ライター歴11年目が新人さんに伝えたい原稿を推敲するポイント - 文章の癖を見直そう(第2弾)
原稿の最終チェック、自分で推敲するのはなんて難しいのだろう。文章のねじれ、文脈崩れも、意味が伝わらない文章も。なぜか自分では気づけなかったりします。
思い込みや想像力の過不足、自己完結した文章とか。
第三者に読んでもらい、フィードバックをもらって、初めて自分の文章の癖に気づける。だから、編集者の存在は大切だなと感じてます。
先にお伝えしておきます。
この記事。非常に長いです……!
♡スキをつけて、noteの「スキした記事一覧」に保存しておくと、今後必要となったとき活用しやすいと思われます(あしからず…)
軽く自己紹介から、2015年からライター講座を開催している沖縄ライター・編集者 みやねえ( @miya_nee )と申します。
年々グレードアップしているライター講座ですが、毎回共通してること。
それは「インタビューや取材をおこない実践を積み、記事を執筆して実績をつくる」ことです。自主企画でアポ取り・取材をしたり、初めてカメラに触る人にも自分で撮影してもらい、【実践を積むこと】にこだわってきました。
\📢取材ライター講座!入門編を開催/
— みやねえ|沖縄ライター・編集者@10/29 ライターヴィレッジ開講 (@miya_nee) September 12, 2025
9月、10月に複数の体験講座を開催します。インタビューや取材に興味がある方、Webライターさん、未経験者も大歓迎です🙌
講師はライター歴11年目、みやねえです|沖縄ライター・編集者 @miya_nee https://t.co/GS58QH5zBl
そして原稿が仕上がったら、編集をガッツリ入れる。修正と編集のラリーを何度か繰り返す。ライターにとっては普遍的な流れです。新人ライターさんの原稿を編集してるとき、ふと気づきました。
それは一定数の方々に、似たような傾向が見られたんです。
ちょっと横道にそれますが……
Webに接する頻度が高い人は無意識にWeb記事の構成を理解していて、本を読む人なら文章化や構成力にその経験が滲み出て、文章を書く機会が多い人だと情報をまとめる力が整っていたりします。
そこには強みが眠っていて、また弱点も顕わになる。得意・不得意が浮き彫りになり、それは文章にも表れるんですね。
例えば、Web記事を見慣れてない方。
「英数字の一部が全角」「1つの記号の全角・半角が不統一」「改行の位置がおかしい」「写真の比率がバラバラ」など、視覚的な課題が出てきます。
原稿の執筆に慣れてない方であれば……
「!の多用」「固有名詞の不統一」「漢字の誤変換」「言葉の重複/語尾の重複」「ひらがなに開くもの→漢字のまま」「必要な位置に読点(、)がない」などでしょうか。根本的な文章構成が課題にもなります。
これは"習慣化されてるか"に尽きるのかなと思っていて、誰でも慣れれば覚えていくし、数をこなせば記憶に蓄積されます。
そこで記憶に自信がない方。
よく間違える内容を「自分用マニュアル」にまとめて、推敲時にチェックすれば改善できると伝えてます。「自分用マニュアル」のいいところは、編集者として活動するときにも役立つんですね。
原稿を編集する際の「チェックリスト」に早変わり。「今の自分のため」ではなく、「未来の自分のため」にも作成しておく。そんなイメージです。
ででで、ライター歴11年目でも、未だ間違える。笑
経験問わず、誰でも間違えるんです。
「じゃあどうすればいいの?」
それは、推敲に時間をかけること。ここで原稿の質に差がつくのだと思います。自分の目だけでなく、校正チェックの方法はいくつもありますよね。
ライターとして活動を始めた方
自分の文章に自信がない方
そんな方に向けて「原稿を推敲するポイント」をまとめてみました。
(一部、個人的な見解も含まれるため、その点はご了承ください)
1. まずは、意味が通じているか
これは、いくつか考えられます。
私の見解ですと、こんな「基礎編」があったりします。

「意味が通じているか」
文節(「。」で切れる1文)で考えたとき、言葉の不足、言葉選び、適した「てにをは」、受動態と能動態、述語(主に動詞・形容詞・形容動詞)の位置などの違いが考えられます。
段落で考えると、主語は誰か|何を指してるのか|一部の説明が欠落|時系列がゴチャ混ぜ|話の流れが前後する|接続詞が違う|相応しい言葉選びなど、いくつか挙げられます。
ですがですが……
自分で気づくのは、ほんと難しいです。最も簡単な方法は、第3者に読んでもらうこと。文章力に長けた人、あまり読書しない人にも読んでもらうと面白いフィードバックが来ると思います。
記事の読者にも、いろんな方がいますからね。
2. 英数字は、半角 or 全角!?
