2つのフレンチに学ぶ、身の丈に合ったビジネスの話

甲田和美です。
AIとマーケティングを掛け合わせた、無理のない集客の仕組みを日々検証しています。 このnoteでは、なんとなく聞いたことはあるけれど、実際どう使えばいいのかは曖昧なままの「WEBマーケティングの考え方」にフォーカス。現場での実践と、自分自身で試した結果をもとに、できるだけ等身大の言葉でまとめています。
バズらなくても伸びたnote。原因は、文章力じゃなかった。ゼロから30日でフォロワー1,000人に変わった理由 ➡ 続きはメルマガで。
先日、とある起業家さんとお話ししていて、こんな話題になりました。
「マーケティングの本や講座で教わった通りに、ステップメールも顧客ファネルも組んでみたけど、息切れして…」
その方は決してサボっていたわけではなく、むしろ真面目に学び、真面目に実践されていました。それなのに、なぜかしっくりこない。お話を伺いながら、これは努力不足でも商材の魅力不足でもないなと感じていました。単純に、「選んだ手法のスケールが、事業の規模に合っていなかっただけ」——そう思うのです。
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異なる顔をもつ、2つのフレンチの話
このとき頭に浮かんだのが、フランス料理の例えでした。
「フレンチ」と言っても、まったく性質の異なる世界があり、人によってイメージが異なります。
◆オート・キュイジーヌ(高級宮廷料理)
パリのグランメゾンなどで食べる、洗練されたソースや技術を駆使した格式高いフレンチ。
◆キュイジーヌ・レジョナル(地方料理/家庭料理)
各地域の風土や採れる食材に根ざした、素朴で温かみのあるフレンチ。南仏(プロヴァンス)などの地中海料理はまさにこの代表格。
ひとつは、パリのグランメゾンで供されるようなオート・キュイジーヌ(高級宮廷料理)。洗練された技術とソースを何日もかけて仕込む、重厚な世界です。
もうひとつは、南仏プロヴァンスなどに根ざしたキュイジーヌ・レジョナル(地方料理)。新鮮な素材にオリーブオイルと塩、ハーブを合わせ、手早く旨味を引き出す世界。
同じ「フレンチ」という名前がついていても、必要なリソースも目指すゴールも、まったく違うものだったりします。今度フレンチでも。と約束して全く異なるイメージを持っていたら困りますね(笑)
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大企業の手法を持ち込むと息切れする理由
複雑なステップメール、高額なツールを使った顧客ファネル、大規模な広告運用——こうした手法は、いわばオート・キュイジーヌ側の発想です。
こうした事例を見ると、「うまくいっている会社がやっているのだから、これが正解に違いない」と感じてしまうことがあります。これはハロー効果と呼ばれる心理現象に近いもので、規模の大きさや実績の華やかさに引っ張られて、その手法自体の是非を見誤ってしまう場合があります。
組織力も資金力もある大企業だからこそ回せる仕組みを、1人〜少人数のスモールビジネスにそのまま持ち込もうとすれば、準備や運用の段階で息切れしてしまうのは、ある意味で自然な流れなのかもしれません。集客そのものが負担になってしまうのも、無理はなかったのだと今なら思えます。
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素材が良ければ、届け方はシンプルでいい
ひとり社長やスモールビジネスに必要なのは、過剰なシステムでも複雑な工程でもなく、もっとシンプルで身軽なアプローチなので、いくら最新でも、素晴らしくても、その方のビジネスに合わないご提案はしないようにしています。
自分の素材——商品やサービス、自分自身の強み——を深く理解すること。そのうえで、無理な自動化や複雑な導線を作らず、シンプルなSNS発信や丁寧な対話で直接届けること。
キュイジーヌ・レジョナルが、素材そのものの力を信じてシンプルに仕上げるように。商品やサービスの価値がしっかりしていれば、大掛かりな仕掛けがなくても、目の前のお客様にはちゃんと届くものだと思います。
世の中で「正解」とされる複雑な手法に、自分や事業を無理に合わせる必要はないのだと、あの相談を受けてあらためて感じました。スモールビジネスには、スモールビジネスに合った「ちょうどいいサイズ感」がきっとあるはずです。
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