ミヨ子さん語録(ちんた)
母ミヨ子の使う言葉は独特だった。そのひとつは「ちんた」である。
鹿児島弁で「冷たい」を「ちんたか」という。九州弁の「冷たか」の変形かもしれない。雨に濡れて体が冷えたとき、冬場に水を触るとき、そしてこめかみが「キーン」となるような氷菓を食べるときなどに使う。
ミヨ子はアイスクリームや氷菓を買う時「ちんたを買おうかね」と言った。ほかには「冷蔵庫にちんたがあるよ」「ちんたを食べようかね」など。
小さい子のような言葉遣いで昔はちょっとおかしかったのだけれど、いま考えれば、ミヨ子が使う言葉はかわいらしくて語感が的確だった。そのことを、どうして長年気づかなかったのだろう。
いまは、ミヨ子が使っていた言葉のあれこれを、できるだけ残しておきたいと思う。
