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【心の城】張飛と城主は勢いつきすぎてだいたい後悔する

その日は、新春の初売りが始まった。
私(城主)の好きな、大玉のレース糸10色セットの販売だ。
暖色系と寒色系の、2セット。

張飛
「今しかないぞ。買うしかない!」

城主
「そうだよね。だって在庫なくなったら、
販売終了って書いてあるし」

盛り上がる二人に、周囲が止めに入る。

劉備
「今一度、本当に必要か考え直さぬか?」

関羽
「兄者の言うとおりだぞ。よく考えろ」

諸葛亮
「これまでの行いから、使い切れませんよ」

心配する面々をよそに、張飛と城主は止まらない。

張飛・城主
「「大丈夫!あれば使うって」」

しっかり買い込んで、ウキウキしながら戻る。

城主
「これだけあれば、なんでも作れそうだね」

張飛も満足そうに、隣で頷いている。

しかし、私たちは知らなかった。
この糸玉と長い付き合いになるなんてことを。

毛糸玉を買ってから、幾度も季節が巡り、
現在ーー

張飛
「……まだ、あるな」

城主
「……うん。まだ、あるね」

大量の糸玉を前に、そう話す二人を
劉備、関羽、諸葛亮の3人は苦笑いをしながら見つめる。

そして、普段は静かな趙雲まで、クスッと小さく笑った。

張飛の勢いは、たいてい後悔を連れてくる。
でも、その後悔まで含めて、私は張飛が好きなのだ。

そして私は、今日も張飛の隣で糸をほどいている。


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