W杯 日本対スウェーデン③
後半11分に前田のゴールで先制した日本。
後半17分にエランガの技巧的シュートでスウェーデンに追いつかれる。
この間、中村がソックスの履き方(?)で、レフェリーから注意が入り、ピッチ外に出されていた時間あり。
後半21分、上田OUT → 小川IN CFW同士の交代。
後半21分、堂安OUT → 伊東IN 右サイドの交代。
後半23分、ハイドレーションブレイク。
後半30分、瀬古OUT → 渡辺IN 右CBを交代。
後半30分、中村OUT → 長友IN 左サイドの交代。
後半30分、スウェーデン2選手を交代。
後半42分、スウェーデン2選手を交代。
アディショナルタイム7分を経て、「1-1」のまま試合終了。
前テキストでも触れたが、“失点以降スウェーデンにやや押されていた”という認識は、実況・解説(本田圭佑)もそうだったが――「やっぱり、そうか」――、試合後に耳目した情報は、それをさらに後押しした。
あまり動きのない前半を経て、日本は先に点を取ったものの、スウェーデンに追い上げられ、よもや逆転負けするところだった。
解説の本田は、後半30分の渡辺、長友の投入を「DFの投入だけど、2選手入れ替えるということは、状況を動かしたいということだから、勝つための交代だ」としたが、現実としてはこのタイミングで、“引き分けOK”のサインを、ベンチは送っていたのだと思う。
無理に勝つ必要はない。
攻守のバランスを意識しろ。
「勝つための交代」と言っていた本田も、試合が進むにつれ、「勝ちに行き失点(負け)して、3位に落ちるのは最悪。点を無理に取りに行って勝っても、(オランダは1位のままで)2位は変わらない」と発言を軌道修正。
長友らを投入した時点で、チュニジアと試合をしていたオランダは「3-1」でリードしており、このままの展開が続けば、日本はスウェーデンを相手に、「4-1」まで持っていかなければ1位抜けはなかった。
従い、森保監督は、後半30分の時点で守備に比重を置いたと見てとる方が自然。
スウェーデンに負けてもらいたい韓国メディアは、長友の投入を“ベテランを尊重するための労いの交代”と受け取っている節がある(いや日本国内にもこの雰囲気はあるだろう)が、戦術的な意味合いが、主だったような気がする。
試合が終了に向かっていくほど、日本は“8人で守り、攻めは残りの3人――小川、伊東、前田――でお願いします”というサッカーになっていったように見えた。
そう考えた時、果たしてこの守備戦術(選手交代)は、そもそも是なのだろうか――?
今回のW杯、それなりに観たと言える試合は3試合。
日本が試合をしたオランダ戦と、今回のスウェーデン戦(後半)。ほかにメキシコ対韓国の後半の2/3くらいだ。そして、その3試合ともが、終盤リードをしていた側が、自陣に選手を集めて守り、劣勢に陥っていたように思う。
そのような中、実際に失点を喫し、結果に影響が出たのは日本に追いつかれたオランダだけ(2-2)だったが、お互い引き分けで十分の展開だったにもかかわらず、日本はスウェーデンに逆転されそうになっていたし、1-0で逃げ切ったメキシコも、あわやのシーンを作られていた。
正直、今回の韓国は、自分の中に残影としてある韓国とは似つかないほど弱く、負けている状態でさえ守備固めをしているかのような戦い振りは、“金玉を捥ぎ取ったのか?!”との類の衝撃があった。
もし、大敗することになったとしても、ぶん殴りに行こうとするのが韓国であって、殴り合いの中、無得点で負けるというイメージがあまりない。強国相手に、0-1や0-2など外面を整えて負けるのが日本であるとすれば、韓国は1-3や1-4など惨敗で終えつつも「先に2点目を取れていたら、れば……」というチームだったような――。
そういった韓国像だったから、長友の登場で「マジで!?」(本田)と声が出たように、「マジか」とつぶやいていた。だが、そのような軟弱な韓国であってさえ、相手(メキシコ)が自陣に引きこもれば、それと比例するようにして決定機を作ることが出来ていた。
3/3。
たかが3試合――正確に言えば、1.7試合分ほどの視聴。
しかし、その全てで、引いて守りを固めた戦い方に対し、よくない印象が残っている。
もし仮に、決勝トーナメント初戦のブラジル戦で、終盤、日本がリードしている状態で迎えた場合、森保監督は守備固め(DFの追加投入)に入るのだろうか――?