新聞や一部の雑誌は文字列が「縦書き」です。そのため、特に新聞社は1文字分の横幅を使う「全角表記」がWeb記事でも一般的だと聞きました。
多くのWebメディアでは、英数字を「半角表記」する媒体が多く、理由はいくつか諸説あるものの、視認性に富むからと考えられます。
BAKERY or BAKERY
↓
(これを文章に落とし込むと…)
↓
今月開業した「BAKERY 123」は〜
今月開業した「BAKERY 123」は〜
余白が多いと視認性が悪く感じませんか。さらに細かくは「数字:1桁は全角、2桁以上は半角」というメディアもありました。
媒体にごとに独自の「表記ルール」を定めていたり、ルールを決めず編集者の裁量に委ねてる媒体もあります。
◾時間の書き方
10時15分
10:15/10:15 ⇒「:」は全角 or 半角か。
10時から 10時〜
◾記号:全角 or 半角か
¥ & % / !
表記ルールが存在しない媒体なら、自分で基準を設けておきましょう。
3. 何を基準に考えればいいのか
Webメディア業界で有名なのが、共同通信社の「記者ハンドブック」です。新聞社やWebメディア関係者も参考にする人が多いと聞いて、2016年に購入しました。
Webメディア界隈では有名なので、ベテランのライター・編集者さんは、ほとんどお持ちではないでしょうかね。
最新版は、緑色の第14版(2022年3月発売)
🔖 漢字・ひらがなの書き分け
🔖 日時・数字の書き方
🔖 地名・人名・年齢の書き方
🔖 政治関連・予備知識
🔖 カタカナ・外来語
🔖 誤りやすい語句
普通に読んでも面白い。国語辞典のように言葉の意味が網羅された本ではなくて、間違いやすい言葉を中心にまとめられた用語集です。
4. 漢字→ひらがなに開く
漢字か、ひらがなか。
迷ったときは記者ハンドブックを開く。未だに活躍している優れものです。
「漢字をひらがなに開く」なんて言い方もします。
編集時によく見かける迷いポイント。以下、チェックすると自分の文章の癖を発見できますよ(「記者ハンドブック」に基づいてまとめてます)
◆ こと or 事
こと:⭕〜すること ❌〜する事
事:主に熟語(仕事、時事、事情…)
◆ という or と言う
と言う:(人が)〜と言った。
という:上記以外は、ほぼひらがなに開く
⭕(〜した)という ❌(〜した)と言う
⭕〜といわれている ❌〜と言われている
⭕あっという間 ❌あっと言う間
⭕とはいえ ❌とは言え
◆ とき or 時/あと or 後
⭕〜したとき 🔺〜した時(どちらも可)
⭕その後 ⭕そのあと
⭕あとから ❌後から
◆ 頃 or ころ
頃(主に名詞):⭕食べ頃 ⭕高校生の頃
ころ(特定の日時・季節):⭕8時ごろ ⭕8月ごろ ⭕夏ごろ
◆ できる(動詞・副詞) or 出来る(名詞形)
⭕(〜することが)できる
❌(〜することが)出来る
⭕出来上がり ⭕出来たて
◆ ひとつ/1つ/一つ
基本は「一つ」と記載あり。但し、意見が別れるところ。
⭕一つ ⭕一つ一つ
⭕もうひとつ
