見出し画像

イルミをとるのならヒルマ

中島みゆきの「船を出すのなら九月」じゃないけど、イルミをとるのならヒルマ。可能なら設置中の養生がまだ残っていたり、未設置のケーブル束が雑然と、あるいはなにかの陰にひっそりとおかれている風情があればなおよい。けど、そんなギミックめいたツイストはなくっても、フレームにうねうねと巻き付く配線やLEDリボンが壁面や地面、樹皮に落とす影は美しい。そう、点灯しているときよりもね。大事なことだから二度いうけど、点灯しているときより美しい。それこそ、転倒した美しさがある。ダジャレではなく、真実がそこにある。ただ、ヒルマのイルミよりも美しいものはたくさんある。例えば、盆踊りなどでまだ提灯をかぶせられていない、電球部分がむき出しの提灯飾りなどは、ヒルマのイルミよりも美しく、また風情がある。とはいえ、破れ提灯からのぞく電球の美にはかなわない。反対に、破れもくすみもない提灯が整然と並ぶさまは、まったくいただけない。あれは昼間でも提灯が「俺の話を聞け」と言わんばかりに主張しているし、そもそも屋号だの商いだの、奉納者の名だのを記した広告だ。中華のランタンフェスティバルも広告だけど、あれはもうドローンだしな。

#写真エッセイ #ストリートフォト #イルミネーション #昼間写真 #撮影の視点 #都市の風景 #美学 #写真の楽しみ #note写真部

いいなと思ったら応援しよう!

Morihiro Matsushiro ¡Muchas gracias por todo! みんな! ほんとにありがとう!