最速世界!トイ・ストーリー5感想!
僕には好きな映画がある。
ディズニー・ピクサーの「トイ・ストーリー」シリーズだ。
友達とやっているPodcastでもこれまで度々トイ・ストーリーについて語る回を配信してきた。
"必然の4作目"トイ・ストーリーシリーズ 一気見徹底レビュー
https://youtu.be/FRRNAlVLJ4Y?si=FmuelMtFGA3cFcmu
今年、待望の新作である「トイ・ストーリー5」が公開されようとしている。
日本では7月3日に公開予定だ。(因みに米国では一足お先に6月19日に公開される)
公開まで2ヶ月を切った今、日々抱く感情と言えば「早く観たい」これ一点だ。
日本より米国の方が公開日が早いのは仕方がない。
仕方ないが、納得したからといって早く観たいという感情が鎮まるわけではない。頼むから早く観せてほしい。
しかし逆に考えることもできる。
公開前に予告編等の事前情報から、あれやこれやストーリーを予想してわくわくするのは今しかできない楽しみ方なのだ。
特に「トイ・ストーリー」は次回作があるとしても最低5年以上は空くだろう。
僕は今、数年に一度のわくわく期間を過ごしているのだ。
そして、日々わくわくと過ごしていく中でもう一つの感情が芽生えた。
「誰よりも早く感想が言いたい」
SNSをはじめ、YouTubeやPodcastなどで感想合戦が繰り広げられる昨今、誰よりも早く感想を世に放つなんて不可能なことである。
ましてや本作は日本よりも米国での公開が早いためさらに実現することは難しいだろう。
そこで僕はある方法を思いついた。
現在明かされている予告編やあらすじ、監督のインタビューからストーリーを予想して、脳内で「トイ・ストーリー5」を上映・鑑賞するのだ。
そして、その感想を書いてしまおうというわけだ。
本当に心の底からトイ・ストーリーを愛していれば実際の本編と寸分違わぬ内容を脳内で再現することが可能なはず。それはもはや本編を鑑賞したと言っても過言ではない。
というわけで皆様より一足お先に脳内で鑑賞した「トイ・ストーリー5」の感想を以下に記します。
必要ないかもしれませんが、一応ネタバレ注意です。
おもちゃを脅かす存在
おもちゃ達の持ち主であるボニーはいつものようにお人形遊びをしているが、友達は皆んなタブレットに夢中だ。ある日ボニーはお人形遊びのことを友達に揶揄われてしまう。ジェシーはボニーと遊ぶことに喜びを感じているが、自分が側にいるせいでボニーが友達の輪に入れないという現実に心を痛める。物語の序盤から非常に心が締め付けられる切ない一幕だ。
そんな中、ボニーの家にやってきたのがタブレットの新キャラクター「リリーパッド」だ。リリーパッドは高性能なキッズ用端末で遊びだけではなく勉強や連絡ツールとしても使用できる。ドーパミンを大量に分泌することが可能な彼女に早くもボニーが夢中になってしまう。最新テクノロジーと古いおもちゃという対比はトイ・ストーリー1のバズとウッディを思わせる。ベッドの上での邂逅はまさに初代のオマージュと言えるだろう。1でバズを脅威に感じているのはウッディだけだったが、今回はボニーの家の全てのおもちゃが対象である。そしてバズに侵略の意思はなかったが、リリーパッドにはそれがある。この1と5の違いが面白い。「トイ・ストーリー」シリーズのヴィランといえば1のシドを除いて皆おもちゃの枠からはみ出さなかったが、5では軽々とこの枠を飛び越えてきた。
ウッディカムバック!
皆んな大好き我らがウッディが戻ってきた。4で仲間との感動の別れを描いたが、大事な仲間がピンチになれば駆け付けるのが保安官。ジェシーからトランシーバーで連絡を受けた彼は現在行動を共にするボー・ピープに「ちょっとジェシーたちが大変そうだから戻るわ!一時的に!ね!」と言ってボニーの家に舞い戻ってきた。あくまでも「一時的に」なので4の決断が無駄になったとかではない。皆さんもここは怒らないで欲しい。注目すべきは彼の容姿である。帽子の着脱を繰り返したことで後頭部の塗装が剥げており、綿がへたって偏ったことでポッコリお腹になっている。永遠に歳を取らないと思われたおもちゃだが、時間が経てば劣化するのは当たり前のことで、これを描けるようになったのは単にCGのクオリティが進歩したことだけではなく「トイ・ストーリー」というシリーズが30年以上という時間をかけて視聴者と共に歳を取ったことが関係しているだろう。1の時にアンディと同い年だった子どもは彼と共に大人になっている。昔より体力も落ちるし見た目も変わるだろう。そんな時、いつまでも綺麗なままのおもちゃに共感するだろうか。自分と一緒に経年劣化して歳を取ってくれるおもちゃという存在は老化という不可避な現実を共に歩んでくれる永遠の相棒とも言える。
そんな、ある種劣化したウッディとピカピカのリリーパッドが対峙する。リリーパッドはウッディをおじいさん呼ばわり。経年劣化をこれでもかと弄ってマウントを取り、リリーパッドが圧倒的に優位なまま物語は進み続ける。頼みのウッディも歯が立たず、おもちゃ達は途方に暮れる。
衝撃の展開
