個人ゲーム開発で「チュートリアルを作りすぎない」ようにしたい話
こんにちは、Mkです。
今回は、個人ゲーム開発で「チュートリアルを作りすぎない」ようにしたい話を書いてみます。
前回は、初見の人に伝わるUIについて書きました。
その流れで、次に考えたいのがチュートリアルです。
ゲームを初めて遊ぶ人には、操作方法や目的をちゃんと伝えたいです。
でも、最初から全部説明しようとすると、逆に重くなってしまうことがあります。
長い説明文。
何ページも続く操作説明。
大量のポップアップ。
まだ使わない機能の説明。
読むだけで疲れるチュートリアル。
こうなると、せっかくゲームを始めてもらっても、遊ぶ前にテンポが悪くなりそうです。
だから最近は、個人開発でも
「チュートリアルを作る」より、「遊びながら自然に分かる形にする」
ことを意識したいと思っています。
チュートリアルは必要だけど、作りすぎると重い
チュートリアルは大事です。
初めて遊ぶ人は、ゲームの操作方法もルールも知りません。
どのボタンを押すのか。
何を目指すのか。
失敗したらどうなるのか。
何ができて、何ができないのか。
そこが分からないと、プレイヤーは不安になります。
ただ、だからといって最初に全部説明すればいいわけでもないと思っています。
Appleのオンボーディングガイドでは、できるだけ体験そのものから理解できるのが望ましく、説明が必要な場合も、短く、楽しく、必要な場所の近くで伝える考え方が紹介されています。
これはゲームのチュートリアルにもかなり近いと感じました。
説明は必要。
でも、説明だけでゲームを止めすぎない。
このバランスが大事なのかなと思っています。
最初に全部教えようとしない
チュートリアルを作るとき、つい最初に全部教えたくなります。
移動方法。
決定方法。
メニューの開き方。
アイテムの使い方。
セーブ方法。
特殊操作。
ステータス。
細かい仕様。
作っている側としては、全部知ってほしいです。
でも、プレイヤーは最初から全部覚えられるわけではありません。
まだ使わない機能まで説明されても、実際に必要になるころには忘れているかもしれません。
Game Developerの記事でも、プレイヤーが実際に遊びながら学べるように、ペース配分と必要な情報量を調整することが、チュートリアルを分かりやすくするうえで重要だと説明されています。
なので、自分のゲームでも、最初に教えるのは最低限でいいのかなと思っています。
まずは動ける。
まずは調べられる。
まずは目的が分かる。
まずはゲームの核に触れられる。
そのくらいから始めて、必要になったタイミングで少しずつ説明する方がよさそうです。
操作しながら覚えられる形にしたい
理想は、説明を読むだけではなく、操作しながら覚えられるチュートリアルです。
たとえば、ジャンプを教えたいなら、文章だけで「ジャンプできます」と説明するより、実際に小さな段差を置いて、ジャンプしないと進めない場面を作る。
調べる操作を教えたいなら、目の前に調べられるものを置く。
メニューを開かせたいなら、今メニューを開く理由がある場面にする。
Game Developerの記事では、ゲームの仕組みを別の学習モードで教えるのではなく、レベルデザインや実際のプレイの中で自然に学ばせる「Organic Tutorial」の考え方が紹介されています。
これはかなり良い考え方だと思いました。
「説明してから遊ばせる」より、
「遊ばせながら分かるようにする」。
個人開発でも、全部をきれいに作り込むのは大変ですが、最初の導線だけでもこの考え方を入れたいです。
ゲームのテンポを止めすぎない
チュートリアルで気をつけたいのは、ゲームのテンポを止めすぎないことです。
何かをするたびにポップアップが出る。
説明を読まないと進めない。
実際に操作する前に長い文章を読む。
自由に動けるまで時間がかかる。
こうなると、プレイヤーは「早く遊びたい」と感じるかもしれません。
Appleのゲーム向けオンボーディング記事でも、ゲーム開始前の画面や同意、説明などでプレイヤーを待たせすぎないことが大事だとされています。
もちろん、必要な説明はあります。
でも、ゲームを始めた直後は、できるだけ早くプレイヤーに操作してもらいたいです。
最初の数分で、
「操作できた」
「反応が返ってきた」
「少し分かった」
「ちょっと楽しい」
と思ってもらえる方が、良い体験になりそうです。
必要なタイミングで必要な説明を出す
チュートリアルを作りすぎないためには、説明を出すタイミングも大事だと思っています。
まだ使わない機能を先に説明するより、使う直前に説明する。
たとえば、
初めて移動するときに移動操作を出す
初めて調べる対象の前で調べる操作を出す
初めて戦闘に入るときに攻撃や回避を出す
初めてセーブできる場所でセーブ方法を出す
