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慈善or偽善?NGOで働いてた時の話

転職を繰り返していた中でNGOに勤めていたことがある。マスコミやらITやらで働いた反動で、私は何か世の中に役に立ちたいという思いに駆られていたのだ。

周りを見渡しても、あまりNGO勤務経験のある人はいない。ちょっと珍しいと思うので、紹介してみたいと思う。就転職や寄付をする時のご参考になれば。


NGOとは何か

NGOは非政府組織。NPOは非営利組織。
どちらも営利を目的にしていない点では大差ありません。どちらも自称です。法人格がNPO法人の場合はNPOと名乗る場合が多いと思います。
その他の法人格としては、公益社団法人、一般社団法人、任意団体など様々あります。
活動内容も多岐にわたりますが、ざっくりと「社会のために何かやってます」という感じになるかと思います。

NGOはお金を稼いではダメ?

よく、「あの団体に寄付すると全額支援に使われない」「中抜きされている!」などという声を聞きますが、NGO(なりNPO)も普通に働いている人がいる組織です。働くという意味では普通の会社と大差ありません。なので、当然人件費もオフィスコストもかかります。従ってお金を稼ぐことには結構シビアです。そうでない場合は、職員が泣いています。

どうやって稼ぐか?

・会費
・寄付
・書籍や教材、グッズ販売
・イベント、講演会、ツアー、プログラムなどの参加費

ここまでは想定の範囲ですね。
でも上記だけで回る団体は少ないです。
なので、

・助成金(財団、企業)
・企業スポンサーシップ
    +
・行政事業の委託、受託

こんな感じで資金調達をします。

組織体制は?

だいたい理事が上にいて、実行部隊の事務局が実務を回します。理事は著名人や大学教授、士業の方なんかが多いですね。実行部隊は普通に就職するパターンもありますが、理事のコネも多いと思います。理事は名目上は無償で働くことになってたりしますが、団体自体が理事の箔付けのためにあったり、理事に仕事を回すようにできてたりする場合もあります。

ここからは、私が勤めていたNGOでの個人的な経験です。

働いて良かったこと

①割と好き勝手にやれた
ガバナンスが機能していなかったので、予算さえ取ってこれれば、勝手に好きなことを企画してできました。心からやりがいを感じたプロジェクトができたことは幸せでした。とりわけ新興国の若者を対象としたプロジェクトで、参加者が「人生が変わった」と言ってくれたり、彼らが自ら次世代へのプロジェクトを始動する瞬間に立ち会えたのはかけがえのない宝物です。

②いろんな国に行けた
これも同上。予算が取れ、かつ英語を話す人材が限られていたので行き放題でした。ただ、多い時は年の1/4ほど海外出張があり疲れることもありました。

③普段なら会えない人に会えた
国内外の大臣や著名人など、普通の生活では出会わない人と会う機会が多くありました。
ただ、個人的には仕事を通じて外国の熱い仲間と出会えたことが何より貴重でした。彼らは今でも大切な心の友です。

大変だったこと

①珍人の宝庫
一番大変だったのは人間関係。
まず理事達がクセ者でした。そこそこ業界では有名な方々でしたが、お金に汚い、酒癖が悪い、時間を守らない。セッティングしたミーティングにいつまで経っても現れず音信不通。相手先にひたすら謝る、なんてことも日常茶飯事でした。皆さん、人権とかSDGsっぽいことを表ではおっしゃってましたが女性差別はバリバリ。いきなり納期の短い仕事を押し付けて夜中に人に仕事をさせるのも平気。
事務局員も天下りやコネで来た人(理事の大学教授の教え子で他にどこにも就職できなかった人とか)は、まず仕事ができません。ずっと座ってるだけの人もいます。そういう方に限って非常にプライドが高く、SDGsな雰囲気を醸しながらもゴミ捨てひとつできない。
真面目にやる人に仕事が過度に集中する職場でした。ただ、一般企業ではなかなかいない、突き抜けたタイプの方もいたりして、それは魅力のひとつでもありました。

②ガバナンスもコンプラもない
乱暴な言い方をすると部活の延長のような感じ。組織としての体制が整っておらず、外からも監視されづらいため、問題が起きても適切な措置が取られにくかったです。誰かが労基に相談して、労基から指導が入り、やっと最低限の是正が入る、という感じでした。

③企業の担当者に見下される
これは未だに謎ですが、企業の担当者にひどい対応を取られることが多かったです。行政の担当者(官僚)の方が総じて紳士的でした。企業のCSR部門には変な人が行くんですかね?それともNGOは物乞いだと思われているのか?企業間の取引ならまずしないであろうという見下した態度を取られました。仕事の振り方、予算交渉、日頃のコミュニケーションなど、とにかく不快になることが多かったです。ごく稀に神のような方もいらっしゃり、そんな時は心の中で手を合わせておりました。

NGOの見極めポイント

最後にNGOに就転職や寄付を検討中の方に、いくつか見極めポイントをお伝えします。

①理事の名簿とプロフィールを確認
NGOは良くも悪くも理事次第で方向性が決まります。理事の中枢にどんな人がいるかを確認し、できれば直接その理事を知る人物に評判を聞ければ最高です。もしできない場合もSNSなどを駆使して、なるべく綿密に調べてみてください。
「この人の理念、共感できるな」と思えば、あなたに合ったNGOの可能性大。逆に「なんか怪しいな」と感じたら、深入りせず一旦保留が安全です。

②コラボ先(出資元、スポンサーなど)の確認
団体がどこと手を組んでいるかも大事なポイントです。政治家や政党との絡み、企業との繋がりを知ることで、その団体の活動方針が見えてきます。

③ 実際にイベントなどに参加する
NGOのリアルな雰囲気を知るなら、セミナーやイベント、講演会に足を運ぶのが一番。職員の対応、参加者の熱量、運営の雰囲気を自分の目で確かめてみてください。就転職を考えている方は特に足を運ぶことで理事や職員とのつながりができます。いきなり働かずに簡単なボランティアやインターンに参加して見極めるのもオススメです。

④ 財務諸表を確認する
寄付するなら特に大事!NGOのウェブサイトや公開資料で、収入と支出の内訳をチェックしましょう。「全額支援に使います!」なんて言う団体はほぼ幻想です。大事なのは、活動費と運営コストの割合が透明に示されてるか。特に注目すべきは、自前の事業(会費、寄付、グッズ販売など)の収支割合。割合が高い団体は、コンテンツ力が高く、運営も安定してる傾向にあります。逆に、外部事業(行政の下請けや企業スポンサー事業)の比率が多い場合、外的要因に左右されやすいので注意。 もし「財務諸表?なにそれ?」みたいな団体だったら、寄付も就職もちょっと考え直した方がいいかもしれません。

⑤情熱と現実のバランスを見極める
最後は私の経験から。NGOには「世界を変える!」と熱い人が集まる一方、理想だけ高くて現実が見えていない人もいます。良いNGOは、理念と実行力のバランスが取れてるもの。ウェブサイトや活動報告を見て、「ちゃんと成果出してるな」「無理のない計画で動いてるな」と感じるかチェックしてください。派手なスローガンばかりで中身が薄い団体は要注意。情熱は大事だけれど、地に足つけてる団体を選ぶと、働くのも寄付するのも後悔が少ないはずです。

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