◆ ひとり/一人/1人/独り
独りと一人は内容によって使い分け。
迷う場合は「一人」を使う⇒ 使い分けが難しい…
⭕1人(人数を表す場合)
⭕一人旅 ⭕一人息子(名詞・慣用句など)
⭕独り言 ⭕独り立ち ⭕独り占め
◆ たち or 達
⭕(〜な)人たち ❌(〜な)人達
⭕友人たち ❌友人達 ⭕友達→のみ例外(ややこしいですね…)
◆ 〜のうち or 内(名詞)
⭕(〜する)うちに ❌(〜する)内に〜
⭕〜のうち ❌〜の内
⭕内輪 ⭕内に秘める
◆来る or くる
⭕行ってくる ❌行って来る
◾これもよく見かける「ひらがなに開く漢字」
・様々 ⇒ さまざま
・色々 ⇒ いろいろ
・頂く ⇒ いただく
・(〜して)下さい ⇒ ください
・有り ⇒ あり 無い ⇒ ない
・美味しい ⇒ おいしい
・可愛い ⇒ かわいい
・おもしろい ⇒ 面白い(これは漢字でした)
[心地いい 心地よい 心地良い]
このあたり迷った経験、ありませんか?
記者ハンドブックの見解によると「心地よい」になるようです。
5. 同じ読み、似てるけど、意味が異なる漢字
これ私もたまに間違えます。あれ?どっちだったっけ。意味の違いかあ。
んんーーーー。
日本語ムズカシイネー
うっかり入力ミスもありがち。
よく使うけれど、間違いやすい漢字をピックアップしました。
<動詞・形容詞>
▪️あたためる:温める 暖める
▪️あやまる:謝る 誤る
▪️あらい:荒い 粗い
▪️あらわす:表す 現す
▪️いかす:活かす ⇒ 生かす
▪️うつす:映す 写す
▪️おさめる:収める 納める 治める
▪️おりる:降りる 下りる
▪️かたい:硬い 固い 堅い
▪️きく:聞く 聴く 訊く
▪️さいご:最後 最期
▪️さす:差す 指す 刺す 挿す 射す
▪️しめる:閉める 締める 〆る
▪️よい:良い 善い よい
<名詞>書くとき迷う名詞
▪️きょうそう:競争 競走 競漕
▪️けっさい:決済 決裁
▪️けんしん:検診 健診
▪️こうえん:公演 講演
▪️こうぎょう:興行 興業
▪️こうてい:工程 行程 航程
▪️こうどく:購読 講読
▪️じたい:自体 事態
▪️じてん:辞典 事典 字典
▪️じゅうしょう:重症 重傷
▪️しゅうそく:収束 終息
▪️じゅしょう:受賞 授賞 受章 授章
▪️しょくりょう:食料 食糧
▪️しりょう:資料 史料
▪️しれい:司令 指令
▪️しわけ:仕分け 仕訳
▪️しんどう:振動 震動
▪️せいさく:制作 製作
▪️せいさん:精算 清算
▪️せいてん:晴天 青天
▪️せんこう:先行 先攻
▪️せんにん:専任 選任 先任
▪️そっこう ⇓
即行(すぐ行う)速攻(素早い攻め)
即効(すぐ効く)
速効(効き目がすぐ現れる。薬学 / 歯学 / 農学などで使われる)
特に「そっこう」これ何度調べたことか。笑
「辛い」と書いてツライ。
カライとも読む。日本語ムズカシイネー
この続きは「記者ハンドブック」で確認してみてください。
(緑の第14版…!が最新です)
6. 最後に校正チェック!間違いをどうやって見つける?
