転職のテンサゲから始まった自動化入門 ~自動化できないQAの民から脱却~
転職って、テンションが上がる時もあれば、めちゃくちゃ下がる時もある。
私はその日、普通にテンションが下がっていた。
理由は単純で、選考に落ちたからである。
しかも、なんとなく感じていた。
「あ、自動化とかCI/CDとか、その辺が弱かったかもしれない」
でも私は、いわゆる“レガシー金融QA”側の人間だった。
勘定系。基幹系。移行。総合テスト。
WinMerge。SQL。ドライバー。Excel。
巨大システム。慎重リリース。夜間バッチ。
そんな世界に長くいた。
だから正直、自動化というものに対して、
「なんか強そう」
「コード強者の世界」
「自分には縁がない」
みたいなイメージを持っていた。
面接で、
「何か知っている自動化ツールはありますか?」
と聞かれて、
「ありません」
と答えた時、ちょっとだけ思った。
“あ、自分って自動化できないQAの民なのかもしれない”
でも、不思議なもので。
落ち込むと、私は逆に「理解したくなる」。
だからその日、頭痛のする頭で、自動化について聞き始めた。
---
最初は本当に呪文だった。
Playwright?
E2E?
CI/CD?
hooks?
isolation?
冪等性?
何?????
でも、「つまり何をしたいの?」で考え始めた瞬間、少しずつ繋がっていった。
---
Playwrightは、ブラウザ操作を自動化するものらしい。
つまり、
ログインして、
ボタン押して、
購入して、
履歴確認して……
みたいな、一連の操作を自動でやる。
「あれ?これ総合テストの思想では?」
と思った。
E2Eは、ユーザー操作を最後まで通す考え方。
つまり、
開始
↓
処理
↓
API
↓
DB
↓
画面表示
まで含めて見る。
「あ、これ“業務成立性”を見るってことか」
となった。
さらに面白かったのが isolation。
最初、「ダンスの技?」と思った。
でも意味を聞いたら、
“テスト同士を独立させる”
という話だった。
つまり、
前のテストの残高変更に引っ張られず、
毎回フレッシュな状態で回帰テストを回せる。
これ、めちゃくちゃ合理的では?
コードを変更した時に、
同じ条件のテストを何パターンも自動実行できる。
壊れた場所がすぐ分かる。
しかもそれをCI/CDで継続実行する。
「なるほど、だからSaaS文化って自動化が重要なのか」
ここで、世界が繋がった。
---
私は今まで、
「自動化ができない」
のではなく、
“自動化文化の少ない場所にいた”
だけだったのかもしれない。
勘定系や基幹系は、そもそも文化が違う。
巨大で、慎重で、止められない。
だから、
SQL確認、
差分比較、
件数確認、
人的レビュー、
みたいな世界になる。
でも、デジタルバンクやSaaSは違う。
継続リリース。
API。
小刻みな変更。
Web文化。
毎回人力で回帰していたら、死ぬ。
だから、
PlaywrightでE2Eを作る。
CI/CDで継続実行する。
変更影響を高速検知する。
その上で、QAは単純確認ではなく、
“リスク分析”や“品質向上”
にリソースを使う。
ここでようやく、自動化が「怖いもの」ではなくなった。
---
もちろん、私はまだ完全に理解したわけじゃない。
DockerもGitも、まだよく分からない。
環境構築も、多分これから詰まる。
でも、それでも。
E2EもPlaywrightも怖くない。
CI/CDも、少しだけ読めるようになった。
私は、自動化できないQAの民ではなかった。
――ただし、これは序章に過ぎない。
戦いはこれからだ!
