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Chartbusters Mating call (1995)

本作チャートバスターズというグループ名がついていますが固定化されたグループというわけではなくこのアルバムを作るためだけに結成されたグループのようです。ロニースミスのオルガンを使ったハードバップということで以前紹介したエリックゲイルのIn A Jazz Traditionalに近いですが、あちらがベテランだけのグループによる渋いブルースだったのに対して本作はベテランと若手が半々くらいでハードバップを基調としたもビビットで勢いのあるファンキージャズから古典的なブルースバラードまで幅広いサウンドになっています。

メンバー
ドクターロニースミス:オルガン
ランディブレッカー:トランペット
クレイグハンディ、ドナルドハリソン:サックス
デビッドフィウチンスキー:ギター
アイドリスムハンマド:ドラム

Kirk’s Works
ローランドカークのカバー。聴いてすぐにベースギターかと思うようなオルガンのベースに驚きます。他の楽器ももちろんすごいですがソウルフルなドクターのオルガンを聴くための曲です。アートブレイキーのMoarnin'やアダレイ兄弟のハードバップ作品を思わせるホーンも勢いがあってとても良いです。

Mambo Bounce
ソニーロリンズのカバー。一曲目がドクターの見せ場ならこの曲はサックス二人の見せ場です。アイドリスによるマンボ風のラテンでファンキーなドラムもかっこいいです。

245
エリックドルフィーのカバー。ドルフィーのカバーだけあってスローテンポでやや癖のある一曲になっています。

Minor March
ジャッキーマクリーンのカバー。ノリノリのソウルジャズに仕上がっています。ホーンの小気味よいテーマがとてもノリがよくてよいです。

Mating Call
タッドダメロンのカバーで60sのソウルジャズ風の一曲。ドクターはウッドベースにしか聴こえないベースを弾いています。ルードナルドソンのキャラヴァンでのアートテイラーを思わせるドラミングがかっこいいです。

Jugsville
クレイグの新曲でルーズなブルースナンバー。アイドリスの間を生かした軽い音のドラミングとハモンドの音色。たまらないです。

Oleo
ソニーロリンズのカバー。パーカッシブなオルガンがかっこいいです。いままで目立っていなかったギターがここぞとばかりにソロを弾いていますがこの時期にありがちなオクターバーなんかを使ったうねうねギター。正直浮きまくっています。この時期ならラッセルマローンやジミーポンダー、デイブストライカーを起用していればよりいい感じになっていたように思います。

Don’t Go to Strangers
ソウルジャズ風のバラード。ソウルジャズスタンダードともいえる一曲でエモーショナルな演奏をしています。

Back on the Farm
ドクターとアイドリスの共作でモーズアリスンに捧げられています。ノリのいいソウルジャズです。

Doxy
最後はまたソニーロリンズのカバー。まったりした雰囲気のナンバーでギターにオクターバーとワウをかけていますがワウがつよいおかげかOleoほどの違和感はありません。でもそこで挙げた3人だったらなお良かったでしょう。

コネクション:ロニースミスの被り物
ロニースミスといえばターバンがトレードマーク。僕も知らないグループだと思ってスルーしかけたところ、ジャケットにターバンを巻いた人がいるのをみてロニースミスだと思って手に取ったら正解だったという経緯があります。彼は76年のKeep On Lovin'以来ずっとターバンを巻き続けています。初めてジャケット写真デビューした67年(25歳)のジョージベンソンのCookbookではハンチング帽を被っています。ですがデビューアルバムFinger Lickin' Goodでは無帽。この時も帽子をかぶっていたのに、カメラマンに帽子を取ってと言われてそうしたらその写真が使われてしまったとか。しかしハンチングはお気に入りのようで60年代に撮影された写真では度々かぶっています。ですが71年のMama Wailerではカウボーイハットのようなものを、75年のAfro-Desiaではイラストではあるものの麦わら帽子をかぶっています。帽子やターバンをかぶることに対して個人的には若ハゲ隠し説を提唱しようかと思って調べていましたが、少なくとも70年代前半までは毛が生えていたとみてよいでしょう。あらぬ疑いをかけてしまい誠に申し訳ございませんでした。