目が慣れないうちは、意外と間違いを発見できません。目視だけでは限界がある。だから、デジタルツールも活用します。
▪️Word/Googleドキュメント
文字揺れ、言葉の重複、簡単な誤字脱字など下線を引いて教えてくれます。
▪️AI文章校正ツール
100%完璧ではないにしろ、正しい「てにをは」や「ら抜き言葉」、誤字脱字や誤変換、文字揺れなど、Word/Googleドキュメントよりは高性能です。続々と新しいツールが登場し、一度自分で触ってから選んでみてください。
3年半前に書いたnoteが未だに読まれてます。
ライター初心者が【間違いやすい文章の癖】よかったらご参考まで。
▼ 続いて実技編です ▼
❶ 検索機能をフル活用
まず、固有名詞をチェック。と、その前段階で固有名詞はコピペするのが基本だと捉えましょう。企業名・店名・著名人・作品名… あらゆる固有名詞は資料や公式サイトなど、正規の場所からコピー&ぺーストです。
💡ポイント1 「書式までペーストしちゃダメ」
ペーストする際、ショートカットキーを使います。
Mac : Command + Shift + V
Win : Ctrl + Shift + V
テキストエディターに沿った書式でペーストできます。❷英数字の半角・全角
簡単には、検索機能を使ってチェックできます。全角数字を1個ずつ検索すれば確認完了。置換機能も便利だけれど、修正不要な箇所まで置換される恐れがあり、慎重に行いましょう。
💡ポイント2 「検索のショートカットキー」
Mac : Command + F
Win : Ctrl + F💡ポイント3 「置換のショートカットキー」
Mac : Command + Shift + H
Win : Ctrl + H❸AI文章校正ツール
無料で使えるものは精度がやや低く、でも何もしないよりは校正ツールを通しましょう。但し、機密情報や個人情報が含まれた原稿には注意が必要です。入力した文章・言葉を吸い取り、AI技術に活用する校正ツールも存在します。サービスの運営会社・利用規約を確認してから使ってください。
❹細かい部分は「目視」で確認する
編集者の仕事が存在するように、100%思い通りに推敲してくれるツールは残念ながらありません。最後は人の目、必ず目視で確認します。繊細なテーマであればなおのこと、人の手によって丁寧に言葉を重ねることが大切。それはライターの個性としても輝きます。
▪️ 時間を空けてチェックする
脳や目が疲労した煮詰まった状態よりは、リフレッシュして脳を切り替えると、驚くほど間違いに気づけます。午前中に書くなら夕方チェック。夕方書いたなら翌朝チェックする。お風呂上がりにリラックスモードで推敲するのもイイですね。時間を空けるだけ…!これ効果絶大ですよ。
▪️ プリントアウトして紙面でチェックする
紙に印字すると、間違いに気づきやすいと聞きます。マーカーやペンで色付けできメモを残せて、今後役立つ資料にも成り得る。アナログな作業だけに、手作業の重みが脳を刺激するか。これも脳や視点の切り替えですね。
▪️ 自分の「文章の癖」を把握する
「こと」「という」「あり/ある/あります」が多いねー。フィードバックで指摘された自分の「文章の癖」をメモっておき、検索機能や校正ツールでチェック。語尾においては、断定調なら「〜だ」「である」「という」が多発傾向にあり、です・ます調なら文字どおり「です」「ます」が多用される。これを一部でも回避できれば、言葉の重複による"文章のマンネリ化"を防げますよね。
▪️ そして、目を慣れさせること
自分の経験からお伝えすると、Web制作会社に在籍中、デザイン1pxのズレをチェックしていた経験から、数字の全角・半角は一瞬で見分けられるんですね。視認的な誤字脱字、言葉の重複はすぐに気づける「目がいい」体質になっていて推敲時に役立ってます。慣れと経験の積み上げなんでしょうね。
つまり、文章を書く量を増やす。
そして、文章を書く→推敲する or フィードバックをもらう。この繰り返しで「いい目」が鍛えられるのだと思います。
\考え方の土台とマインドを整える/
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