ちなみにこれはオールドファンによる憂慮である。ディテールを詰めた戦術論は、サッカー系YouTuberに譲りたい。
実際に、ディテールで続けるなら、日本が失点した遠因として、中村の「ソックス問題」があったらしい。特別、気に留めなかった。
その後、ゲームキャプテンを板倉から譲り受けていた堂安が、交代で下がった際に憤っていたのも、中村をピッチの外に出した判断に対して、納得がいかなかったからなどだということ。
だから、“引いて守る”こと自体が悪いわけではなく、“如何にして引いて守るかこそが大事であり重要”だとして、悪くはないのかもしれない。
以下は、サッカー系YouTuberでもある「シュワーボ東京」和久井(レオザ)監督の意見が含まれた動画だ。
大掴みの解釈で言うのなら、“隙を作らない戦い方”を推奨している。「水漏れさせない」(木崎伸也)。
果たして、引いて守り切ろうとする姿勢は、どう評価されるべきなのか。少なくとも、隙(スペース)を見せてまで前に行くことに対しては、反対を示している。

最後に、出場国が48に増えた今大会で採用されているグループステージの4チームの内、3位になったチームの上位8チームが決勝トーナメントに進出出来る(12チーム中4チーム敗退)というレギュレーションはどうなのだろうか。
現状、韓国が瀬戸際に立たされており、何だかんだで、その状況を楽しんでいる日本人は多そうだが、はっきり書き置くと、個人的に韓国には、グループステージで敗退してもらいたいと思っている。
ベスト32に留まる確率の高い日本に対し、仮に韓国が決勝トーナメントまで進出した場合、どの国と戦うかまではわからないが、対戦国に恵まれ、試合の運も傾き、結果勝つなどということになれば、“あれほど弱かった(弱くなっていた)韓国が日本より上か”という不条理さを感じてしまう。これは、日韓W杯でのベスト4よりも不条理だ。
また、“スポーツの純正”として考えた場合でも、他力本願の要素が強まる「8/12ルール」というのは、よろしくないと思う。
陸上・短距離のような、タイムの上位者のみが次のラウンドに進めるという、そういったワクワク感は確かにあるが、一方で戦っている側として考えると、あとに向かって試合を行うグループの方が有利なのではないか、ということは見ている側も薄々感じていることだろうし、また何より、従来通り1位2位のみによる決勝トーナメント進出方式だったならば、日本対スウェーデンの終盤は、もっと白熱していたはずなのだ。
攻めるスウェーデン、守る日本。
引き分けで敗退するスウェーデン、引き分けで勝ち上がれる日本。
あとのないスウェーデン、守るだけでいいのか日本!?
優勝に向け、ただ日本が勝ち残ればいいということであれば、これは不要なハラハラドキドキになるわけだが、スポーツ的に見れば、どう考えてもこちらの方が正しい。
あくまで中身として面白いのが、こちらであるのはもちろんのこと、早速不正の疑いが投げ掛けられる試合もあったらしいし(「パラグアイ対オーストラリア(0-0)」)。
現状、日本人からすれば、高みの見物に過ぎないことに変わりはないのだが、「スポーツ」の在り方としてこれでいいのか?――よくない――ということは、言い置いておきたい。
野球のWBCによる韓国、台湾、オーストラリアの三つ巴の争いも、“スポーツの純正”を失わせる狂気のルールだった――日本人は、ただ楽しんでいるだけだった。
他人の目がないから、ごみ拾いはしても、こういう部分を正そうとする力が、外人以上に働かない民族。
