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将来に悩む君へ。高校生たちの”生の声”から学ぶ、夢を見つけるための4つの意外なヒント

「将来の夢は?」と聞かれて言葉に詰まってしまう、そんな経験はありませんか? 周りの友達が明確な目標を語っているのを聞いて、焦りや不安を感じてしまうこともあるかもしれません。未来は漠然としていて、どこから手をつければいいのか分からない。そう感じるのは、決してあなただけではありません。


先日、ある高校で出前授業が開催され、私も参加してきました。
以前人材育成プログラムをしていた頃には、大学生が「教えることで学ぶ場」ということも兼ねて、大学生とともに参加していましたが、ここ数年は基本田村先生と二人体制。今年は我々も継承をキーワードにし、過去のプログラム経験者に参加を募り、手を挙げてくれたIくんの提案をもとに企画を練りました。

タイトルは「未来を切り開くカギは、視点の掛け合わせと他者を想像する力」未来を切り開くために“自分らしさ”の発見や気づきを得てもらうことを目標としました。つまりは自己探求が根本にあるテーマなのですが、「未来を切り開く」という言葉や「視点の掛け合わせ」「他者を想像する力」というワードも盛り込んでみています。
参加した生徒たちは、最初は戸惑いながらも、自分自身の内面と真剣に向き合い、仲間と対話する中で、未来を考えるための驚くほどパワフルな気づきを得ていました。

この記事では、今回受講してくれた彼らが自分たちの言葉で語ってくれた”生の声”の中から、特に印象的だった4つのヒントを紹介します。これらは、将来に悩むすべての人にとって、新たな視点を与えてくれるはずです。

※今回は、講座の内容には触れずに、受講者の振り返りシートから印象的だったものについて紹介してみます。冒頭タイトルの「将来に悩む君へ」文中の「あなた」は、受講してくれた高校生へのアンサー的な意味もあり、また、それ以外の高校生はじめ「これから」を悩む人に向けてのヒントになればと思います。

1.「完璧な夢」を1人で探すより、「未完成な夢」を共有する方がずっと強い

「自分の将来のことは、まず自分一人でしっかり考えて、結論が出てから誰かに話すべきだ」――多くの人が、そう思い込んでいます。考えがまとまらないうちに話すのは中途半端で恥ずかしいと感じるだけでなく、「一度言った意見を変えるのは良くないことだ」という無意識のプレッシャーを感じているからです。
しかし、ある生徒が発見したように、この孤独な探求を共有の冒険に変えることで、一人では決して見つけられなかった視点が拓けるのです。

今まで自分のことについては自分自身だけで考えて自分自身の中で結論を出してから他人に言うものだと思っていました。…しかし今日落ち着いた雰囲気の中で自分自身についてもう一度考え、それを友達と共有したことで、今まで自分だけで考えていた時には気づけなかった新しい発見を多く得られました。

「思い込みに気づく」/生徒の振り返りシートより

なぜ、未完成な考えを共有することが力になるのか?それは、他者の視点という”鏡”を得られるからです。友人や他者と話すことで、「自分一人では気づけなかった新たな発見があったり」「自分とは違う興味を持つ人の話から共感できる部分を見つけたり」することができると彼らが語っていることが理由ですね。「」の言葉は、今回の高校生の振り返りレポートに実際にあった言葉をあげています。
これは、自己探求が孤独な苦闘ではなく、他者との対話を通じて豊かになる共同作業であることを教えてくれる、普遍的な原理なのです。

2.自分自身に「なぜ?」を5回繰り返す。思考の”深掘り”が本質を照らし出す

自分が「何を」好きなのかを知っているだけでは、表面をなぞっているに過ぎません。その奥にある本当の動機や価値観を見つける鍵は、自分自身に「なぜ?」と繰り返し問いかける”深掘り”にあります。

「これまで疑問を持っても『第一段階まで』で止まっていた」と、ある生徒は振り返ります。しかし、これからは「第二段階、第三段階と問いを重ねていくことが、とても重要だ」と気づいています。

例えば、弓道が好きだという生徒は、「なぜ好きなのか?」を深掘りしました。最初は「中ると気持ちよい」から始まりましたが、さらに問いを重ねると、「集中できる」「友達がみんなよい人」「一致団結できている」といった、より本質的な理由が次々と見つかりました。これは単なる趣味の分析ではなく、自分が何を大切にしているのかを発見するプロセスです。この子は「たくさん見つかって嬉しくなった」とも書いています。自分の中にはまだ言語化できていないだけで、思いがたくさん詰まっていることに気づけたようですね。