初めて迷いそうな場面で目的表示を出す
こういう形です。
Unity Learnのゲームデザイン教材では、ゲーム体験は目標、ルール、メカニクス、チャレンジ、フィードバックなどによって作られると説明されています。
この考え方をチュートリアルに置き換えると、ただ操作方法を教えるだけではなく、目標や反応とセットで伝えることが大事なのかなと思いました。
説明しない勇気も必要
チュートリアルを考えるとき、何を説明するかだけでなく、何を説明しないかも大事だと思っています。
すべてを説明しすぎると、プレイヤーが自分で気づく楽しさが減るかもしれません。
ゲームの面白さには、
「触ってみたら分かった」
「試したら反応した」
「こうすればいいのかと気づいた」
という体験もあると思います。
なので、基本操作や詰まりやすい部分は説明する。
でも、細かい仕様や応用は、遊びながら発見できる余地を残す。
このくらいのバランスにしたいです。
「説明不足で迷う」のは避けたいです。
でも、「説明過多で退屈になる」のも避けたいです。
初見の人に触ってもらう
チュートリアルが作りすぎかどうかは、自分だけでは判断しにくいです。
作っている本人は、仕様を全部知っています。
だから、説明が少なくても分かってしまいます。
逆に、不安になって説明を増やしすぎることもあります。
ここは、初見の人に触ってもらうのが一番分かりやすいと思っています。
見たいのは、クリアできるかどうかだけではありません。
最初に何をすればいいか分かったか
説明を読まずに操作できたか
どこで迷ったか
どの説明が多すぎたか
どの操作を忘れたか
どこで楽しいと感じたか
こういうところを見たいです。
Game Developerの記事でも、プレイヤーに何を達成しようとしているのか、どこへ向かうのかを見せることが、自然に新しいメカニクスを教えるうえで重要だとされています。
自分の中では分かっている導線でも、初見の人には見えていない可能性があります。
自分用のチュートリアルチェック
自分がチュートリアルを作るときに確認したい項目をまとめると、こんな感じです。
【チュートリアル確認リスト】
□ 最初に全部説明しすぎていない
□ 最低限の操作は分かる
□ 実際に操作しながら覚えられる
□ 説明が出るタイミングが自然
□ まだ使わない機能を先に説明していない
□ ポップアップでゲームの流れを止めすぎていない
□ 操作したときに反応がある
□ 迷ったときに目的を確認できる
□ 細かい仕様まで説明しすぎていない
□ 初見の人が大きく詰まらない
□ チュートリアル後に通常プレイへ自然につながる
このくらいを見ながら、作りすぎないチュートリアルを考えたいです。
AIにも相談できそう
最近は、AIを開発の壁打ち相手として使っています。
チュートリアルを考えるときにも、AIは使えそうです。
たとえば、こんなふうに聞けます。
個人開発ゲームのチュートリアルを見直したいです。
ゲーム内容:
〇〇
最初にプレイヤーへ覚えてほしいこと:
〇〇
最初の数分で体験してほしいこと:
〇〇
現在のチュートリアル内容:
〇〇
以下の観点で整理してください。
・最初に説明すべきこと
・後で説明してよいこと
・説明しなくても遊びながら分かりそうなこと
・説明が多すぎる部分
・初見の人が迷いそうな部分
・チュートリアルを短くする案
AIに最終判断を任せるわけではありません。
でも、自分の説明が多すぎないか、初見の人がどこで迷いそうかを整理する壁打ちには使えそうです。
今回の学び
個人ゲーム開発でチュートリアルを作るときは、ただ説明を増やせばいいわけではないと感じています。
大事なのは、
最初に全部教えようとしない
必要なタイミングで必要な説明を出す
実際に操作しながら覚えられる形にする
ゲームのテンポを止めすぎない
説明しない余白も残す
初見の人に触ってもらう
このあたりだと思っています。
チュートリアルは、ゲームの前に置く説明書ではなく、ゲーム体験の一部です。
だからこそ、説明しすぎず、でも迷わせすぎず、自然に遊びへ入れる形にしたいです。
最後に
個人開発では、初見の人に伝わるか不安で、つい説明を増やしたくなります。
でも、チュートリアルを作りすぎると、遊び始める前にテンポが悪くなることもあります。
最初から全部説明しない。
必要なタイミングで伝える。
操作しながら覚えられるようにする。
細かい仕様は遊びながら発見してもらう。
このバランスを大事にしたいです。
まだ自分の個人開発ゲームは世に出せていません。
だからこそ、いつか公開するときに、初見の人が迷いすぎず、でも自然に楽しめるようなチュートリアルを作りたいです。
説明するためのチュートリアルではなく、遊び始めるためのチュートリアルへ。
その意識で、これからも少しずつ個人開発を進めていきたいです。
