スペイン優勝~天才やスーパースターがいなくてもサッカーは勝てる~
【王者にふさわしいスペイン】
2026年サッカーワールドカップ北中米大会は、スペインの優勝で幕を閉じました。
決勝カードは世界ランキング1位のアルゼンチン対世界ランキング2位のスペインで、私は100%アルゼンチンを応援していました。
だって、それはそうでしょう。もしもアルゼンチンが優勝したら、メッシはアルゼンチンを2回優勝に導いたことになり、マラドーナを完全に上回り、まさに神の中の神に君臨することになるんですから。
その歴史的瞬間を目にしたい、というのが人情というものです。
が──後半あたりから「スペインの優勝でもいいかなぁ……」と思うようになっていきました。
なぜなら、強さの《桁》が違うからです。
世界ランキング1位と2位の試合だというのに、スペインは人数が2人くらい多いような圧倒的なボール支配率。
また、シュート数はスペインが20本で、アルゼンチンはわずか2本、それも枠内は0でした。
まさにスペインこそが優勝にふさわしいチームであり、準決勝のフランス戦もあわせて
「あぁ、これこそがサッカーというものなんだなぁ……」
と思いました。
【知的な魅力】
スペインにはメッシのような天才も、エムバペのようなスーパースターも、ハーランドのような怪物もいません。
テクニック、インテリジェンス、組織力、高度な戦術を武器に別格の強さを見せつけて優勝を飾りました。
そこに《知的な魅力》を強烈に感じます。
私はサッカーのスーパープレー集の動画を見ても、あまりおもしろく感じません。知的好奇心をくすぐられないからです。
一方、スーパースターがいないにもかかわらず、圧倒的な強さを誇れるスペインのようなチームには、知的好奇心がくすぐられずにはいられません。
それにしてもスペインは、なぜああも圧倒的にボールを支配することができるんでしょうか?
解説の元サッカー日本代表・柿谷曜一朗さんがその謎をわかりやすく説明していたんですが、やはりこればかりは自分で実際にサッカーをやってみない限り、永遠にわからないままだと思われます……。
そういえば漫画『スラムダンク』で、とあるチームの監督のセリフにこういうものがあったと記憶しています。
「うちに天才はいない。しかし、うちがナンバーワンだ」
【福西崇史の視点】
話は変わりますが、NHKのサッカー番組で元サッカー日本代表の田中マルクス闘莉王さんがこのようなことを言っていました。
「フランスの強さがずば抜けてるんでね……」
たしかにチーム得点数などを見ればそのとおりです。
しかし、同じ番組の中で元サッカー日本代表の福西崇史さんが、次のような意味深なことを口にしていたんです。
「スペインは1試合ごとにレベルを上げてきてるんでねぇ……」
これは準決勝のフランス戦の前の発言なんですが、ということはスペインはそれまで全力でも本気でもなかったということなんでしょうか?
結果は、みなさんご存じのとおりです……。
【アルゼンチンの戦い方】
しかし、アルゼンチンはもうちょっと違う戦い方があったんではないでしょうか?
スペインはあのフランスでさえ手も足も出ないんですから、テクニックやボールポゼッションでかなわないのは目に見えています。
よってアルゼンチンはコンビネーションでの中央突破は捨ててリトリートカウンターに徹し、前線のメッシの個人能力に託し続けるとか、そのような割り切った戦い方のほうが、もっとスペインゴールを脅かすことができたと思うんですが……。
なにはともあれ今回のワールドカップで《サッカーの真のおもしろさ》というものをスペインに教えられた気がしました。
私もいつか草サッカーでいいので、1人の選手としてフィールドに立ってみたいと思っています。
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