出かけて行く城主。
それを見送る武将たちの顔には、
温かい笑みが浮かんでいた。
張飛
「頑張ってたのに、もったいねえな」
劉備
「まあ、次があるからな」
そう話す面々の少し後ろで、司馬懿が記録を残す。
<司馬懿の書付け>
城主、数時間前の自分へ伝言。
「そのままが一番だよ」
髪がはねたまま出かける。
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