見出し画像

随05|18禁となった随筆「もしかして私は国旗損壊者だったのか?」

2026年7月31日
(敬称略)

いつの間にか18禁に

 先日(7月7日)、「随04|もしかして・・・」を投稿した。数日後、文章を再確認するため開いたら、投稿した覚えのない画面が出てきた。猫が両手で目をふさいでいる絵(イラスト)で、「見ざる(猿)」ならぬ、「見ない猫」ということのようだ。なかなか可愛らしい絵である。この猫を見たい人は「随04」を覗いてみてください。
 さて、その絵の上部に〈 この記事には、18歳以上向けの表現が含まれています 〉とある。そして「私は、18歳以上です」「18歳未満です」のどちらかのボタンを押せとある。

 可愛らしい絵と優しい文章なので、一瞬、ほだされそうになるのだが、これは検閲であって、私の投稿した随筆が18禁になったということなのだ。もちろん18歳以下の人でも「18歳以上」のボタンを押せば記事本文に入れるので、ザル検閲にすぎない。
 おそらくプラットホームの「note」側に、検閲したくない気持ちがあって、優しい手法をとったのであろう。それでも検閲には違いない。記事が世に出てから議論し、公開禁止を決めるのではなく、その前に規制することになるからだ。18歳以下の人には、初めから存在しなかった記事となる。

 誤解されないように、最初から断っておきたい。私は規制に反対ではなく、必要と考えている。なんでも自由なんて自由は求めていない。ただ、自由と規制をめぐっては、それなりの議論とある程度の合意が必要である。それも冷静で合理的な判断をするべきだし、規制には柔軟で弾力的な運用をしてほしいと思っている。しかし、現実には、規制は過剰に強まっていくようである。

 これまで刑罰とは無縁であった国旗が、国旗損壊罪法が即席成立したことで、扱い方しだいで罪となり、罰を受ける。それも「2年以下の拘禁刑又は20万円以下の罰金」という、かなりの重罪である。身に覚えがあるだけに、どきりとする。もちろん今はやらない。年金暮らしの老人なので、20万円は大金だし、刑務所暮らしとなれば獄中死もありうる。国旗は怖い・・・もう買わないでおこう。

何が規制対象なのか?

 国旗損壊罪はともかく、今回、なぜ私の随筆が規制対象となったのか、何も記されていない。文意なのか、使用した言葉なのか、あるいは掲載した記録写真なのか? たぶん、記録写真に写っている裸体が問題なのではないか。そうだとして、投稿前に陰部には修正を加えているが、修正が足りなかったのだろうか。よく分からない。
 今度はログインして開くと、〈 あなただけに表示されています 〉との断り書きがあり、続いて〈 この記事はシステムによって18歳以上向けに分類されました 〉と記されている。そして、小さ目の文字で、〈 この分類の解除をしたい場合は、右のボタンから申請できます 〉とある。
 事務的な文面だけで、猫の絵が出てこないのが寂しい。それはともかく、この段階でも、何が規制対象なのか不明である。〈システムによって分類〉と言われてもね・・・。

 あとは「申請」ということだが、私は申請しない。申請したら人が対応してくれるのか、いや、やっぱりシステムか、AIが対応する可能性もある。なんか面倒そうだし、それに私の関心はそこではない。
 今回の事例では、事後承諾・事後申請であり、最初から問答無用の禁止措置が実行されている。すなわち、高度に発達した情報システムであるプラットホームの、そのシステムによる分別が、無言のまま先行していることこそ興味深いのである。
 膨大な情報を処理するためには、個別問題にいちいち関わっておられないし、システムの効率化は当然だろう、と素人ながら思う。ただ、プラットホームが新しい文化創造の基盤になるのかどうか、そうあってほしいという気持ちがあって、システム的側面の先行には抵抗を感じるのだ。運営側に立てば、〈そんな悠長な〉と言いたくなる話かもしれないが。「便利」が「人間」をボロボロにするのを見たくないのである。

システムは無色透明か

 システムは無色透明ではない。とくに情報システムは、人々の人間的欲望を刺激して育て、時にはいじめや炎上といった暴力の土壌となる。また、強大な権力者の冷酷な道具になることもある。情報システムを活用した検閲や摘発などは、すでに強権国家では当たり前になっているではないか。無色透明だなんて、夢物語である。

 「note」は、私にとって、ありがたいプラットホームである。また、私は規制賛成派であり、とりあえず今回の18禁を受け入れる。ただ、このままで良いという意味ではない。システムの背後から運営者の肉声が聞こえてくるような改革を希望する。情報システムには様々な問題があることは確かであり、結局は人間がよく考えながら先に進む必要があるのではないか。



(随05|18歳禁となった随筆「もしかして私は国旗損壊者だったのか?」 おわり)


⇑目次

いいなと思ったら応援しよう!