自覚症状ゼロだった私が、夜中に救急車で運ばれた話
去年の7月、
夏の猛暑の中、薬局での仕事も忙しい毎日。
ちょうど大学受験を控えた子どもの学期末とも重なり、
毎日が慌ただしかった時期でした。
その頃、とくに目立った不調のサインは何もありませんでした。
だからこそ、あの出来事は本当に突然、起きたものだったのです。
それでも私は、「大丈夫」と思っていました。
趣味のテニスも週2~3で続けていたし、
健康で、体調に大きな問題はないと。
予兆のない夜に起きたこと
そんなある日の夜、ふと目が覚めました。
眠りが浅くて目が覚めること自体は珍しくありません。
ただ、その夜は明らかに違っていました。
違和感というより、はっきりとした異常。
うっすら目をあけた時に、
天井や窓がぐるぐると回っているような強いめまいを感じたんです。
ゆっくり起き上がろうとすると、強い吐き気に襲われました。
「これはおかしい」
なんとか1階へ降りて、まだ起きていた夫に声をかけました。
その直後でした。
吐き気が一気に強くなり、嘔吐。
(ぎりぎりトイレまで間に合いました)
その後もめまいはおさまらず、
さらに手の震えまで出てきました。
「これ、どうしたらいいんだろう」
わからないまま進む時間
救急病院に行くべきか…
でも車に乗れる状態じゃない。
救急車を呼ぶほどなのかも判断できない。
ふと、♯7119(救急安心センター事業)の存在を思い出し、夫に電話してもらい症状を伝えました。
(職業柄、こういうときでもどこか冷静に考えてしまう自分がいました。)
すると、
「すぐに救急搬送になります」との返答。
その言葉を聞いた瞬間、ようやく現実が追いついてきました。
「あ、これは軽いものじゃないんだ」と。
救急搬送という現実
夜中に初めての救急搬送。
夫は自宅で子どもたちを見てくれて、私は一人で救急車に乗せられました。
車内では「めまいの初回発作、過呼吸あり」というやりとりが聞こえます。
「普通に呼吸してください」と声をかけられながら、ただ必死に呼吸を整えていきました。
病院に到着後も嘔吐を繰り返しながら、頭部MRIや血液検査を受けました。
(MRIは初めてで、めまいの中で横になるのが本当に怖かったです)
診断は、めまい発作(初回)とそれに伴う過呼吸。
命に関わるものではないと説明され、少し安心した一方で、
「こんなに苦しいのに」と現実がうまく整理できない感覚もありました。
変わらない日常と動けない身体
入院は一泊二日。
めまいそのものは大きく悪化しないものの、横になるだけでも気持ち悪く、ほとんど眠れません。
左を向けば吐き気、右を向けばめまい…。
静かな病室で、頭の中に浮かぶのは家のことばかりでした。
朝ごはんはどうしただろう。
子どもは学校に行けただろうか。
今日あるはずだった三者面談はどうなるのか。
夫からLINEで「三者面談には代わりに行く」と連絡が来たとき、
ありがたいはずなのに、最初に出てきたのは「迷惑をかけて申し訳ない」という気持ちでした。
あのときの私は、まだ何もわかっていなかった
あのときは、これが更年期の影響かもしれない、なんて考える余裕もありませんでした。
ただ、「自分の身体が思うようにいかない」という怖さだけがありました。
確かに、更年期以降、突然のめまいに悩む患者さんもいらっしゃいます。
はっきりとした不調のサインは、ありませんでした。
だからこそ、自分でも予想できないまま、本当に、突然起きた出来事のように感じられました。
あとから振り返れば、暑さや疲れ、ストレスが少しずつ積み重なっていたのかもしれません。
ただ、そのときの私はそれを「サイン」として受け取ることができていませんでした。
身体は、思っているより先に限界を超えてしまうこともあります。
なによりも、薬剤師として漢方を意識している立場なのに、自分のことになると「まだ大丈夫」と思い込んでいたことに気づきました。
いつも通りに動けていることと、整っていることは、同じではないのかもしれない、とあの夜のことを思い返すたびに、そう感じます。
いいなと思ったら応援しよう!
記事がお役に立ちましたら嬉しいです!いただいたサポート料金は漢方やハーブの学びを深め、皆様に還元するために使わせていただきます。