そんな中、ボニーの一家に転機が訪れる。パパとママが離婚することになってしまったのだ。ママと共に家を出ることになったボニーはママから空き箱を手渡され「不要なもの」を入れるように促される。レックスやハムやスリンキーなど、最近遊んでいなかったおもちゃ達が次々と入れられる中、最後にジェシーとフォーキーを両手に取り逡巡する。「必要なもの」箱に入れようと持っていくが、最後の瞬間に友達から揶揄われたことが脳裏に過ぎって「不要なもの」箱に入れてしまう。ジェシーは過去にエミリーという女の子に捨てられており、その時のトラウマが蘇ってしまう。
「私また捨てられちゃうのかな」
当然のように「必要なもの」箱に入れられるリリーパッドにおもちゃ達は怒り心頭。紆余曲折を経て何とか引越しのトラックが出発する前にリリーパッドを箱から出すことに成功しボニーから引き剥がしてしまう。
エミリーとの再会、大切なのは「思い出」
「不要なもの」箱に入れられたおもちゃ達とリリーパッドはフリーマーケットに出品される。そこで大人になったエミリーとジェシーが再会を果たす。ジェシーを手に取り少女時代の思い出を自分の娘に語りかけるエミリー。ジェシーは捨てられてしまったが、エミリーの中で大切な思い出として残っていたことを知る。子どもはいずれ大人になる、その過程でおもちゃを手放すこともある。でも、おもちゃとの思い出まで手放しているわけではない。大切なことに気付くジェシー。
リリーパッドとボニーに必要なもの
エミリーとの運命的な再会を果たしたジェシーは仲間のおもちゃ達やリリーパッドと共にエミリーの家に行くことになる。喜ぶおもちゃ達だがジェシーは1人浮かない表情。
「リリーパッドにはボニーとの思い出がない」
自分達はボニーとリリーパッドを無理矢理引き剥がしてしまったが、本当にこれで良かったのだろうか?
そんな時、ミセスポテトヘッドが悲しそうな顔をして皆んなに語りかける。
「ボニーがパパと連絡できなくて落ち込んでいるわ」
ボニーのことが心配で自分の目を「必要なもの」箱に忍び込ませていたミセスポテトヘッド。
彼女によるとボニーは新しい家でもタブレットを駆使してパパと連絡を取ろうとしていたが、肝心のリリーパッドが見当たらずに塞ぎ込んでしまったようだ。
「今のボニーにはリリーパッドが必要だ」
「ボニーの元に帰してあげなきゃ」
決意を固めたおもちゃ達の冒険が始まる。
大冒険の果てに
その後色々あって、リリーパッドは無事にボニーの元に帰されて新たな生活を始める。
ボニーはリリーパッドを使ってパパと交流を続けることが出来てハッピーエンド。
と、ここで終わらないのが「トイ・ストーリー」のすごいところ。
物語は一気に数年分、時計の針を進める。
型落ちになったリリーパッド
ある日、ウッディとボー・ピープがいつものように野良のおもちゃ達の面倒を見ていると、ゴミ捨て場から聴き覚えのある声がする。駆け付けるとすっかりボロボロになったリリーパッドの姿。ウッディ達が事情を聞くと、「家に最新のタブレットが来て私はお役御免になってしまった」とのこと。
なんとか励まそうとするウッディ達だがリリーパッドは胸の内を訥々と語り始める。
「ジェシーがエミリーに受け入れられたのはジェシーがおもちゃだったからよ」
「おもちゃは古くなっても価値が無くなることはない」
「でもタブレットは違う、型落ちになったら価値が無くなる」
かつて劣化したウッディをおじいさん扱いしてマウントを取ったリリーパッドだったが、タブレットの自分が歳を取ることはおもちゃのそれとは違って残酷にも価値が無くなることなのだと悟ったのだった。
歳を取るってどういうこと?
ウッディはリリーパッドに語りかける。
「歳を取るということは必ずしも悲しいことじゃない。その分思い出が増えるということなのだから。確かにリリーパッドは型落ちになって今はもう役目を終えたかもしれない。でもボニーと過ごした思い出までもが型落ちになるわけじゃないよ。」
歳を取って悲しみにくれていたリリーパッドはその言葉に励まされる。
ラストシーン
ウッディはリリーパッドにジェシー達の元に行くよう提案する。そこで皆んなと楽しく過ごすのだ。
リリーパッドはその提案を受け入れて新たな人生をスタートさせる。
最後はジェシー達とウッディ達が連絡を取り合うのに、リリーパッドが大活躍!大団円で幕を閉じる。
今作のテーマ
今作のテーマは「歳を取る・老いるとはどういうことか」だ。
人もおもちゃもテクノロジーも皆平等に歳を取っていく。アンチエイジングが持て囃される昨今、老いとは忌避されるものである。
でも、歳を取るってそんなに悲しいことなのか?というメッセージが本作には込められていると思う。
先述の通り、「トイ・ストーリー」シリーズは誕生してから30年以上の時が経っている。「トイ・ストーリー」と共に歩んできた自分もすっかり30代の良い大人だ。
これから先の人生は老いていくだけなのかなと悲しくなるけれど、見方を変えるとその分大事な思い出が増え続けているのだとも考えられる。
ウッディやバズをはじめとするおもちゃ達は、これまで出会いも別れも経験してきた。その積み重ねは悲しいことばかりではなかったはず。
若さや最新テクノロジーにはない時間の積み重ねこそが尊いのだとピクサーが教えてくれたのだ。
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友達とPodcastやってます!
ちょっとでもご興味のある方は是非聴いてみてください
https://open.spotify.com/show/6BcPNNzt7aj1LGH4ZdskpD?si=F-FP7PB4T8eeJkQhqtxjGQ
