【毎週ショートショートnote】予備の茶釜にご用心〜文学茶釜
とある茶室で秘密裏に会合が行われている。
表向きは出版社の垣根を超えた親睦の為の茶会となっているが、実はーー
「今年の文学グランプリは京談社さんの大空先生でよろしいですか? 昨年は集独社さんから出しましたので順番的によろしいかと思われますが」
「賛成」
パチパチと拍手が起きる。場が少し和んだところで一人の男が手を挙げる。
「グランプリが京談社さんという事なら新人賞は弊社、幻春社の岬先生でいかがでしょうか?」
「それでよろしいかと」
「ありがとうございます」
話の付いた出版社の面々はゆったりとお茶とお菓子を楽しんだ。
「それでは今年の茶会はこれでお開きという事で」
誰もいなくなった茶室の隅に置かれた予備の茶釜から尻尾が出てきた。
「ふふふ。いいネタを仕入れたな」
茶釜はニヤッと笑って狸に戻り障子を開けてどこかへ走って行った。
数日後の文学グランプリの発表は茶会での話通りとなった。その結果はニュースやワイドショーでも取り上げられた。
その頃、ウソッターやインチキグラムなどのSNSでは文学グランプリの談合の様子が拡散されていたのだった。
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今週のお題は「文学茶釜」です。
入札の談合をイメージしてみました。
そして、やっぱり狸を出しがち💦
もちろん、本物の賞はきちんと選考されているはずです。
あくまでも、創作です。
気分を害された方がおられましたら申し訳ありません。
今日も最後まで読んで下さってありがとうございます♪
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