「なぜ好きなのか」「なぜそう思うのか」など「なぜ」を探求することで、自分の奥深くにある本当の「自分」を知ることができたような気がします。

「なぜを探求することで自分の奥底を知れた」/生徒の振り返りシートより

ただし、この深掘りのプロセスは、必ずしも一直線に答えにたどり着くわけではありません。ある生徒は指摘します。「『なぜ』を追求することで、自分が本当にしたいことがわかるかもしれないし、わからなくなってしまうかもしれない」。そうなんです。「しかし、それでも考え続けることで、自分だけの正解に近づいていける。」
この「なぜ」の問いかけは、時に迷いを生むことさえも受け入れながら、漠然とした興味を確かな指針に変えるための、誠実で実践的なツールなのです。

3.「壮大な夢」がなくても大丈夫。「好きなこと」が未来のコンパスになる

「将来の夢」と聞くと、何か壮大で立派な目標を掲げなければいけないようなプレッシャーを感じることがあります。今回の生徒の中にも、「具体的な将来の夢が決まっていない」「特別やりたいことがない」と悩んでいる人は少なくありませんでした。

私自身は、壮大な夢なんか必要なの?と考える方です。そもそも「夢」とは何かを特別教えられた訳でもないのに、私たちは小学校や中学校の文集で「夢を語る」ことを強いられてきましたよね。そこで夢=職業だと思い込む子も少なくないと思います。「夢はなくてはならない、見つからない」と焦る子たちもいっぱい見てきました。文集には何か書かないといけないので、友達と一緒の「パティシエ」や子どもが好きだから「保育園や幼稚園の先生」が立ち並ぶ文集になってしまう。それもひとつの職業との出会いかもしれませんので、一概にダメだとは言えませんが、夢は職業でなくてもよいし、壮大でなくてもいいと思うのです。

それでもやっぱり壮大な夢が描きたい。でも見つからないというのであれば、視点を変えてみましょう。というのが今回のワークの入りでした。
「夢」を探すのではなく、まずは自分が「好きなこと」をリストアップし、それを分析することから始めるのです。

明確な夢がなかったある生徒は、自分の得意・不得意を考えることから始め、「誰かの夢をサポートしたい」という一つの道筋を見つけました。そして、この子はこう付け加えています。「今後それが変わっていくかもしれないけど、選択肢の一つとして考えていきたい」。この言葉こそが、このアプローチの本質です。

「みんなの「やってみたいこと」は、必ずその人の「好きなこと」に繋がっている」と書いた子がいました。この発見は、「将来を見つける」という抽象的な課題を、「自分の好きなことを探求する」という具体的で、始めやすい一歩に変えてくれます。これは最終目的地を決めるのではなく、旅を始めるためのコンパスを見つける作業なのです。

4.「大学に入ってから」では遅い?未来の設計は”今”始まる

「将来のことは、大学に入ってから考えればいい」「今は勉強に集中する時だ」――。キャリアプランニングを先延ばしにする考え方は、一般的かもしれません。しかし、本当にそうでしょうか。

ある生徒は、この講座を通じて、考え方が劇的に変わったと語ります。以前は「就職は大学の4年で考えればよい」と思っていたのが、今、自分のやりたいことと向き合うことの重要性に気づいたのです。

今までは高校生の間は学業に集中し、就職は大学の4年で考えればよいと思っていましたが、自らに問いを立てて自分の好きなことやりたいことについてしっかり考えることで自分が今何をすべきか、何が必要かという未来のために自分ができることを見つめ直す時間を作ることができました。

「自らに問いを立てて自分の好きなことやりたいことについてしっかり考えることは、自分を見つめ直すこと」/生徒の振り返りシートより

今から未来を考えるということは、今すぐ全ての答えを出すことではありません。重要なのは、その意識の変革がもたらす”視点の変化”です。この生徒は、今考えることを始めた結果、「客観的な視点で、今世間に何がもとめられているのか、自分に何ができるのか」と、より高い視座で冷静に考えられるようになりました。日々の勉強が、単なる受験対策から、社会への貢献を見据えた意味のある探求へと変わるのです。未来の設計は、”今”この瞬間から始まっています。

なお、”視点の変化”は意識の変革が先と決まっているわけではありません。今回のワークでは”視点の変化”を先に紹介しています。

まとめ

高校生たちの言葉から見えてきたのは、完璧を求めるプレッシャーから、未完成な自分を共有する力への転換だったかと思います。
表面的な好みから、本質的な「なぜ」を探求する深さへ。一つの壮大な夢を探すのではなく、無数の「好き」から未来を組み立てる柔軟さへ。
そして、未来を遠いものと捉えるのではなく、「今」作るものだという主体性へ。

自己探求は、一度きりのイベントではなく、生涯続く旅のようなものです。その旅を始めるのに、早すぎることも遅すぎることもありません。
そして自己探求から自己探究へ。その間を行き来することも大事なことです。

あなたが今日、自分自身に問いかけてみたい「なぜ?」は何ですか?
よろしければ、コメント欄で教えてください。


たくさんの生徒さんの言葉を目にして、もっと書きたくなっているので笑、
次回はグループワークの効果について書いてみようかと思っています。

「書くP」「夢チャレ」等のプログラム・プロジェクトについてはこちら☟


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